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正確に切断するための標準スタイルで、所定の長さに板を切断しています。 多少の修練の結果発生する切断誤差はマイナス0mm、プラス0.4mm位となっています。
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引出しの箱の前側と後側の板計20枚、側板計20枚を切り出しました。 切断精度を更に追い込みたいため、この後修正作業に入ります。
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これは引出し前後の板で設計値は429mmですがご覧の通り429.3mm程で、カンナにて直角度を含め修正してドンピシャに追い込みます。
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曲尺をこのように当てて曲尺の矢印あたりを上下に10mm程振って当り具合を見ます。
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次に板をひっくり返して同様に調べ、前の場合と比較してより当る(こすれる)側をカンナで多めに削り寸法を詰めるのと同時に直角出しをします。
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カンナ掛けはこのようにすれば切断面の直角も同時に修正できます。 一度に削る量は0.05-0.1mm程度に押さえています。
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以上の作業を数回繰り返し429mm丁度に修正しました。 1枚あたり10分近く掛かり根気が必要になる作業です。
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引出しの箱側板の寸法微調整も含めると40枚となります。 これだけでほぼ1日仕事になってしまいました。
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いよいよ引き出しの組立て開始。 まず側板に36mm隠し釘を打ち込み先を1mm程出しておきます。
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それを木工ボンドを塗った前/後板の木口に当てて指で触って位置を充分に確認し押し込めば釘が刺さってずれなくなりますので、玄翁で打ち込みます。
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こうして引出し枠のひとつが完成。 部材の寸法調整をきっちりやっていれば、歪みや変形はなく正確に組みあがります。
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接合部分のアップ。 接合部分の段差は0.1mm程度でしょうか? 十分な精度と言えます。
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組み上げた枠を重ねて乾燥中。 時間の都合で5個しか出来上がっておりません。
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仕切り板の入る溝を作るための4mm厚の部材。 上の板は幅134.5mm、下の板は61mmになるようカンナで正確に調整してあります。
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先ず幅の広い板を内側両端に貼り付けます。 無論クランプを使い密着させます。
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反対側の両端にも同様に、幅広の板を貼り付けます。
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仕切り板を入れてそれを押さえるように幅の短い板を貼り付けますが?
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その際仕切り板の両面にコピー用紙(厚みが0.1mm位ある。)を挟みます。 これで適切な隙間が作れます。
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同様に右側に仕切り板を入れてもう一枚の幅の狭い板を貼り付けます。
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そうすると中央に幅が12mm + αの隙間が残りますが、
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このように仕切り板がきつからず、ゆるからずの状態で挿しこめるようになります。
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1時間ボンドの硬化のため寝かせて終了。 クランプとスペーサーのコピー用紙を外しました。
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3枚の仕切り板は何れもきつからず、ゆるからず抜き差しが出来ます。
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中央の仕切り板だけ入れた状態で、DVDアルバム収納用です。
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こちらは両側の仕切り板を挿入した状態で、CDアルバム用となります。
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引き出し枠に底板を貼り付け。 私の標準手法である、隠し釘による接着保持を採用しています。
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底板は僅かに大きく切り出してあるため、周りにこのように出っ張りますが、接着剤硬化後カンナで成形します。
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切り出した本体引出しブロックを形成する板です。 横の板は長さが478.4mm±0.1mmと高精度成形してあります。
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側板に木ダボの穴を上下各3箇所あけました。 この接合部に掛かるせんだん過重は大きくないので、木田3本ずつと木工ボンドだけで十分です。
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更に本体側レールを3.5φ 10mm トラスネジで固定しました。 上下の位置を正確に取り付けないと、あとで引出し前板の調整が大変厄介になります。
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そして木工ボンドを塗り木ダボを差込み組み上げて、自作木製中型クランプで圧着保持しました。 クランプを充分に締め上げることにより、内寸478.4mmが確保されます。
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引出しブロックの完成です。 早速引出しにもレールを取り付けて装填しました。 スチールボール製のスライドレールですからがたが全くないままスーッと前後にスムーズに動きます。 やれやれ一安心といったところです。
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ご覧のように引出しの箱全体が外にせり出してきますので、奥のものも真上に取り出せます。
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仕切り板を真中と左側に差込み収納テスト。 左側のCD、右側のDVD、共に上には6mm程の隙間が出来て収納されるため、たまに見られる大き目のパッケージでも問題なく収納可能です。
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引出しと本体の隙間はレールの厚み(12.7mm)で決まります。 これを守るため散々手間を掛けさせられたのですが、正確な組立てとなりました。
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引出しを引き出した時のレールの動き。 3段式レール構造がお判りになると思います。
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この写真でははっきりと見えませんが、引出しブロックの予備加工のための線引きをしました。 引出しレールは外してあります。
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穴あけ位置にセンターポンチで印をつけます。 ドリルの横滑り防止のためには面倒かもしれませんが必須の作業です。
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穴あけ後ニッケルダボのメスを打ち込んでいるところ。 メスとオスのダボを連結し、メスの溝部分を爪の先で支えて上から玄翁で叩き込みます。
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スライド蝶番の座金も取り付け残る予備加工は木ダボ穴だけとなったところです。
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接合の第一ステップ。 二つの引出しブロックを棚板幅よりも50mm程空けて並べ、中型木製クランプ3本で囲んでおきます。 更に引出しブロック外側の側板下に10mmの板を挟みました。 写真では判りませんが、ハの字のように引出しブロック二つが立つことになります。
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上部の12mm厚連結板に木ダボを差込み木工ボンドを塗り、二つのブロックに数mm差し込んだ状態でクランプひとつを上にずらし、若干締め上げて連結板が外れないようにしました。
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中段の棚板に木ダボを差込み木工ボンドを塗って同様に数mm差込み、2つ目のクランプを上にずらして軽く締め外れないようにします。
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底板を同様にはめ込んでクランプを少し締め上げて木ダボが確実にはめ込んだら、3本のクランプを交互に棚板が完全に密着するまで締め上げます。 そして両側に挟んだ10mmの板を外して接合終了です。
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組みあがった本体。 残る作業は天板の貼り付け、天板前板の貼り付け、引き出し前板貼り、木口テープ貼り、そして塗装となります。 クリスマス直前に納入という感じでしょうか?
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チーク色を出すために使ったワインレッド、ゴールデンイェロー、マホガニーブラウン、オークのポアステインと試し塗りのサンプル(左がチーク色の着色ニスで右がポアステインで作り出した物。)
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ステインで着色後の左手前角。 天板は僅かに濃くなるよう3回塗りで、他は2回塗りとした。 赤味が強く見えますがニスを塗ると黄味が増加するはずです。
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ステイン着色後の乾燥風景ですが、ソファーなどをステインで汚さないよう細心の注意が必要で、リビングルーム日曜大工そのものです。 これでは長期間の作業ともなれば家内が機嫌悪くなるのも当然ですね?!
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今回使ったニス塗装の材料と道具。 ニス、刷毛は何れもmini-Shopで販売している物です。
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つやありクリヤーを一回、つやなしクリヤーを2回塗って終了ですが、天板は少し濃い目に着色した違いが光の具合ではっきり見えます。
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つやなしクリヤーの光具合はこんな感じです。 にぶーい反射としっとりとした滑らかな感触が上品な感じを与えます。
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天板前面部分の光具合。 見ようによっては塩ビシートを貼ったように見えるかもしれませんが、質感が全く違うリアルウッドです。
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引出し前板は裏から25mmスレンダースレッドネジ6本で固定し、ツマミ、スライド蝶番を扉に固定、幕板を固定して完成です。 光の当り具合、見る角度で色味がかなり変りますので以下の数カットもご覧ください。
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最終的な手前上部右角のアップです。
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引出し前板の上下の隙間は現物合わせで極限まで詰めてありますので、全引出しの位置を変更するとあたりやこすれが発生します。
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縦方向の隙間は4mm幅ありシンプルな外観の中でアクセントになります。 ツマミはmini-Shopでも販売している「ドリーム K-6」。 上品な質感を持った金属ツマミです。
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正面から見ると濃度が高く見える扉もこの角度では引出しのほうが濃度が高く見えます。
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中央収納棚の扉を開けたところ。 上と下の棚板は5段階の高さ可変。
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扉に使用したスライド蝶番は9mm半被せタイプで、私の定番となっています。
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依頼主に納入後設置された様子が送られてきました。 要望をすべて満たせられたようでホッとしていますが部屋にうまく 溶け込んでいるようです。
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