HOME
サイトマップ
アマ的手法
材料
工具
作品一覧
リンク
mini-Shop


 
スライドトップ テーブル
   
2007/02/23

構想

 我が家の数少ない購入家具のひとつにティーテーブルがありま
 す。 これはその昔アメリカに仕事で8年間滞在した間に購入し
 た物です。 大変シンプルながらウォールナット系のソリッド材で
 作られた今となっては大変贅沢な物ですが結構安い価格で入
 手できた私のお気に入りです。 本来はリビングルームで使うべ
 きところですが、床暖房との組み合わせは床との接触面積が大
 きいため適切ではなく、mini-Shop関連の作業台として使って
 きました。 (左現物の写真、右がその寸法図)

しかし作業目的柄大変使いが粗くオイル仕上げの表面はこぼした水などでの色斑や細かな擦り傷が付いてきております。
現在では特注でもしない限り入手不能の仕様ですので、近々にテーブルトップの修復作業(脱色・研磨・再着色・塗装)をしようと決めました。 そしてその後はもっと使い方の優しい家内の家事・裁縫・手芸用として生かそうと考えています。

但し替わりのテーブルがないとmini-Shop関連の作業上大変不便になりますので、まず全く同じサイズで作業用に特化した物を作ってやろう!というのが本テーマです。 但し単に同じサイズの物を作るだけでは面白くありませんので例によってオリジナルのアイデア込みのテーマとします。

そのポイントはテーブルトップの受けの部分です。 テーブルトップは1400 x 700mmの大きさで、これを900 x 340mm、高さ330mmの箱で受けたような構造ですが、この箱の中は空っぽで使えない空間になっています。  これは大変無駄なのでこの空間を収納として利用してやろうというのが基本構想です。

 さて空間をどのように利用するかですが、結論としてはテーブルトップを半分に切断しそれ
 ぞれを長手方向に3段式450mmスライドレールで移動移動できるようにし、箱部分の上面
 全体が開くようにしようというアイデアです。 テーブルトップとしては繋ぎ目などないほうが
 絶対に使い勝手が良いに決まっていますが、テーブルトップ全体をスライド出来る超長いス
 ライドレールがないことと飛び出る長さが大きいですから部屋の設置場所の問題があり、
 あきらめました。

 またテーブルトップの跳ね上げ式も考えたのですが、テーブルに載せた物を降ろすことなく
 開きたかったのでこの構造にほぼ決定しています。 また現在は考えていませんが、スライ
 ドして空いた部分を埋める板を載せれば延長テーブルトップみたいな使い方も出来ます。

 同じサイズとして試しに描き出したのですが、偶然のいたずらかこの箱部分はA4サイズの
 書類を保管するのに大変都合の良いサイズであることが判りました。 長期間保管しないと
 ならない書類も沢山増えてきていますしそれらは普段出し入れする必要もないため、下2/3
 はそれらの保管場所兼重しとして使い、上のほうに様々な文房具や消耗品などを3つのトレ
 イに分けて保管する構造を取り敢えず考えています。

いずれにせよ私の使用目的はあくまでも作業テーブルですが、仕上げに配慮しさえすれば一般のティーテーブルとして十分に応用可能ですので参考にしていただきたいと思います。



2007/03/09

詳細検討と設計

 基本構想は良しとしても実際に使用したときの矛盾や問題点が生じないかの検討を暫し致
 しましたが、その結果を反映した一次設計まとめました。
 それが左の図ですが、細部を描き易くするために以前紹介した構想図の2倍の大きさにな
 っています。

 その後の検討結果で一番??マークが付いたのは内部
 上段の収納トレイです。 色々収納される予定の物のサイ
 ズを測ったところ、160-170mmの高さがある物が出てき
 たのでその対策を考えました。 結論としては深さが2種類
 のトレイとし、深い物は176mm、浅い物は71mmにしてい
 ます。 更にトレイ1個の大きさをA4サイズ297 x 210)
 より大きめの4個としてそれぞれのトレイの下はA4サイズ書類の保管スペースとすることに
 しました。 これによりほぼ無駄な空間が無くなります。  またこれらのトレイは自由に位
 置が変えられるように2個所がそれぞれサイズの異なるトレイを受けます。(上の図参照)

こうした時はこれまで使ってきたテーブルの台のサイズでは小さすぎます。 あまり大きくするとスリークな感じが薄れてくると考え長さを50mm、幅は20mm伸ばしてやれば十分収まるのでは?と予測しています。  但しこうした時に板取上でうまく行かなくなる可能性が若干残っています。 何しろ台の長さは元々は板取り上で有利な900mmだったのを950mmに変更している点が大きいです。  実際に板取り検討をして余りにも無駄が出るようであれば、再度寸法変更を考えねばなりません。

最後になりますが、作業用のテーブルということで材料はコスト優先としテーブルトップ、台の周り(ベージュ色の部分)12mm
MDF
とします。 但しMDFは脆さがあり角が欠けやすいので、テーブルトップの周りは幅50mmのムク材を貼り付けて保護すると
同時に1ヶ所だけは本物の木目が見えるようにします。  黄色く塗られた部分は12mm厚シナ合板、濃いオレンジ色は18mmの合板を表します。 底板は全て4mmの合板です。 スライドレールはアトムリビンテックのABS-N3WR-450を使います。 
以前DVD収納家具を作った際に使用しており、スライド長が長く(465mm)耐過重が大きい(45kg)特徴があります。



2008/05/16

構想再検討

このテーマはなんと1年以上も店晒しにしてしまいました。 言い訳を言い出したらきりがなく、昨年孫が二人もできて急を要するテーマに大きな変化が出た、私自身が体を壊しこのサイトの運営を見直す中で優先順位が低いものを後回しにした・・・・・。などなどたくさんありますが、中でも私自身が使う物だけに後回しにしてしまったことと、詰めが甘いのでは? との何となしの感覚が一番大きかったように思います。

このテーマで使うスライドレールは当の昔に調達していますから永遠にほったらかしにしておけませんし、何しろ収納上の問題もmini-Shopの商品が徐々に増えてゆくに従い大きくなっていますので、「よしやるぞ!!」とばかり腰を上げました。

調達したまま1年間放っておいた3段式スライドレールのABS-N3WR-450。 縮長450mmですがご覧のとおり伸ばすと縮長以上のスライド量(465mm)のため全長915mmにもなります。 また最大荷重は45kgと重量級です。

 改めてこのテーブル内に収納する物を確認して、また既に一度固めた設計図を元に板取り
 検討をした所、無駄が多く使い勝手の悪いものになることが判り、全面的に見直すことにし
 ました。  左の図面がその結果ですが、先ず手をつけたことは板取りの改善です。
 上のテーブルの面積はいじっていませんがそれを受ける下の台の全長は950mmから
 910mmになっています。 また幅も360mmから341mmとこちらも僅かに詰めました。 こう
 すると台の長手方向の板は 3 x 6の板の短辺そのものを使え板取りが良くなって無駄が減
 少します。 材料はMDFを考えていますから木目の方向を気にする必要もありません。

 この変更を加えた時に気になるのは、内部に入れるA4サイズの書類がスムーズに入るか
 ですが、内寸が317mm x 886mm となり、A4の用紙を縦にして4枚横に並べると、297mm
 x 840mmで20-46mmの大きさのゆとりがありますから、問題はないだろうと踏んでいます。

 また書類の上に位置するトレイについても予定される収納物を洗い出しそれらの寸法を元
 にスペースの再配分をしました。 その結果以前は4個のトレイを作りその内ひとつは深い
ものとしていたのを、2つのトレイで深さが違う物に変更し2段式のトレイ受けは止めて極普通の1段の受けにしています。 図では
色で塗り分けた長方形や色んなサイズの丸が描いてありますが、それらは出来上がってからどう使うのかをご理解願うこととしま
す。 尚左側のトレイは手がかりをつけて容易に持ち上げられる構造にしています。

以上が変更した点ですが、実用性と製作コストを抑える意味でたったこれだけの変更が結構効いています。

使用する材料は12mm厚MDFが主で3 x 6を1枚半とトップボードの周りに貼り付けるムクの材料のみ購入し、残る部材は手持ちの
18mm、12mm、4mmの合板(何れも端材)で賄なえる! というところまで来ました。 次回より製作の様子をお伝えしますが、難
易度はかなり低そうなことと、変わったスライドレールの使い方という意味で他のテーマへの応用が効き、「一歩進んだ!」の香りが高いテーマになりそうだと考えています。



2008/05/23

製作詳細 1

 部材の中でMDFとムク板については購入し残りは手持ちの端材を流用します。  MDFについては
 3 x 6 のサイズの物を1.5枚と決めていますが、この大きさは再検討して板取を良くした結果です
 が、その点を少々補足しておきます。

 左の図は設計変更後の全部材を洗い出し、購入する材料に付いては板取りも検討した結果です。
 12mm厚MDFは合計で19の部材に使われますが、板取り図とした部分にあるとおり、3 x 6 MDF
 1.5枚から切り出されます。 左側の3 x 6では、右側にある910 x 363mmの部材が鍵のひとつで、
 これは台の長い側板になります。 2枚必要ですから同サイズの物を 3 x 3からもう1枚を切り出し
 ますが、長い辺(910mm)は 3 x 6材の幅そのものです。 これが以前は950mmだったのですが、
 その場合最低でも 3 x 6 2枚を使わないと全部材を切り出せなくなります。
 12mm厚3 x 6 MDFは\2,800程度ですから、これだけで\1,400の違いが生じます。

 もうひとつ大事なことは木目方向です。 ここでは作業台と
 して使うためコスト優先でMDFを使うのですが、見栄えを考
 えてシナ合板で作ろうとしたら、台の部分は縦方向の木目
 のほうが美しく仕上がると思います。 そうすると前の設計
 の場合、3 x 6ではなく入手性の悪い4 x 8を使わないとなり
 ません。 こんな点でも設計変更後は広範な意味での作りやすさに繋がっているわけです。  尚3 x 6の部材を我が家の小さな車に積むのは不可能なので、右の図のように購入時に一部の切断はやってもらいました。

MDF以外の部材は全て手持ち端材と申し上げていますが、それらは全て合板です。 そして端材と言いながらも合板の使用には重要な意味があります。 その理由はMDFにはネジが効きにくいという点によります。 かなりの荷重が想定されるスライドレール
をMDFにネジ止めしても短期間でネジは緩んできます。 それを防止するため合板を併用するわけです。 この点については後程
の製作の過程で説明します。

またトップボードの周囲はムク材で覆ってやります。 これもMDFの欠け易い欠点を補い且つトップボードが分厚く見えるためのテクニックです。 実際には栂材を使いました。

ということで、部材を調達して台の部分の製作から始めました。 今回は台の製作の途中までですが、それらの様子は以下の写真と説明をご覧下さい。

台の底部分となる枠を構成する部材を切り出しました。 設計では18mm合板だったのですが一部足らない部分は1 x 4材を使いました。 無論厚みの違い(18mmと19mm)は補正しています。

この切り出しで重要なのは直角度で写真の赤線で示した2ヶ所の直角度が正しくないとなりません。 十分に調整したソーガイドを使って切れば容易に実現できます。

枠の組み上げは40mmのスレンダースレッドネジを併用の木工ボンドによる接着ですが、このように上側になる部分だけは3φの下穴をあけています。

片側の接合が終了した状態。 垂直に立った5本はほぼ平行になっていますが、切断時の直角度が悪いとこうはなりません。

反対側も接合後曲尺を当てて直角度を確認しました。 これまた部材の直角度が正確であれば何をしなくてもこうなりますが、そうでないと捩れたりいびつになったりしたり、接着部分が正しく密着しません。

2時間後に底板を貼り付けました。 圧着保持には22mm隠し釘を使っています。 この後3時間寝かせて木工ボンドの硬化を待ってから隠し釘の頭を玄翁で横から叩いて落とします。

出来上がった底のブロックに台の短い方の側板(MDF)を木工ボンドで貼り付けますが、6φの木ダボ4本を使って補強します。 この補強は剥がれ方向と剪断方向(ずれの方向)両方に効果があり、MDFの脆さを補います。

そしてクランプを使って圧着保持。 これの意味は改めて説明する必要は無いでしょうが、接合強度に大きな違いが生じます。

反対側の側板も同じように接着し、木工ボンドが完全硬化する12時間寝かせてから次の作業(長手方向の側板接着)に移ります。

長手方向の側板の内側にボックス受けを接着しました。 設計時は5.5mm厚合板を考えていたのですが、端材の都合で4mm厚シナ合板に変更しています。

その長手の側板は16本の6φ木ダボ併用で木工ボンドで接着します。 私はマーキングポンチを10個しか持っていないので、2回に分けてマーキング。 この写真は底部の安を開け終わった後に木ダボを仮に差込み左右の側板にマーキングポンチを挿入してこれから長手側板にマーキングを施そうというところで、こんな方法を取れば少ないマーキングポンチで沢山の木ダボ穴の位置を決められます。 木ダボ接合の詳細解説はこちらから。

圧着保持にはバクマクランプと自作中型クランプ2本を使用しました。 圧着保持に重しを載せた程度では不十分で絶対にクランプが必要になります。

中型クランプで挟んだ端の部分(右の上下のクローズアップ部分)は側板が出っ張っていますが、この出っ張りは後ほど成形します。

2枚目の側板を貼り付けて圧着保持中の台。 組立て後の寸法誤差は設計値に対し+0.3mm、−0.0mm以内に収まっているようで、手加工としてはかなり精度が高くなっています。



2008/05/30

製作詳細 2

台は箱としての形にはなりましたが、まだまだ加工作業がかなり残っています。 先ず長手側板の出っ張りの成形です。 3 x 6本来の寸法であれば910mmとなるところですが実際には少し長く915mm程あるため出っ張ってしまったわけです。 これを接着前に910mmに切断してやるのもひとつの方法ですが、直角精度に神経を使いながら直線性を出すのも大変なので、左右ほど均等に出っ張るよう接着しその後で成形しようという魂胆です。 その成形には傘付き目地払いビット(MB-12.7G)を使いますが、MDFは切削性が良いので簡単に終了します。 その後接合面に出ている木工ボンドの部分を替刃式ヤスリ(M-20GP)で削ってから今度はボーズ面ビット(BZ-25G)で角を丸く成形しました。  角が丸くなれば意外に脆くて欠け易いMDFの欠点がかなり薄まります。

次にスライドレール固定の補強板を切り出して木工ボンドとネジを使って固定しますが、このネジは必ず内側から締め付けないと意味がありません。 ネジ先端が合板部分に食い込めばネジ馬鹿が起きないからです。  そしてこの補強板にスライドレールを固定してやれば台の部分の加工は終わりです。

次に2つのトレイ部分の製作に入りました。 仕切りの付いた単なる箱ですが、台の内寸に対しぎりぎりの寸法で作ることが鍵になります。 設計上の箱の幅内寸よりも出来上がった箱の実内寸は端の部分で+0.5mm、中央で±0.0mmでした。 つまり僅かに内側に側板が撓んでいることが判りました。 この中央部の内寸は非常に気になるところで、現状のまま変化が無ければ問題ありませんが、支える物がないので応力の係り具合で変化する可能性があります。 そして最悪の場合には仕切り板を挿入する必要も出てきますが、0.5mm程度の狂いであればまだ慌てる必要も無いので完成後に再確認して判断することにしました。

尚トレイの内部仕切りはまたまた考え直して変更しましたが、より合理的な仕切りであることと2つのトレイ共引き上げるための手がかりを付けたことによります。 またこの設計変更により板取りがおかしくならないよう(材料を余計に使わない)工夫しています。

台接合部の出っ張りを傘付き目地払いビット(MB-12.7G)を使って一辺に削り落とします。 約3mmの出っ張りですがいとも簡単に落とせます。 そして接着部分からはみ出た木工ボンドを替刃式ヤスリ(M-20GP)で削り取ります。

更にボーズ面トリマービット(BZ-25G)で丸く削り落としました。 手前の削っていない部分にはスライドレールの端が入ります。 これで塗装すれば欠け易いMDFでも角は欠けにくい、或いは傷が付きにくくなります。

上に見えるのが45mm幅、長さ910mmに切断した12mm厚シナ合板で、これがスライドレール固定の補強板になります。 そして本体側には50mm間隔で上限ジグザグに17個の穴(3φ)をあけました。

そして補強板全体に木工ボンドを塗りつけて所定の位置に接着しクランプで締め上げます。 その後台の内側から25mmスレンダースレッドネジで17箇所を締め上げてクランプを外します。

反対側も同様に接着してスライドレール固定の補強板を接着、ネジ止めします。 ネジ止めにて圧着保持はネジがしてくれますから、クランプは直ぐに外せます。

内側から締めこんだネジの頭はトレイに引っ掛からないよう僅かに沈みこむようにしてあります。

2枚の合計板厚が24mmですから、25mmのネジの頭が僅かに沈み込むよう締めこむとご覧のように反対側に先端が飛び出してしまいます。

その飛び出した先端は刃研ぎグラインダーで削り落としました。 先端が板の面よりも引っ込むように削るのはヤスリよりも容易です。

2本のスライドレールが一直線上に並ぶよう3.5φ 16mm トラスタッピングネジ 4本ずつで固定しました。 トラスタッピング以外のネジは様々な理由で不向きです。 真中の上に面が見えるレールが後ほどトップボードに固定されます。

片面に2本のスライドレールを固定した状態です。 この写真では向こう側のレールは完全に伸びきっています。
トラスネジ全長16mmのうち12mmは合板に食い込むのでネジ馬鹿にはなりません。

両面にスライドレールを固定し本来の方向に台を置きました。 全てのスライドレールが伸びきるとこんな具合です。  これで台本体の製作は終わりで、残るはトップボードにレールを固定すればよいわけです。

3 x 6から大きな部材を切り出した残りからトレイを構成する部材を切り出しました。 細長い穴は15φフォスナービットで2箇所穴をあけてジグソーで連結し自作薄型替刃式ヤスリで仕上げました。 また全ての部材の上面角はコロ付きボーズ面ビット(BZ-10G)で面取りをしてあります。

トレイの仕切りとなる部材から組み立てています。 接合は木工ボンドですが隠し釘22mmを軽い圧着保持に使用し、木工ボンドが硬化するまで接合角度が直角となるよう上に重しを載せました。(写真では重しを外してありますが。)

仕切り板の接合が完了後外枠を同様に接着して2つのトレイの枠部分が完成しました。 これも実際には直角出しをした上で上に重しを載せて一晩寝かしています。

底には4mm厚のシナ合板を貼り付けてやりますが、これも隠し釘(22mm)併用の木工ボンドによる接着で、簡単で強度が取れ実用性が高い箱の底の作り方です。

確認のため完成したトレイに収納予定の物を入れて台に挿入しました。 このトレイの下にA4サイズの書類が収納されます。 台とトレイの隙間は若干のバラツキはあるものの0.5-1.0mm位に収まっており、勿論問題はありません。 これで台部分の全ての加工・組立作業が終了いたしました。



2008/06/06

製作詳細 3

製作工程も最後のトップボードをスライドレールに固定する作業に来ました。 これには3.5φトラスタッピングネジ3-4本を1本のレー
ルの固定に使うだけですから作業量は僅かです。 そしてその後にトップボードの周りに化粧枠を貼り付ければ終わりですからいと
も簡単に出来そうです。

しかし前段のスライドレールの固定には細心の注意が必要です。 複数のボール式スライドレールを固定する際には全てのスライド
レール(殆どの場合2本だが)は3次元的に平行に取り付けられねばなりません。 この平行度が狂ってくると動きが渋くなったり最
悪の場合フルストロークの移動が出来なくなります。 プラスチックローラーを使った2段式ではレールの水平方向の間隔が2-3mm
狂ってもOKですが、スチールボール式では最大スライド長にて平行度を0.5mm以下に狂いの度合いを抑えないと問題を起こす可能
性があります。  これがボール式スライドレール使用の敷居の高い点です。  先週台の内幅寸法が、中心近くでは端に比べて
0.5mm短いことを気にしていたのもここに帰結します。

 こんなことからスライドレールの取り付けに関して補足説明をしておきます。
 左の図はスライドレールの取付けを理解していただくためのもので、以前掲載した断面図
 の右側のスライドレール固定部分を右下に拡大しました。 スライドレールの断面を見て判
 るとおり妙な形のコの字型に折り曲げられた3本のレールが見えますが、左のレールは補
 強板を介して本体に、右のレールはトップボードに固定されたレール固定板(オレンジ色)
 にそれぞれトラスタッピングネジで固定されています。 そして左のレールの取り付け面と
 右のレールの取り付け面の距離は12.7mm(1/2インチ)あります。

 一方台の幅外寸は設計値では365mmあります。 従ってトップボードへの取り付け面の間
隔はレールの厚みの2倍である25.4mm(1インチ)を加算した390.4mmになります。 つまりオレンジ色の板は390.4mmの間隔にな
るよう取り付けねばなりません。 その間隔の許される誤差は0.5mm以下に抑えることが目標になります。  以上は設計値を元に
お話していますから実際には完成した箱の幅外寸を測定して決定せねばなりません。

私が製作した台の幅外寸は設計値に対して両端においては0.5mm大きい365.5mmでレール固定板の間隔は390.9mmとしてトップボードの裏に接着しました。

尚レール固定板の間隔誤差は厳密に調整したかったので30分硬化開始型エポキシ接着剤を使い間隔調整に十分な時間が取れ
るようにしています。 また圧着保持を実施するのは困難ですので、密着度が上がらなくても充填効果が高く接着力が高いという
エポキシの特性を利用しております。 こういった点でこの場合での木工ボンド使用は全ての点で不適当です。

切り分けたトップボードにレールをトップボードが5mm浮き上がる位置に固定し台側のレール本体に装填しました。 スムーズにスライドしますが中央の突合せ位置でのロックが軽いため何となくピシッと閉まった感じがしません。 スライドレールに含まれる閉じた時のロックは本来引出しを奥まで閉めた時のリミッターみたいなものですから余り期待できません。  そうこうする内にちょっとトップボードに開くような力が加わるとスーッと開いてしまいます。  実はトップボードを閉じた状態ではその上に私が乗っかることもありこのままでは危なくて駄目です。 その対策としては中型のパチン錠で中央2箇所裏側でトップボードをロックすることにしました。 このロックは表面から全く見えませんので外観に与える影響はありません。

ああたら!こうたら! スライドトップの動作や様々な確認に結構時間を使ったのと飛び入りの用事が出来てしまったため、トップボード部分がまだ完成していませんが、そこまでの様子は以下の写真でご覧下さい。

端材の18mmシナ合板から切り出したトップボード側レール固定板をMDFの天板裏に並べた所で、この板の切断面の直線性と直角度は極めて重要です。

端材は長いものがなかったため455mmで切断し中央部分には約2mmの隙間を設けて接着しました。 その部分に見える線に沿って後ほどトップボードを切り分けます。

圧着保持はかなり大袈裟になるためエポキシ接着剤で貼り付けました。 4本の板全てを貼り付けて位置調整をするには時間が掛かりますので、30分硬化開始型を今回は使いました。

圧着保持とは言えませんが、少しでも密着度を上げる為にネジの箱(1箱が1kgあります。)を12箱使って保持しています。 こうしておいて2枚の板の間隔の微調整をエポキシ硬化前に行います。

位置調整は3箇所(上に載せた重しで塞がれていない場所)で曲尺をこのようにあててやりました。

私の製作したものは390.9mmにしなければなりませんでしたが、調整後はほぼドンピシャと言えるまでに収まっています。

ほぼ硬化が完了したと思われる120分後に念の為に台の上に挿入しました。 取り付け精度を高めたお陰できつからず緩からず収まりました。(左右方向のがたはありません。) そこでそのはまり込み具合を接写したのがこの写真で、今週の解説で使った右の設計図面に相当する部分です。 レール取付けで一番慎重さを要する作業は無事通過したことになります。

トップボードの切り離し中。 手引き切断は相変わらずこの作業台2つ。 1400 x 700mmの大きな板でも十分支えられます。

2つに切り離したトップボード。 この切断面はスライドレールを取り付けてトップボードの突合せ調整の時に研磨します。

トップボード側のレールを外して3.5φ 16mmトラスタッピングネジで所定の位置(5mm高く浮かせる。)に固定しました。

ネジ穴はご覧のように縦長、横長、丸の3個がセットになって3箇所にあり、レールの位置がそれらの穴の使い分けにより若干調整できるようになっています。 右の白いプラスチックスはロック解除のレバーです。

レールを取り付けた2枚のトップボードを台に固定されたレール本体に装填しました。 台の縁より5mm浮き上がって取り付けられたトップボードはスムーズに開閉します。

真横から見たレールの部分。 右のトップボードは中央位置にあり、左は20cmほど開いています。 トップボードを開くとレールが剥き出しになりますが、トップボードを閉じるとレールは隠れて埃も付き難くなります。

左右のトップボードを閉じてみました。 中央の突合せ部分に線がかすかに見えますが、上手く突き合わされて隙間は出ていません。 但し僅かな力でトップボードが開いてしまうのが問題で、これは後ほど対処します。

長手方向の真横から見た所です。 現在はこのようにレール部分が周囲から丸見えになりますが、トップボードの周りに補強板を貼り付けると見えなくなります。

トップボードは閉じた状態ですが、台よりも5mm浮き上がって取り付けられているのが判ると思います。

この後トップボードの周りに補強板を貼り付けて最後の塗装に入ってしまうので、様々な動きや各部の強度確認などにじっくりと時間を掛けましたが、修正などの必要性は全くなくほっと一安心しています。



2008/06/13

製作詳細 4

トップボードを中央で切断してレールを固定した後中央の切断面をどうしたかについて何も触れていませんでしたが、結果としては切りっぱなしとしています。 実はその直線性については極僅かにうねっているのが目を凝らすと判ります。(曲尺を当ててみた所0.3mm程度のうねりでした。) このうねりはカンナを掛ければ簡単に取れますがそのかわりに合わせ目が隙間無くぴったりとなるのはかなり難しくなります。 直線性と直角度の問題が一辺に出てくるためです。 私が何も言わなければうねりのあることに気づく人はまずいないレベルですのでそのまま先に進めています。

今週の作業はトップボード周りに補強棒貼り付けから始まっています。 この補強棒は設計図には全く描かれていませんが、MDFの12mm厚面に栂の板を接着しただけでは心もとないため追加しています。 材料は18mm合板の端材で幅は20-27mmとばらついていますが、そのまま貼り付けています。 圧着保持にネジや隠し釘を使ったりすれば作業時間も短縮できるのですが、ムク板を貼った後にボーズ面ビットで成形しますので、ネジ・釘でビットの刃を痛めないようクランプにて圧着保持しています。

角のムク板突合せ部分は45度に切断してやりましたが、ここでは久しぶりに45度切断ジグを使いました。(ソーガイドでも良いのですが、直角切断用に微調整してあり、それを再調整をするのも面倒だったからという理由です。)  ムク板もクランプによる圧着保持で接着しそれが完全硬化した後にボーズ面ビット(BZ-25G)にてトップボードの全ての角を丸めました。  これによりトップボードにぶつかっても痛いことはなくなるでしょうし、テーブル全体のフォルムというかイメージはかなり柔らかくなる筈です。

そしていよいよ塗装に入りますので仕上げ研磨ですが、MDFの面は硬いスポンジと言うか細かな穴が無数にあるので仕上げ研磨する意味があまりありません。 よって油沁みや傷が無いかの確認だけで接合面を除き研磨は特にしていません。 (トップボードの周りに貼った栂材は無論研磨している。)  塗装には今回は油性ニスを使いました。 MDFにはかなり深いところまでニスを沁みこませたかったのがその理由で、気温が高くなってきた今水性ウレタンニスでは乾燥が速すぎ十分沁み込んでくれないだろう?というのがその理由です。

着色に関しては油性着色ニスを使い今回ちょっと冒険をしてみます。 その一番の理由は、どうしても出るであろう着色斑を有効利用しようという点にあります。 MDFの表面はごく近くで見れば細かな木材のかけらが散らばって見え、離れてみれば表面は均等な茶色で外観的には全く面白くありません。 そこでちょっとしたことで出来てしまうであろう着色斑を木目や木材の自然にできる色斑に見立てて、生ではチープ感漂うMDFで天然材のような雰囲気を出せないか? と考えたわけです。

目標としてはローズウッドのような色調を意識し(右写真)、細かな木材のかけらを少しでも見えにくくするためかなりダーク調にすることにしました。  そこで手元にある使い残しのブラック、ブラックオリーブ、マホガニー、ウォールナット色の着色ニスを混色して少し赤身の強いこげ茶色約600mlを作りこれを使うことにしました。 実はこれらの着色ニスは使い残しで2年以上放っておいた物で、ゆくゆくは捨てるしかなくなります。 よって廃物利用という側面もあります。 

塗装方向はトップボードは中央突き合わせ目と平行に、台については縦方向としています。 そうした理由は前者については着色斑の方向が繋ぎ目と直角になると如何にも繋いでいる部分という感じになるからです。 また後者では接合面と塗り方向が平行のほうが塗りやすいという理由になっています。 トップボードは長手方向と平行に塗装するのが常識的ですが、それと直角方向に塗った時に多少なり違和感がでるかどうかは実際に塗装してみないと何とも言えないところです。

ところで着色ニスを深く沁み込ませることと着色斑があまり派手に出ないよう薄め液を15%と多目に加えましたので乾燥はかなり遅くなり、1回塗装するごとに6-10時間は寝かせないとなりません。 従って今週は着色ニス1回目の段階までしか進んでいません。

ということでかなり常識破りのやりかたにチャレンジします。 勿論出来栄えが思うように行かない可能性もあるのですが、安くて加工しやすいが味も素っ気もない質感のMDFを如何に綺麗に見せるかの実験と考えていただければと思います。 尚着色斑を抑えたいのであればポアステインを使う方が遥かに簡単に且つ短時間に出来ます。

それらの様子は以下の写真をご覧下さい。

18mm合板を切断して作った補強棒を木工ボンドで接着しています。圧着保持にネジや隠し釘を使えないので、クランプを使っています。

周りに貼り付ける栂の板を45度に切断中。 ソーガイドでも良いのですが実績が十分にある自作45度切断ジグを使っています。

両端を45度に切断した栂の板を貼り付けました。 これもクランプで圧着保持です。

その角の部分のクローズアップです。 

そしてもう一枚を接着しました。 このとおり突合せ部分は隙間なく接合されています。

栂の板の貼りまわしが終了した2枚のトップボード。 接着するたびに3時間ずつ寝かせていますので1日仕事になってしまいました。 トリマー加工は一晩寝かせてから。

ボーズ面ビット(BZ-25G)でトップボードの中央突合せ部分を除く全ての角を丸く成形し、はみ出た木工ボンドを削り取り仕上げ研磨を施しました。 ご覧のように柔らかな雰囲気になりました。 これで残るは塗装となります。

 トップボードのの周りに貼った板のお陰で、裏に仕組まれたスライドレールなどはこの位低い位置からでないと見えません。(黄色矢印先)

MDFトップボード角は栂の板で覆われてこのようになり欠ける心配はなくなりました。 またそそっかしい私が脚をぶつけても怪我することはないでしょう。

少しずつ残っていた油性ウレタン着色ニス4色を混合して若干黄味が強いこげ茶色を作り1回目の塗装に入ります。 15%の薄め液を加え浸透度を高めて着色斑を抑えています。

台の部分の1回目の塗装後、勿論期待している着色濃度よりも大幅に低いです。 全ての部分を同じ濃度にすると着色ニスが足らなくなると思うので、内側下部は着色一回塗りとし後は透明クリヤーを塗ります。

2枚のトップボード上面の1回目の塗装後。 若干の気に入らない着色斑がありますがこれは2回目以降で修正可能でしょう。

生地の状態ではMDFと栂はかなり明度差があったのですが、意外にも1回目の塗装後に明度差はぐっと狭まっています。 同じ明るさにしたかったのでこれはラッキーでした。



2008/06/20

製作詳細 5

2回目の塗装は1回目の塗装終了後1晩寝かせて翌朝に施しました。 通常やる研磨は極薄いニスであり表面に塗膜が殆ど形成されていないため省きました。 そして9時間乾燥させた夕方に#400の空研ぎペーパーをハンドサンダーに付けて全面を研磨しきつく絞った雑巾で削りカスを拭い去り乾燥後に3回目の塗装を施しました。2回目から3回目へは塗膜を削ることともうMDF内部にニスが沁みこむ事は無く僅かな濃度の上昇です。 その後の4回目の塗装以降は夕方に#400で表面を研磨し塗装して翌日の夕方まで寝かす! を繰り返し最終的に6回塗装で濃度的に良しとしました。 この時点で吸い込みが大きく極細かな窪みの多いMDFも表面は鏡面一歩手前というところまで艶が出ています。

当初は着色ニス3-4回塗装後に透明クリヤーそして艶消しクリヤーと踏んでいたのですが、着色ニスの塗り回数が増えて十分に艶が出たために透明クリヤーを使わず艶消しクリヤーで最後の塗装を行い計7回塗りとなりました。 日数的に5日を費やしたわけで大変手間が掛かっていますが、MDFのチープ感を抑えると言う目標は何とか達成できたのではないかと思います。

その他台の内部は透明クリヤーで1回塗り、2個のトレイは水性サンディングシーラー1回塗りで吸い込みを抑えたのちにスプレーペイントで着色しその後透明クリヤー、艶消しクリヤーと塗って仕上げました。(MDFの塗りつぶしはサンディングシーラーを使用すると簡単に出来ます。)

といった過程を経てスライディングトップテーブルは完成しました。  作業用に使うのが目的にあるため、コスト優先でMDFを使いましたが、シナ合板を使っていればコストはより掛かるものの塗装作業はもっと楽にできると思われます。 その意味ではかなり脱線した作り方ですが、MDFでもここまで綺麗に見せられる!という良い経験にもなっています。


 その後2回目の塗装が終わった段階で何と蛍光灯が切れてしまい応急的に隣の部屋の蛍光灯を外して取り付け撮影し
 たのですが、色温度が違うせいか赤味が強くて先週の写真とは色身の変化を比較できません。
 幸い小さなMDFに塗装する度に着色ニスを塗った物がありますので、それにて濃度変化はご覧下さい。




1回目の塗装後1晩寝かせて翌朝に2回目の塗装をしました。 1回目では塗膜が殆どできなかったので、研磨はせずに2回目の塗装をしています。

MDFの小片に着色濃度確認の塗装をしています。 指の間が無塗装で、その右が1回目塗装後、そしてその右が2回目の塗装後です。 蛍光灯の色温度が変わり、実際より赤味が強く見えます。

ハンドサンダーの#400の空研ぎペーパーを付けて塗装面を研磨中。 空研ぎペーパーは重ね塗り前のサンドペーパーとして目詰まりしにくくベストです。

その後きっちり絞った雑巾で削りかすを拭き取り乾燥後に3回目の塗装をしました。

3回目の塗装後の着色濃度は僅かに上がる程度で、この調子だと5-6回塗らないと私のイメージしている濃度にはならないように思われます。

同じ着色濃度サンプルを傾けて天井の蛍光灯の反射を見ました。 3回塗りで艶がかなり出てきていることが判りますし、1回目は殆ど艶がありません。

4回目の塗装終了後。 指触乾燥後確認のため2枚のトップボードを突き合わせて見ました。 突合せの線と平行に塗装したのは正解でしょう。 僅かな着色斑が結構いい感じを出しているように思えます。

着色の具合を確認。 生地のMDF(左)に比べ、4回塗装後はまだ不十分とは言え細かな木のかけらの粒々が目立ちにくくなってきてます。 研磨で膜厚が薄いせいか着色サンプルより濃度が低いです。

5回目の塗装後。 更に濃度が増しましたが後一歩と言う感じで、6回塗りで良しとすることにしました。 一方艶はどんどん高まり写真にも写っており上方に見える白いもやもやは塗り斑ではありません。

6回塗装で良いだろうとしたのはこれです。 着色サンプルの方は重ね塗り前に研磨しないので実際の色より濃く出ます。 丁度サンプルの4回目と実際の5回塗りがほぼ等しいようなので、6回塗りは実際にはサンプルの5回塗りと同じ濃度になるだろう? と考えました。 そしてサンプルの5回塗りは私がイメージしている濃度です。

本体とトップボードの油性ニス塗りの合間にトレイの塗装をしました。 こちらは水性ウレタン透明クリヤー2回塗りで、乾燥も速く半日で終わりました。

最後の6回目の着色ニスを塗った状態でMDF表面の細かな凸凹が完全に埋まっておりませんから鏡面ではありませんが、艶は十分に出てきました。

5回目の塗装後と比較すると如何に艶が出てきたかが、部屋の上のほうにある諸々を反射していることで判ります。 この後最後のウレタン艶消しクリヤーニス塗装に入り、ぎらぎらした表面を抑えこみます。

6回目の塗装前のサンプル。 写真で6回目とある部分は着色ニス6回目を塗った上にウレタン艶消しクリヤーニスを塗りました。 赤味が減少しています。

天井の蛍光灯の反射を写しました。 一番右側の艶消しクリヤーニスを塗った部分は反射をぐっと抑えているのが判ります。

こちらがトップテーブルに油性ウレタン艶消しクリヤーを塗った状況で、やはり赤味がぐんと落ちています。 艶消しクリヤーの艶消し層は赤い光をより吸収する性質があるわけで、微妙な色を出したい時には要注意です。 また反射光は抑えられていますが、天井の蛍光灯の光の反射が拡散されて全体的に白っぽくなっているようですが、見た感じはこれよりも濃度が低く見えます。

艶消しクリヤーのお陰で反射は拡散されて白っぽく見え6回目の着色ニス塗装後とは全く違って見えます。 無論これが私が意図したトーンです。

最後にトップボードの裏側を透明クリヤーニスを2回塗って塗装作業は終了です。 見えない部分も含め全面塗装していますが、湿気を吸いやすいMDF対策のつもりです。

トップボード裏側が乾燥したら本体に装填して完成です。 どっかで見たことがある写真? そうこのテーマの冒頭に掲げたこれまで使用してきたテーブルのそっくりさんを目標に作り、同じ使用位置に置きましたから。

但しもう説明する必要も無いでしょうが、トップボードを引けばこのような収納空間が出てくるというアイデアを組み込んだ点が大きな違いです。 これで日々の雑物の整理もこれまでよりはきちっとできるでしょう。

細部を少々紹介。 出来栄えはとても合格とは言えない角部分です。 接合精度がいまいちで着色斑が少し多すぎるため、栂の木目の美しさが損なわれてしまいました。

こちらは台の横側で、MDF同士の単純な芋継ぎ。 段差や接着剤はみ出しによる着色斑もありませんが、木口部分は面よりも吸い込みやすいので着色濃度差は大きいです。

安いMDFを使いながら如何に高級な木材のような質感を出すか? ということで、塗装に油性ウレタン着色ニスを使い意識的に着色斑を出すという変則的なやり方をしました。 その結果はまあまあといったところですが、もう一工夫するとMDFを更に積極的に使えるかもしれません。 着色ニスではなくポアステインで綺麗な着色斑を出せれば、ニス塗りはもっと楽になるのですが。

----- 完 -----


 
  
Copyright (C) 2001-2017, Vic Ohashi All rights reserved.