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替刃式平ヤスリ
   
2007/05/04

構想と製作

 日曜大工において最も有用な道具のひとつに替刃式ヤスリM-20GP)があります。
 色々な種類のヤスリが存在する中で替刃式ヤスリは、刃が交換可能どの方向にも同
 じ条件で研磨できる
強圧研磨が可能使いやすい粗さ(#180前後)などの優位点が
 突出しており、私の日曜大工の作業の中でも使用頻度がトップランクに入ります。

 しかしこのM-20GPにも泣き所があります。 それは狭い場所で使えないことで、研磨スト
 ロークを約40mmとした場合には30mmの隙間がないとなりません。 ストロークを20mm
 に減少させても20mmの隙間でないと使えません。  こういったシチュエーションでは金属
 研磨用の平ヤスリを使うしかないのですが、その場合には研磨の方向性があるのと高価で
 目も粗いです。  これを何とかしたいと常々考えながらホームセンターであれこれ見ている
 うちに、これは使えるぞ!という材料を発見しました。

 それは厚さ5mm、幅25mm、長さ300mmのアルミの押し出し材です。 
 これに最少の加工を施して替刃式平ヤスリが作れるのです。

 左の図はノギスで測定したM-20GPの替刃M-21P)の寸法図でが、この替刃を
 アルミの押し出し材に固定してやれば立派な平ヤスリになります。 替刃を取り付
 けた後の厚みは5.6mmですので、幅が25mm以上で隙間が6mm以上であれば
 全く問題なく全研磨面を使っての作業が可能になります。
 発見したアルミ押し出し材の厚み5mmはかなり重要で曲げようとしても撓みが殆ど
 出ません。 3mm厚の物もあったのですがこちらは簡単に撓みが出やすくて実用
性が低そうでした。 鉄板やステンレスであれば3mm厚でも撓みは出にくいですが加工が大変ですし鉄の場合には錆びの問題が生じます。  押し出し材の幅25mmも大変都合がよくそのまま替刃を取り付けても1mmの幅の違いは殆ど問題にならないでしょうし、同一幅にしたい場合でも楽に研磨できるでしょう。

 そこでこの押し出し材を購入し替刃式平ヤスリを試作しました。
 詳細は左の図を参照願いたいのですが、2箇所にM3のネジ穴をあけて深さ2mm
 皿もみ加工をしてやります。 また替刃の両端は折り曲げ部分がありますので、こ
 れが収まるような溝加工と端の部分の削り落としが必要です。



以上のように僅かな加工で作れるのですが、通常はほとんど使用しないと思わ
れるM3タップタップハンドルをネジ切りのために必要となり、これらを今回
の目的だけで購入するのはちと馬鹿馬鹿しいかもしれません。

その場合にはネジを切る穴部分を3.2mmの貫通穴に置き換えてM3の皿ネジ
とナットで固定しても差し支えないでしょう。 この場合ナットの厚み分だけ使える
隙間が大きくなりますが7mm位でしょうか?)、外観は別として実用上の支障
はないでしょう。(右の図でその場合の要領はご理解ください。)

数時間の所要時間で完成してしまいますが、それらの詳細は以下の写真をご覧下さい。 尚私は柄を付けずに使っていますが、好みにより薄板を貼って柄としてやれば、より完成度の高い物に見えると思います。

替刃式平ヤスリを作る材料のアルミ押し出し材。 幅25mm、長さ300mm、厚さ5mmでちょっと長すぎますがこのまま加工します。

線引きしてから穴位置にセンターポンチで窪みを付けます。 穴の位置の精度はこのテーマの製作では最も重要な部分で、穴位置がずれると替刃がうまく固定できなくなります。

M3のネジを切るには2.5φのドリルで下穴をあけます。 垂直にあくよう自作電動ドリルアタッチメントを使っています。

2つの穴位置が正確にあいたかどうかを替刃を当てて確認しました。 ご覧のとおり問題ない精度のようです。

M3の雌ネジを切るにはこんな道具が必要です。 T字型の大きい部分がタップハンドル、それに取り付いているのがM3のタップです。

2.5φの下穴にタップの先を差し込んでネジ切り中です。 これらの道具は結構高価ですから、3.2φの貫通穴に置き換えてM3のネジとナットで固定する方法でやる手もあります。

ネジを切り終わったら9-10φの鉄工ドリルで皿もみをしてやります。 どこまで削ればよいかは削った寸法より現物合わせで替刃を当てて浮き上がらずにぴたっと嵌りこむようにすれば良いです。

替刃両端の折り曲げ部分を落とし込む部分をヤスリで削りだし加工作業が終了です。 写真を撮りながら約2時間弱の所要時間でした。(穴あけの精度以外は余り誉められない雑な加工でしたが?)

M3皿ネジ 長さ3mmで替刃を固定し完成です。 本格的に仕上げるには木製のグリップを取り付ければよいのですが、私はこのまま使います。

反対側。 皿ネジの先は飛び出していませんから、狭いところで作業してもネジが当たることはありません。 またナット併用で固定しても約1.5mm飛び出る程度ですから実用に大きな支障はないでしょう。

出来上がった替刃式平ヤスリM-20GPのツーショット。 M-20GPと同じように出番が多い工具になりそうです。

ここで使った替刃M-21P)mini-Shopで販売しています。 アルミ押し出し材を含め\1,000程度の投資で作れますので、是非ともお試しください。

 
  
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