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クリスマス用テーブルランプ
   
2005/11/11

構想

 これまでに変わったワインホルダー、ミニクリスマスツリートナカイの物入れ、それとペアーになる
 ソリの物入れ、とクリスマス用の小物を紹介してきましたが、今年はメルマガの読者から提案のあ
 ったテーマを具現化してみました。

 宮崎県にお住まいのY.M.さんという女性の方からの提案で、「クリスマスの時にテーブルで使う
 小型のランプ(電気スタンド)を作ってみてはどうでしょうか?」
 というのがその趣旨で、
 「ランプの台はまあるくして真っ赤に染めます。 どちらかというとずんぐりむっくりになるか
 もしれないけれど、小型のものならおかしくは無いと思います。」
 という概略の説明でした。

私は現役時代に仕事でアメリカに約8年を始めとして欧米に滞在する機会が長かったため、インテリアとしての小型のテーブルランプを実に上手に使っている場面に遭遇する事がしばしばありましたので、ランプについてはかなり興味があります。

そこでY.M.さんと電話でお話した上でまとめ上げたイメージは上の図のようになりました。
現在構想として考えているのは、球状の台の部分は4-5.5mmの合板を30〜40枚貼りあわせて作ることと、シェードの部分は透明なプラスチックの板で作った筒に木口テープを貼ってニス仕上とすることなのですが、うまく実現できるか思考実験と簡単なテストをしています。

一番手間が掛りそうなのはやはり球状の台になるでしょう。 これを丸太からくりぬくのが一番でしょうが、収縮による割れの問題がありますので緻密な木目の十分に乾燥した材料を使わないとなりませんし、これがかなり高い事となによりも木工旋盤が無ければ加工できませんから、特殊な道具や機械無しで実現する事を目的としている私としては、円盤状に切断した薄板の貼り合せが実現可能な方法だと考えています。 

またシェードについては単にプラスチックの板を丸めただけでは無機質で面白くないので、シナの木口テープを貼って木目が透けて見えるようにします。  理想としては木口テープではなく天然木の突き板シートですが、仮にシェードを円錐状にした場合には木目の方向のことを考えると、どちらでも製作難易度は同じようだと思います。 多分木口テープの方が無駄が出ないでしょう。

クリスマスの雰囲気を明確にするにはヒイラギやリボンなどを台の部分に貼り付けて出す事にします。 それらを両面接着テープで取付ける事により普段は普通のランプとして使うことも可能になります。 シェード部分を淡いピンク色に着色できれば、女の子に大変喜ばれそうなものになると思われます。

ということで始めてやる作業、加工、組み立て方などが沢山ありますので、絶対にうまく行くという自信があるわけではないのですが、予備実験なども含めて完成度を上げたいと目論んでいます。



2005/11/18

設計詳細

余りのんびり作っているとクリスマスはあっという間に終ってしまうでしょうが、今回やろうとしているテーマは作り方として過去に全く経験の無いものです。 どのような材料をどの程度使うのかも判りませんので、ケーススタディーとして4mm厚の合板を使うと仮定して検討してみました。

本当は合板ではなくムクの板を使いたいところなのですが、薄くて大きな板は先ず入手不可能でしょう。 小さな板なら入手可能ですが、かなり無駄が出る上に小さくなると材料も割高になるに決まっていますから最初からあきらめています。

 仮に球状の台となる部分の直径を175mmとして4mm合板を何枚貼り合わせればよいかという
 と、175 ÷4 = 43.75 つまり44枚貼り合せればよいわけです。 但し接着時にどんなに圧着力
 を高めても板と板の間には接着膜面が存在しますから実際には1層辺りの厚みは僅かに大きくな
 るはずです。 それがどの位かは全く検討がつかないのですが、仮に0.1mm厚くなるとしておき
 ます。
 そうすると必要枚数計算は、175 ÷4.1 =42.68 と、1枚少い43枚で済むことになります。 一応
 この考え方が正しいとして球状の台を作る検討をしてみることにします。  左の図はその検討の
 為に描いた図で、ここでは44枚を重ね合わせるように描いていますが、これは厚さ4.1mm相当の
 図形を描けず4.0mm厚で描いている為で、実際には貼りあわせた後の実際の厚みを見て真中の板を抜き差しし調整すればよいと考えています。 若干厳密さを損なっていて正確な球にはならないのですが、恐らくこうしても殆ど気が付く事はないでしょう。

図でAは中心から何ミリ離れているかで重ねる板の枚数に応じて増大します。 またBはそれぞれの円盤状の板の半径です。 そして半径が87.5mmありますからピタゴラスの定理を使って円盤状の板の直径を算出し一覧にしました。
「直径」欄は計算上の各円盤の大きさで、「切上」欄の数値はミリメートル単位に切り上げた数値です。 実際の製作上でコンマ?ミリを云々しても意味無いのでこうしてあります。

円盤の切断に際しては円切りガイドを製作し半径1mm以下の精度で切断半径を直読できるような物を製作しようと考えていますが、それらの詳しくは後ほどお目に掛けます。

板取り検討に付いては以上の計算結果をもとにExcel上で実物大の円22個描き検討してみました。 この図は大変大きいのでお見せしませんが、300 x 1800mmの板に丁度納まることが判りました。 実際にはそのほぼ2倍の43枚の円盤を切り出しますので、600 x 1800mmの板が1枚あれば良い事になります。

これで必要材料のおおよその検討がつきました。  後は適当なというかできるだけ木口が綺麗な合板で4mm厚のものがあるかどうか物色してみないとなりません。 なければそれより薄い物を探す事にして例えば3mmとした時に必要な板の大きさを算出した上でホームセンターに出かけました。

もう一つ考えておかないといけないのは、ランプのソケットの固定方法とコードの出し方です。  使用する電球は40Wのクリプトンランプを使用する予定です。 これようのソケットとそれを固定できる適当なパイプがあればベストなのですが、なければ若干の加工で実現できる代案を考えねばなりません。 想定するパイプの太さは10mm、長さは200mm位必要になるでしょう。 これを球状の台の真中に通してやり、台の底の横からケーブルを引き出します。 スイッチはケーブルの途中に入れるたプの物を使えばスイッチを本体に固定するより簡単に出来ます。

もうひとつ物色しないとならないのがシェードを作るプラスチック板で、板厚はそれ程要りませんが一般には0.5mmが最も薄い物になりそうです。 問題は熱で溶けたりしないことと万が一火がついても自己消火性があるほうが安全です。 

 その意味でベストなのはポリカーボネートで、耐熱性は125度までまた自己消火
 性
があります。 次がPET(ポリエチレンテレフタレート)で耐熱性は68度までと低い
 ですが、これも自己消火性があります。 ポリプロピレンも耐熱性は結構高く120
 度までOKですが、良燃性である点が面白くありません。 その他の塩ビ板アクリ
 ル板
は何れも耐熱性が低く良燃性で不適当です。

 プラスチック板は店頭に在庫が無ければ取り寄せてもらえばよいのでそれほど悩む
 必要無しということで近所のホームセンター数件を周り、更なる設計に必要な部材を
 集めました。 ポリカーボネートは案の定在庫がなくPETにしようかと迷っておりま
 だ購入していません。 板材は4mmシナ合板に決めたのですが、これも未購入で
 す。 写真には2mmの真鍮線と10mmの鉄棒が見えますが、真鍮線はシェードの
 枠用です。 鉄棒は板材カットで使う即席ジグを作る為の物で次週に詳しく述べま
 す。

 さて買ってきた部材を元に構造的な検討を加えました。 左の図はほぼ最終的な構造を表しています。
 43ないし44枚の薄い円盤を切り出すときに真中に直径8mmの貫通穴をあけておきます。 そしてこの
 穴の位置が揃うように接着してやれば上から下までの貫通穴になります。

 球の直径は175mmありますから貼りあわせた後では貫通穴をあけるのは不可能でしょう。 次にソケット
 にランプを捻じ込んでソケットの底とランプの中心を測った所68mmでした。 そこで厚さ7mmのスペーサ
 ーを球状の台のトップに貼り付けてそこへランプのソケットを固定します。 こうするとランプの中心はシェード
 の中心に来ます。 またランプからのケーブルは貫通穴を通って下から引き出せるようになります。

 これで構造説明は終りなのですが、ジグソーで円を切った事のある方なら、「本当にうまく行くの??」
 
と疑問を持つに違いありません。 私は直径の切断誤差を0.5mm以内にしようと考えておりますが、更に中心に8mmの穴を正確にあけるのは至難の技です。(少なくとも普通にやられている方法では。) 従って正確に切れるはずがない!と疑問に思われるのは至極当然です。

実はこの製作用に簡単なジグを作ろうと構想を練っています。 多分(これは私の予測にすぎませんが)、そのジグを使えばそれら高精度加工が実現できると考えています。



2005/11/25

製作開始

これは予測ですがこのテーマの一番難しい所は正確な円板の切断でしょう。 切断には電動ジグソーを使うのですが、普通のやり方で切断したのではいきなり真円に切り出すのは不可能ですから少し大きめに切断してヤスリでドンピシャ寸法に仕上るしかありませんが、真中にあける8φの穴が正確に中心にあけることを含めかなり慎重に進めないと切断誤差0.5mm以内に追い込むのは困難です。 そしてそのような緊張状態を43 - 44枚に対して保つなんていうのはとても耐えられないでしょう。

そこで正確な切断をより少ない時間で実現できるジグを先ず作りました。 といっても今回作ったジグは思考実験ではうまく行く可能性が高いというだけで過去に作って使用した実績があるわけではないので、テスト切断を充分にしておく必要があります。 よってジグ作りとその調整・確認だけで丸1日を使ってしまいました。 その辺りの様子をまずご紹介します。

 左の図は今回作ったジグの構造を表しています。 ポイントは作業台の隙間に嵌め込んだ棒を長
 手方向に動かせるようにしてあり、この棒の端近くにの鉄棒を埋め込み、の穴をあけた4mm
 厚合板を嵌め込んで回転させます。 作業台の隙間には作業台の裏に固定した電動ジグソー
 CJ-250)の刃が出ており、その刃と鉄棒の距離を半径とする円が切断できるという仕掛けで
 す。 棒の移動量はスケールで0.5mmまで読めるようにしてあります。  先週紹介したの鉄棒
 以外は手持ちの端材を使って組み上げました。 寸法は記載しておりませんが構造を理解してい
 ただければ、同じ物を作るのは難しい事ではありません。

構造上の詳細や使い方は後の写真でご覧頂くとして、このジグをテストしている最中に気づいた問題点に少し触れておきます。
先ず最も気にしていた切断精度ですが、条件付で合格と申し上げておきます。  条件付というのはジグソーのブレードの左右のブレ(傾き)を完全に抑えるのはほぼ不可能な為、切断時にブレードが垂直に立つよう常に監視し、必要があればブレードの横を端材で押して垂直状態を維持するようにしてやらなければならない! ということです。

電動ジグソーで円を切断しようとすると切断面がすり鉢状になることが結構あります。 そして今回作ったような円切りのジグの場合にはすり鉢状とともにその円が小さくなったり大きくなったりする事が多発します。 その原因は様々な要素から成り立っていますが、根本的な原因は押し切りという方向性の悪い切断方法とブレードの固定が片方(片持ち)であることにあり、電動ジグソーの宿命的な弱みです。

そのような修正を目見当だけでやると所期の切断寸法にいきなり追い込むのは難しいので、切断中にブレードがほんの少し外側に傾くように調整しておき、取り敢えず円状に切断したら(必ず大きめになっている)ブレードの外側を端材で押して垂直に立つよう押してやりながら一周させれば安定して0.5mm以内の切断誤差に追い込める事を確認しています。

ということですが、ぐだぐだと説明を続けるよりも百聞は一見にしかずですので、以下の写真をご覧下さい。

作業台に仕組んだジグの全景。 左からスライドする棒を固定する蝶ネジ、厚紙に印刷した目盛板、移動棒の左端には8φの鉄棒を埋め込んであり、その左側には作業台の裏に固定した電動ジグソーのブレードが突出しています。

作業台の裏側。 真中が移動棒が上下には動かないよう薄い板を貼りあわせて作ったガイドに挟まれた状態です。 右には電動ジグソーCJ-250を台座の穴を利用してネジ止めしてあります。 こんな構造ですから使い終わったら元の作業台に簡単に戻せます。

8φの鉄棒と突出したブレードのアップ。 この鉄棒は移動棒にエポキシ接着剤でがっちりと固定してあります。 そして矢印のスパンが切断する円板の半径になりますが、移動棒の可変によりこの半径も調整できるというわけです。

目盛板はExcelで作図して厚紙に印刷した物ですが、0.5mmまで読み取れるようになっています。 目盛板の数値は切り出す円板の直径を表します。 こんな簡単な目盛板でも切り出し誤差0.5mm以内を確保できます。

このジグの使い方です。 切り出す板にの穴をあけ切り出す直径(ここでは80mmとしています。)よりほんの少し大きくなるよう板の角を落とし、鉄棒にとおしました。 (ブレードはやや右に傾いています。)

ジグソーのスイッチを入れて切り出す板が浮き上がらないよう抑えながらゆっくりと反時計方向に回してゆきます。 切り進むにつれて右に傾いていたブレードが少しずつ垂直に立ってきています。

もう直ぐで一周しますが、ブレードはほぼ垂直になっています。 ということは切り出し半径は小さくなっていますので、更に一周回してやる事により所定の半径に成形(修正)出来ます。

こうして切り出した80mmの円板。 曲尺による実測では約79.7mm位でした。 勿論許容範囲です。 以上はブレードの傾きを強制的に修正しなかった場合です。


 以上のようなブレードが左右に傾くことなく(つまり切断半径が小さくなったり大きくなったりする事無く。)切断できるのは
 かなり稀です。(10枚切断して1枚くらいの頻度でしょうか?)  実際には左右に傾く事の方が多いので切断中にそれを
 修正する方法について解説します。 特に小さく切れてしまうと修正不能になり材料の無駄になります。
 この方法は高等戦術で上下するブレードの近くで操作することもあり怪我をしないよう慎重に作業する必要があります。


 次の写真は周囲が暗すぎてピントが合わないため蛍光灯スタンドを使い撮影しましたので発色がかなり変わりました。



高等戦術の切り方は、切断半径を大きめに取り(ここでは直径175mmを切り出すのに180mm以上にセットしてある。)、更にブレードが若干右に傾くようにして切断開始します。 またスライドする棒は固定してありません。

切り進むと右に傾いていたブレードは垂直に立ってきますが、左手でスライド棒を少しずつ右に寄せて行きます。 目盛板を見ると僅かに移動しているのが判ります。

ほぼ一周しましたが切断半径を少しずつ小さくしている為に渦を描くように内側に切り込んでいます。 これを続けて所定の直径よりも1mm大きい所で一旦円として切り落とします。

その途中でもしもブレードが左に傾くような兆候を発見したら、ブレードの左側に板をこのように当てて垂直になるよう強制的に修正します。 さもないと所定の直径よりも小さくなりアウトとなります。

こうして出来た円の外径はかなりでこぼこになりますが、スケールを所定のドンピシャ寸法にセットして移動棒を固定し、板をブレードの左側にブレードが垂直になるよう押してやり修正の切断をします。 ここでは目分量ですが、0.3mm程度を削っています。

この修正切断はブレードの厚み1mm前後)の切断が限度で、このような状態は修正のし過ぎであり下手をすると所定の半径よりも小さくなってしまいます。


 なにかかなりややこしい事をやっているようですが、実際には端材などで練習すれば数時間でコツを掴めると思います。
 そしてジグ無しで切断したのとは全く比較にならない高精度の切断が可能ですし、慣れれば作業もとんとん拍子に進む
 でしょう。  実際の所私にとって初めての経験でしたので、最初の10枚を切り出すのに4時間近く掛りましたが、残る34
 枚は7時間で切断できました。 ジグの製作と調整そして練習に5時間使っていますので2日費やしました。



切断し終わった44枚の円板を貼り合わせるのには200mm強の長さに切断したの鉄棒を芯にして接着という方法をとりますが、さすがに疲れてしまいましたので、8φの棒に切り出した円板を通して確認というところで作業を終えました。 緊張と手間と時間の掛る作業が終りましたのでほっとしています。

11時間掛って切り出した円板の総て。 実は5枚ほどきり損ねて(所定の寸法より1mm程小さくなってしまった。)切り直したものがあるのと、上下に接着する厚板12mmもあったので、切断枚数としては50枚を超えました。

それらの円板を所定の順序で8φの鉄棒に通し、外観を確認しました。 よく見ると一部変な所がありますが表面の研磨の中で修正する予定です。  重量は約1500gありますが、最終的には塗装とシェードが加算され2kg位となるでしょう。 結構重いと思います。 底の面積が小さいですが、重心が低いせいか意外に安定しています。



2005/12/02

製作の続き 1

切り出した円板を貼り合せることから始めました。 の鉄棒を芯棒にして中心から上下に貼ってゆくのですが一度に貼り合せる枚数は4-6枚に抑えました。 というのは貼り合せ枚数が増えるにつれて鉄棒が抜けなくなってしまうからで、貼り合せて2時間後に一度鉄棒を抜き穴の中を細い丸棒ヤスリで削ってやります。 総貼り合せ枚数が43枚ありますから貼り合せの工程は8 - 11回、乾燥時間を2時間ずつ取れば1日では終らない事になります。 但し乾燥時間中は何もすることがありませんので、別項でお伝えしている他のテーマの作業を平行して進めました。

の鉄棒を芯棒にしたために穴が正しい垂直になるようにするのも簡単にできます。 その為には最初の4−6枚を貼る時が肝心なのですが、クランプで圧着する前に芯棒の両端を握ってくるくると回転させます。 このとき円板がゆらゆらと左右にぶれるのは駄目ですからそれを調整しながら左右に揺れない位置を探して圧着保持すればよいわけです。

総てが貼り終わったら表面の段差がなくなるまで削れば球になりますが、表面が平面でない事と研磨量が多いので作業時間を短縮するために数種類の研磨の道具を使いました。

使った順から言うと、木工粗目ヤスリ超小型電動サンダー(リョービの新製品に#60を取り付けた。)替刃式ヤスリハンドサンダー(#240を取り付けた。)、というフルキャストになっています。  贅沢かもしれませんが何しろ今週は3つの作品を平行して作っており作業効率を最優先課題として考えた結果です。

ところで研磨途上にどのくらい正しい球になっているか採寸してみよう!と思い立ち寸法を測って吃驚仰天。 球部分の高さが168mmと設計値の175mmに対し12mmも低いのです。  その原因は直ぐに判りました。 合板の公称の厚み4mmが実測では3.9mm弱しかないのです。 今更それに気がついても遅すぎますが、若干上下に潰れた球になってしまいました。

研磨が終った台は鉄棒を通したままワインレッドとサンオレンジ(混合比3:2)のポアステインで着色しました。 ワインレッドのピンク色を抑えた真っ赤な色です。  またラワンの断面が沢山見える木口面への着色ですのでかなり濃い目にしています。

着色時に水を吸った表面はかなりざらつきが多くなるので、スポンジ研磨剤(細目)でもう一度表面を研磨してから水性サンディングシーラーを2回塗り、それが乾燥後スポンジ研磨剤(極細目)で磨き上げてウレタン水性艶無しニスを1回という計3回塗りとしました。 鉄棒が通してあると塗装時には鉄棒を回転させれば塗装しやすく乾燥時にも鉄棒を支えればよいので作業効率が良かったです。

こんなに沢山貼り合わせてからでは遅いですが、最初の数枚を貼る時に鉄棒両端を持って回転させ円板が左右に揺れないよう調整して貼り合せます。

圧着保持の圧力は相当高める必要がありますので、ワンタッチバクマクランプを使いグリップエンドをスパナで回転させる事により強力に締め上げました。

研磨道具はフルキャストの登場です。 最初に粗目木工ヤスリでざっくり落とし、次にミニ電動サンダーに#60を取り付けて研磨、入り隅の部分や僅かな出っ張りを落とす調整研磨は替刃式ヤスリで、その後#240を取り付けたハンドサンダーで全体を慣らし塗装前の仕上研磨としました。

今回使ったミニ電動サンダーはリョービの新製品S-5000)で、標準のサンダーに比べるとかなり小さくペーパーサイズは75 x 140mmと標準の93 x 228mmに対し半分の面積です。 実はこのサンダー、価格が安くなく研磨能力も低いのであまり評価していなかったのですが、今回考え方を改めました。 この件の詳しい解説はこちら(別ウィンドウ)をご覧下さい。

これが通常の電動サンダーの使い方。 片手で握っての使用は研磨圧を上げられないので必ず両手で使う必要があります。 

ミニサンダーでは何と私の小さな手のひらでも収まってしまい片手でも研磨圧を上げられます。 サンダーとしての研磨能力は低いですが、片手使用したときには通常のサンダーより研磨圧が高く取れ作業性が良いのです。

いよいよ研磨開始! まず粗目木工ヤスリで角をばさばさと半分くらいまで落とします。

その次は#60ペーパーを付けたミニ電動サンダーで各板の段差の隅の極近くまで削り落とします。 このミニ電動サンダーを最も長時間使用しましたが、普通のサンダーだったら比較にならないくらい手首の疲れが出たと思います。

その後替刃式ヤスリで隅や若干の出っ張りの微調整を加え、#240ペーパーを付けたハンドサンダーで全体を仕上研磨して完了。

研磨による変化の様子。 これは研磨前で各円板による段々の隅まで削り落とさねばなりません

粗目ヤスリで角を大体落とした後電動サンダーによる研磨に入った状態で、まだ隅まではかなりあります。

電動サンダーで殆ど隅まで削り落としました。 このあとハンドサンダーで念入りに仕上研磨をします。

塗装前の仕上研磨が終りました。 上下方向に若干潰れているのが判ると思います。 表面の凸凹もほんの少しあるようですが、完璧さを要求したらきりがありませんがこれでも研磨に6時間使いました。

底のケーブル引出し部分の加工。 底板と同じ径の円板3枚を切り出しこのように穴をあけたり切込みを入れました。 左下の円板の切込みにケーブルを通します。

組み立ての様子。 ケーブルの通る板を貼り(1番目)、次に鍵穴状の穴をあけた板2枚をはります。(2番目) ケーブルを一度このように通してから(3番目)、 ケーブル先端を折り曲げてランプの台の穴に通します。(4番目) 完成後この底面には傷防止を兼ねてフェルトを貼りこの穴を隠してしまいます。

着色はポアステインのワインレッドサンオレンジ3:2の比率で混合し真っ赤な色を出しました。 等量の水を加えています。

鉄棒がこんな風に作業を楽にします。 まるで肉の塊を金串に挿したれを塗りつけているバーベキューの風情?です。

乾いたら塗りを参会繰り返し乾燥後ペーパーを掛けます。 これは研磨前でかなりざらつきがあります。 かなりアップして撮影しています。

ペーパーを掛けると最初はザアーザアーという音が出ますが、それがサアーサアー、スースーという音に変わるとこのように滑らかになります。(全く同じ部分です。)

そのペーパーにはスポンジ研磨剤(細目: #240-#320)を使いました。 曲面研磨には大変具合が良いです。

その後更にステインを2回塗って乾燥後ニス塗りですが、水性サンディングシーラーと水性ウレタンニス艶無しを使用しました。

先ず目止めと肉乗り改善のためサンディングシーラーを2回塗りしました。 水性タイプは乾燥が速いので1回目と2回目の間は1時間しかおいていません。 艶がかなり出ます。

2時間後にスポンジ研磨剤(極細目: #320-#600)で表面を研磨しました。 完全に目を潰すのであればその後再びサンディングシーラーを塗って研磨!の工程を数回繰り返さないとなりませんが、今回はこの後仕上塗装に入りました。

水性ウレタンニス艶ありを1回塗った状態です。 上の写真と比較すると艶の具合が全く異なり、こちらの方が上品?な艶になりました。 さあ肉は完全に焼きあがりました!!

一番あらが目立つ所を意地悪撮影! ラワンの木目は大きくて深いのと円板の接着境界部分の僅かな削りのこしが一部にあります。

全体の雰囲気はこんな感じです。 油性ニスの場合もそうでしたが艶消しニスといっても上品なニブーイ艶があり、私はこの艶の出方が無類に好きです。 また多少の塗装斑を見えにくくしてくれる効果があり、「艶消しニスは7難隠す!!」です。



2005/12/09

製作の続き (完成まで)

最後のシェードを作る方法ですが正直言ってシェードをゼロから作った事はありません。 ベッド横の電気スタンドを作った際も捨てようと思っていた大型のシェードを改造して作ったものです。  構想段階で材料を検討する際熱に強く自己消火性があるポリカーボネートがベストと解説しましたが、残念ながらポリカーボネートは入手できませんでした。  そこで次善の策としてPETを使うことにしました。 耐熱特性は良いが良燃性のポリプロピレンは避けたわけです。

 接着にはアセトンを主としたプラスチック用接着剤、及びプラスチ
 ック用瞬間接着剤
を使っています。  前者はPET板を筒状に貼り
 合わせる目的ですが、矢崎化工のイレクター用の液状の物を使いま
 した。 (左の写真参照)  右手に見える細い針状のアプリケーター
 が少量の接着液を隙間に沁みこませるのに大変便利です。

 また後者は筒状のシェードを針金の枠に接着するのに使いました。

 筒状のシェードは針金で作った枠に巻きつけて現物合せで貼りあわ
 せ、その後外側に木口テープを縦貼りしました。  尚木口テープの
 継ぎ目の部分は意図的に1mm程度重ね合わせています。 これは
 完全に隙間なく貼り合せることが難しく、その隙間から電球のあかり
 が洩れてしまうからです。

 本当は天然木の突き板を使った方が継ぎ目が一箇所だけで済むの
 で見栄えが良くなりますが、調べた所木目と直角な方向が490mm
 取れる最も小さいものが、600 x 1800mmであることが判り、
 0.3mm厚で\3,500.-0.5mm厚で\5,500.-もします。 計算上はなんと12個も作れる大きさで、無駄が出すぎますので木口テープで試してみたしだいです。

後述するように完成度としては貼り合わせ部分の見え方など多少の疑問が残りますが、35mm幅、2.3mの木口テープは\690.-(mini-Shopの販売価格)で済み無駄が殆どありませんからアイデアとしては決して悪くないと思います。 

木口テープを貼った後は水性フローリング用ニスを塗って汚れ防止としました。 生地に塗った場合には艶が殆ど出ませんのでこの場合大変好都合です。 

基本はシナの木口テープの上に水性フローリング用ニス塗りですが、電球の光を通った時にはかなり黄色味を帯びる筈です。 感じ方によってはチープに見えるかもしれませんので、ポアステインの ワインレッド色で極薄く着色したシェードも平行して作りました。 ワインレッド色は強いピンク色成分が多いので、黄色っぽくなるのを抑えてくれるとの魂胆です。  この辺りの効果の具合は後ほどお見せする写真でご覧下さい。

始めてやる作業方法が大変多かったため出来栄えについては満点とはいえない部分が多々ありますが、例によってポピュラーな道具・材料を使いコストを抑えた作り方という意味では、合格点内に入っているのではないかと思います。

シェードの上下の枠には直径2mmの真鍮ワイヤーを使いました。 長さ470mmで切断するとほぼ直径15cmになります。

円状に繋ぐには内径2mmの真鍮パイプを長さ15mmに切断し曲げた真鍮棒を挿しこんで半田付けしていますが、瞬間接着剤でも問題ありません。

シェードを電球に固定する材料は直径1.2mm(サイズ#18)のステンレス線を使い、このように直径30mmの丸状に曲げます。 また両端は120mmの長さで切断します。

更にこのように折り曲げてやります。

それを3mmの平ワッシャーに曲げた根元まで通します。 ワッシャーがなければステンレス線で小さな輪を作って代用しても構いません。

次に直線部分をこのように曲げて広げます。 隣どおしの直線部分は大体90度の角度をなすようにしておきます。

ワッシャーを挿入した首の部分から90mm離れたところを直角に曲げて4本が型となるようにします。 そして曲げた先は長さを15mm程度で切断します。

上の円状の枠にセロファンテープを巻きつけて仮固定します。

4箇所を仮固定した後全体の具合を見て修正し、良ければ瞬間接着剤を隙間に沁み込ませ表面にも塗りつけて完全固定します。 電球にはこのように取り付きます。

上の枠と電球の中心はほぼ75mmになりました。 これでシェードの中心に電球が位置することになります。

0.5mmPET板を 150 x 490mmに切断し上下の枠に巻きつけてマスキングテープで仮固定します。 表面の保護フィルムは剥がしません。

合わせ目は幅約10mmになりますが、接着面だけ幅15mm程度保護フィルムを切り取りクランプ2個でこのように固定します。

合せ部分にアプリケーターのノズルの先を当ててほんの少しの接着剤を流し込みます。 瞬間的に隙間に沁みとおります。

1時間ほど放置して筒状に仕上がりました。

上下の枠を外し外側の保護フィルムを剥がして長さ150mmに切った35mm幅シナ木口テープを貼り付けます。 隣どおしは1mm程重ね合わせておきます。

重ね合わせる為このように段が付きます。 150mmに切った木口テープは15枚使いましたので2.3mあれば足ります。 mini-Shopの販売価格は\690.-で、突き板と比較すると無駄が出ないのがメリットです。 

重ねて貼りあわせた部分は替刃式ヤスリで削りますが、削りすぎると白っぽく透き通ってしまうので完全に段差を落とさない方が良いようです。 最後に#400ペーパーを付けたハンドサンダーで全体を仕上研磨しました。

僅かに段差が残っているのが判ります。 水性フローリングニスを塗ると表面は丈夫になると共に汚れても落としやすくなります。


 注意: 木口テープの粘着材は大変強力なので貼り直しはまず出来ません。 木口テープをうまく剥がすことは困難で、
      十中八九途中で割れてしまうでしょう。 従って貼り直しをしないで済むよう慎重に作業する必要があります。




塗装が乾燥したら内部の保護フィルムを剥がしプラスチック用瞬間接着剤のプライマーをシェードの接着部分に塗り、上下の枠を嵌め込んで瞬間接着剤で固定します。

ランプソケットの固定と配線が終りました。 下駄は当初考えていたよりも5mm高い12mmとしましたが、ネジ止めですので後で変更も可能です。

完成した小型のテーブルランプ。 球状の面にクリスマスオーナメントでも貼り付ければぐっと雰囲気が出てくると思います。

左2枚は着色無しのシェードで、右2枚はポアステインのワインレッドを10倍に水で薄めて着色したものです。 電球を通った光は黄味が減って赤味が増しますが、どちらが良いかは難しい判断です。

最後に

心配していたシェードの過熱ですが40Wの電球を使って5時間つけっぱなしにしましたが、シェードの表面はほんの少し暖まる程度でした。 但し電球に接触しているステンレスのワイヤーの電球付近はかなり熱くなり触るとやけどをしそうでした。 今は気温が低い時ですがこの程度のシェードの温度上昇でしたら真夏でも全く問題(シェードが溶けたり火災になる可能性。)はないと思います。

これでクリスマスアイテムがまたひとつ増えました。
----- 完 -----

早速他のクリスマスオーナメントと仲間になりました。

 
  
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