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台所用分別ごみ箱
   
2006/08/25

 構想
 私の住んでいる市では家庭内から排出されるごみをかなり細かに分別し更に削減する対策のひとつとし
 て有料ごみ回収が最近実施されています。 実は屋外設置用のごみ箱を作らねばと数年前から考えて
 いたのですが、市の最終的な方針がはっきりしなかった(というか私は余り真剣に考えず理解していなか
 ったというのが正しい。)
ために製作は延び延びになっていました。

 今年になりそれが明確になったので、それらを整理して屋外用と屋内用(台所用)のごみ箱を作ろうという
 ことになりました。 市販されているごみ箱では市が考えているゴミ回収袋に上手く適合できていないのが
 その理由のひとつです。

 以下は私の住んでいる市が規定したごみ分別・回収のあらましで当然ながら自治体によってその内容は
 大きく変化しますので、ごみの分別・有料回収に伴いごみ箱を真剣に考えねばならないと思うようになった
 きっかけとしてお読みください。

 1.無料回収(資源ごみ)

   ・A資源: 新聞、折り込みチラシ、雑誌・本・その他の紙(シュレッダーで裁断された紙、半紙、障子紙、紙おむつ、ア
    ルバム、写真、紙皿、感熱紙、ノンカーボン紙、シール、写真付はがき、圧着はがきは燃やせるごみとして有料回
    収。)
、布類(布団、座布団、ぬいぐるみ、カーペット、マットは燃やせるごみ或いは粗大ごみとして有料回収。)

   ・B資源: 紙パック、紙製容器包装(ダンボールは別分類無料回収)、空き缶・金属類(家庭内で使っていた金物で
    回収用コンテナに収まるサイズに限定、蓋単体は燃やせるごみ或いは燃やせないごみとして有料回収。)
、ガラス空
    き瓶類(市が指定した生き瓶、無色透明の瓶、色付瓶に限る。割れた瓶は燃やせないごみとして有料回収。 蓋は燃
    やせないごみとして有料回収。)
、ペットボトル(ペットボトルの表示のあるもののみ、それ以外は燃やせるごみとして
    有料回収。)
、白色トレイ(発泡スチロール製の食品トレイ、他の発泡スチロールの箱、梱包材はその他プラスチックま
    たは燃やせるごみとして有料回収。)


 2.有料回収

   ・燃やせるごみ: 生ごみ、少量の食用油、木屑、木製品(長さ50cm以下で建築廃材は不可)、タバコの吸殻、乾燥
    剤、保冷剤、湿布薬、紙おむつ・生理用品、革製品、濡れた布・濡れたままの布・衣類、ぬいぐるみ・座布団・綿入り
    の衣類、プラスチック製品(その他プラスチックを除く。)、カセット・ビデオテープ・CD・MD・レコード・フロッピーディスク、
    資源にならない紙類(例外として剪定枝、枯葉、雑草の戸別回収は無料。 また有料の指定ごみ袋[最大40リットル]
    に入らないものは粗大ごみ扱いとなる。)


   ・燃やせないごみ: ガラス・陶器類(化粧瓶、食器、クリスタルグラ、陶器など)、使い切ったライター、小型電気製品、
    小さな金属片缶詰の蓋など、包丁・はさみ・鏡・割れたガラス(紙に包んで有料指定ごみ
    袋で出す。)
、有料指定ごみ袋に入る電子レンジ・ガステーブル・ファンヒーター・ストーブ・トースター・ミシンなど。
    (乾電池、蛍光灯、水銀体温計、電球は半透明の袋に入れ燃やせないごみとして無料回収。 ボタン電池、充電式
    電池は販売店での店頭回収。)


   ・粗大ごみ: 40リットルの有料指定ごみ袋に入らないもので、大型粗大ごみでないものを粗大ごみ証紙(\500)を貼っ
    て回収依頼する。

   ・大型粗大ごみ: 家庭用オルガン、電子ピアノ、スチール製物置、ソファー、畳、たんす・食器戸棚・本箱など(1辺の
    長さが150cm以上)
、ベッドなどで、粗大ごみ証紙2枚(\1,000)を貼って回収依頼する。
    (テレビ、冷蔵庫、冷凍庫、エアコン、洗濯機、パソコン、オートバイは除く。)

大変複雑な内容ですが整理すると、

    1.資源ごみは無料回収してくれるがそのためには細かく規定されたように分別しないとならない。
    2.資源ごみ以外は全て有料回収で、これらも燃やせるごみと燃やせないごみに分別しないとならない。
    3.過去のごみ集積所は有料回収では使われず敷地内の道路沿いにごみを出さないとならない。


 となります。 有料化による負担を軽減するために我が家では生ごみ処理機を購入
 し生ごみを出すことは基本的になくなりましたが、それでも燃えるごみ、燃えないご
 みが台所では出るので、6年使った脚で踏んで蓋が開くごみ箱を使っていますが、
 指定された有料ごみ袋(10リットル)のサイズ(左の図)に対しそのごみ箱は大きすぎ
 て(内寸 18 x 34 x 34cmの約20リットル)うまく使えていません。
 また蓋の開閉機構の故障が多くて何度も修理したという問題もあり、
 燃えるごみ燃えないごみ分別可能な物を作ろう!というのが本テーマです。

 但し家内の要望としては台所用の優先順序が高いのですが、同様に屋内外のごみ
 箱を再検討し作らねばなりませんし、敷地内で道路沿いにごみを出しておく場所も作
 りたいと考えています。(美観対策?)

 よってこのごみ問題の解決は簡単に最終章まで進むとは思われませんが、「歩きな
 がら考える!」
スタイルで私なりの解決策を検討してゆきたいと考えています。






2006/09/01

台所用ごみ箱構想の続き

その後家内といろいろ話したところ台所で必要なのは燃えるごみと燃えないごみの分別ではなく、燃えるごみとプラスチックごみの分別だと彼女が現在やっている方法の説明があり、話は少々ややこしくなりました。  結論から言えば、燃えるごみは有料回収で10リットルの専用のごみ袋を使うが、プラスチックごみのかさが結構あるので20リットルの袋にしたい!(プラスチックごみは無料回収)との説明でした。

 そこで使っている20リットルの袋を直方体として測ってみると、(内寸 14 x 35 x
 40cmで約20リットル)
でした。 これが膨らむともっと入るんだけどねー!との
 つぶやきもありましたが、膨らんだ状態を想定したごみ箱というと横断面が円形に
 なってしまうので、取り敢えず直方体として構想を詰めることにしました。
 左の図がそれで設計ではありませんから概略寸法と位置関係の矛盾が発生しない
 かを検討したものです。 ピンクの一点鎖線は設置場所たる流し台の側面を表して
 います。  左側はプラスチックごみ箱の部分で箱全体が手前に傾いて使うタイプ
 で、その全面とごみ箱の上にはハンガーを取り付けそこに布巾やタオル(デミちゃん
 用)
を掛けるというアイデアです。 右側は脚踏み式で蓋があく燃えるごみ用のごみ箱になっています。 厚みが約18cmと想定しているので、現在25cmよりも薄く場所塞ぎという感じはしないでしょう。

 これはこれで良さそうなのですが、現在の使用状態と比較すると、布巾、雑巾、
 デミちゃんのタオル乾燥のハンガーの場所としては不十分です。 この辺りを家
 内に尋ねると、確かにそうなんだけど? とのコメントでした。 そこでもう一度
 頭をひねって布巾・雑巾・タオルを恰好良く収められないか?と考えたのが左の
 図です。

 何か得たいの知れない構造かもしれませんが、左半分は雑巾・布巾・タオルの
 乾燥保管場所でハンガー3本が奥の面に固定され更にカバーの裏側にも3本取
 り付けられ、このカバーは左に開きます。 こうすると濡れた物が乾燥しにくくな
 るので、下部5cm位は空気が入るようあけておきL字型に曲がった扉はフレーム
 構造として面の部分にはパンチングメタルを貼る!ということを想定しています。
 こうすれば空気の通りは良くなるので乾燥を妨げることなく、カバーを締めてしまうとそれら美しいとはいえないものは完全に見えなくなります。

右半分はごみ箱部分で上下2段、上が有料ごみ袋の燃えるごみで下がプラスチックごみの箱です。 高さが85cm程になり第一案よりは圧迫感が増加しますが、現在よりもすっきりした形で収まることは間違いないだろうと想像しています。
この案に対する家内のコメントは、お父さんらしい拘りの塊!!でした。 また燃えるごみの蓋の部分が随分高くなるので使い勝手はどうかな? といった意見もあり、さあどちらが良いかの結論は未だ出ないでいます。



2006/09/08

台所用ごみ箱設計

 2案のうちどちらを採用するかは結局家内の意見を取り入れ、雑巾・布巾・タオル乾
 燥場所無しの案で行くことにしました。 (もう一案はやりすぎ!との事で採用せず。)

 決定したとはいえ細部の構造、寸法、からくりのアイアデアなど幾つかの思考実験
 をしておかないと外観のような単純な箱でありませんので、もっぱらパソコンとにら
 めっこをしながらそれらの課題の実現性・安定性・強度などの検討を進めどうにか
 まとまりました。

 左はその外観イメージ図で実際にはこれを最後に描いてありますが、最初にこれを
 お見せした方が判りやすいと考えてそうしています。
 幅は800mm、高さ550mm、奥行180mmで1次構想のときよりも高さが若干高くなっ
 ています。  左半分が手前に倒れるプラスチックごみ箱で容量が20リットル、右側
 の上2/3は10リットル燃えるごみ箱でその下には浅い引き出し2個を配します。
 ここには燃えないごみ、電池・ライターなど特別な配慮をする必要のあるごみの一時保管とごみ袋などを収納することになります。


 2つのごみ箱本体は取り敢えず厚さ5.5mm、4mmの2枚の合板を
 貼り合わせた構造としています。 合計で9mm厚ということで随分
 厚いのですが、角の接着部分の強度が取れそうにないのでそうし
 ています。 角の接着部分の補強に断面を2等辺直角三角形に加
 工した補強棒を貼る手も考えられるのですが、細い棒なので加工
 が難しく実現性が低いと思われます。

 その替わりに3-4mmと3-4mmをエポキシ接着剤で貼り合わせ、
 角にウッドエポキシを擦り込んで補強というアイデアは加工が
 容易で実現性が高いため実際に製作に入る前に実験して見るつもりでいます。  これが上手く行けば6mmの厚みも可能となり箱の重量は20%程度軽くなると思います。

どちらにしてもこの角部分の接合は接着面積が小さいだけでなく密着させる事も難しいので隙
間の充填効果の高いエポキシ接着剤を使わないと強度が取れないでしょう。  また硬化速度
の遅い60分型を使えば接着時の圧着保持作業も落ち着いて出来ると思われます。

 骨格は以上のように固まりましたが、そこに
 到達するまでには断面構造を細かく検討し
 左の図のようにまとめています。 (こちらを先に検討したわけです。)

 その主だった所を説明します。 先ず右側の燃えるごみ箱部分ですが、この断
 面図のようにつま先でペダルを踏むことにより上方に跳ね上がります。
 想定跳ね上げ角度は70度としていますが、蓋を直接握ればそれよりも大きく開
 きます。  このペタルと蓋との間には6mmズンギリネジ(全ネジ)を使ったリン
 ク棒が挿入されますが(紫色の部分)、このリンク棒と蓋とは入手しやすい金物
 や蝶番で繋ぎしかもリンクの微調整が出来るようにします。

 ペタルは12mm合板貼り合わせでリンク棒を押し上げる構造としますが、リンク
 棒を固定しませんので前述のように蓋を70度以上開くことが可能です。
 設計上ペタルの踏み具合約30mmで蓋が70度開くよう考えています。


この蓋の予測重量は460gありますが、蓋の回転支点と押し上げ位置から計算した開閉に必要な力は約10倍の4.6kgです。  リンク機構の摩擦などを全く無視すればペタルを踏む力は4.6kg必要となりますが、ヘルスメーターで実験した所よいしょ!と気負いこんで踏むような力ではないと考えています。(但し摩擦力などの力が加算されますので実際には1kg程度増大する可能性がありますが、それでも問題ないでしょう。)

さて左側のプラスチックごみ箱は手前に倒れさせて使用しますが、その回転角度は約20度を考えています。 回転支点は本体側板に埋め込んだスチールピンでこの一端にごみ箱の底手前から約35mmにU字型に彫りこんだ窪みを落とし込みます。 このスチールピンはホームセンターで見つけた物で、燃えるごみ箱の脚踏みペタルにも使う予定です。

一体成形されていますが、直径6mm長さ22mmの鉄棒の端から12mmの所に厚み1mmの鍔がある
と考えれば良く、本来は簡易型の開き扉の回転軸に使うよう考えられた物のようですが、工夫次第
で色々と応用できる便利な金物です。

ひとつ確認しておかないとならないのは、ごみ箱の重心が定位置で回転軸より若干奥にあることと、ごみ箱を手前に引いたときに回転軸より若干手前側に重心がくることです。 取り敢えず空っぽの状態で重心位置がどうなるかを計算し図に表示しました。
右の青矢印がそれで前板と底板の重みがあるために箱の中心よりやや手前で、下にずれています。 箱の概算重量は2.5kgありますがご覧の左側の矢印のように手前に引いたときに重心は回転位置より手前にずれますから、箱の上部に何らかのストッパーを付ければ傾いたままで静止します。 中にごみを入れた場合にはこの重心位置はずれてきますが、「重心が定位置で回転軸より若干奥にあり、手前に引いたときに回転軸より若干手前側に重心がくる!」という条件は常に満足されるだろうと図的に確認しています。

引き出し部分は幅の割には奥行が150mmと極めて浅い物ですからスライドレールなどを使わず木製の簡単なレールで受けるタイプです。 深さ50mmとしていますが上に空き空間があるので75mm近くの高さの物まで収納可能でしょう。



2006/09/15

接着強度定性試験

設計の残りを完了する前に薄板貼り合わせのごみ箱が一体どの程度の強度が取れるのかの定性試験をしておくことにしました。 薄い合板の手持ち状況を調べ結局一番厳しそうな3mm厚2枚の角を交互に突き合わせ接着した構造で試験に入りました。 種類は3種類で、1番目は木工ボンドによる接着のみ、2番目はエポキシで接着したもの、3番目はエポキシで接着した上に角の部分にウッドエポキシを擦り込んで補強したものとしています。

被実験試料は各1個ずつで明らかにサンプリング量としては不足ですが、傾向値を知るには充分だろうと考えています。 当然ながら1番目が最も弱く3番目が最も強度が取れるだろうと思いますが、被実験試料を作る過程で実用型として2番目に最も期待を寄せるようになりました。

被実験試料の場合接着部分の長さは100mmしかありませんが、実際には400mm近くになりそれが4箇所あるため、接着・圧着保持作業は短時間で終わりそうにありません。  木工ボンドを使った場合狭い接着面の密着度を上げる圧着保持に大変手間が掛かりそうで、木工ボンドが固まりだすという5分以内に合計1,600mmの接着と圧着保持を終了というのはほぼ不可能です。

一方エポキシの場合には充填効果がありますから密着度は木工ボンドの時ほど気にしなくて済むのと60分タイプを使えば接着作業を焦ってやる必要が全くありません。(60分タイプというのは硬化が始まる時間を指す。)   この辺りは強度試験の全作業と試験結果を総合判断せねばなりませんが、どちらにせよ今後似たような構造の箱を作るときにおおいに参考になることは間違いありません。  ということで被実験試料をどのように作ったかを先ずご覧下さい。

接着強度試験のために作った被試験試料の断面。 左が1番目と2番目で右が3番目ということになります。

手持ちの端材の関係で穴あき合板、カラー合板、普通の合板が混在していますが、それぞれの組が同じになるようにしています。

切断面中接着する部分だけはM-20GP(替刃式ヤスリ)でツルツルに研磨し直線性も確認しておきます。

最初に木工ボンドで2枚ずつを貼り合わせてクランプで3時間圧着保持しました。

この時に2枚の最終接着面となる部分は予め研磨したものとし、段差が板厚+αとなるようにしておきます。

L字型に接着するには今年始めに製作した直角接合ジグを使います。 これは本番でも必要になるはずです。

3時間後に接着面を突き合わせてM-20GPで僅かな段差(+α部分)を削って板厚と削り接着しました。 これは木工ボンドタイプですが、圧着保持にこんなに大袈裟なことになりました。

こちらはエポキシ接着の2組で接着面の隙間の発生が木工ボンドほどシビアではないため圧着保持も楽です。

更に3時間後エポキシで接着した1組の隅にウッドエポキシを擦りこみました。(中央) 左は木工ボンド接着、右はもうひとつのエポキシ接着タイプです。

ウッドエポキシを隅に擦りこんだ試料のアップ。 指先で5-6回強く擦りこんだ後で水を付けて表面を馴らしています。

接着剤が実用強度にならないと次の作業に進めないため1日がかりの作業になりましたが、問題は完全硬化までに掛かる時間で、木工ボンドとここで使った5分硬化型エポキシは12時間おけば充分ですが、ウッドエポキシは1週間というのがメーカーの説明になっています。 そこまでは待てそうにないので、余ったウッドエポキシの硬化状態を確認しながら強度試験に入ることにします。

 ところでその強度試験の測定法ですが、簡便な方法としてヘルスメーター(体重計)
 を使うことにします。 圧縮強度はヘルスメーターに試料を載せて試料を上から押さ
 えつけ破壊した時点での値を読み取ります。 そこから試料や試料を上下から押さ
 える板の重量を差し引けばよいことになります。
 但し使うヘルスメーターの測定分解能は200gと低いので微妙な測定は出来ません
 が、定性試験として十分使えると思います。 左の図はその具体的な方法です。

 引っ張り強度の測定は予め強度をかける試料の一端と破壊強度より大きな重量の
 重しを丈夫な紐で連結しもう一端にも紐をくくりつけてこの部分を上に持ち上げます。
 持ち上げる前のヘルスメーターの読みと破壊したときの読みの差が破壊強度となり
 ます。 ヘルスメーターの最大計量値は136kgとありますから、十分測れる筈です。
 但し被測定試料が1個ずつですので今回は測定が簡単な前者の圧縮強度だけとし
 ました。

 ウッドエポキシの完全硬化のために1週間を待つわけに行かないので、24時間後に
 試験を開始しました。 木工ボンド及びエポキシだけで接着した試料は充分な硬化
 時間と言えます。  ウッドエポキシを塗りつけた試料はウッドエポキシに強く爪を立
 てたときにごく僅かに凹みますので、硬化不十分ですがこれで測定します。 
被試験試料が1個ずつのワンチャンスですから写真を撮影をするゆとりもありませんでしたので結果だけをお知らせします。

  1.木工ボンドで接着した物                    約5.6kgの力で破壊
  2.エポキシで接着した物                     約7.8kgの力で破壊 (1.より39%耐力アップ)
  3.エポキシで接着後隅をウッドエポキシで補強した物     約8.4kgの力で破壊 (1.より50%耐力アップ)


この結果に対しいろいろな見方が出来ますが、私は大変満足しています。 例えば大きなプラスチックごみ箱の場合角の接着部分の長さは40cm近くになりますからL型の場合上の結果の10倍の力が加わって破壊に至ります。 実際にはロの字型にしますので、圧縮個所と引っ張り個所が各2箇所出てきますから仮に圧縮強度と引っ張り強度の耐性が同じとすると上の結果の40倍の力に耐えることになり、どの接着の仕方でも充分な強度が得られます。 テストそのものの曖昧さを割り引いて例えば20%引きの耐性しかないとしても大きな値であり充分実用になると思います。

木工ボンドによる接着の耐性も期待以上でした。 但し接着部分の密着度を確実にするためにかなり手間の掛かる圧着保持をしました。 そしてそれをもっと長い接着部分で短時間に作業するのはやはり困難なので、2.のエポキシによる接着が実現容易で強度の高い方法になると思います。  硬化時間に充分時間を掛ければ3.の方法は多分10kg以上の耐性が出るのではと思いますが、そこまでの耐性を必要とは思えないため今回はこれを採用しません。 但し大きな耐性が必要な今後出るかもしれない別のテーマでは使える方法です。

 ということで3mm厚合板2枚を貼り合わせ角の部分はエポキシで接着するという仕
 様で最終設計を進め、細部の寸法を設計図に記入し始めたのですが途中でどうも
 おかしなことに気が付きました。 これまで描いていた図面は高さが丁度50mm
 く描いてあるようなのです。 何が間違っているのかと確認していった所何とプラス
 チックのごみ袋の高さを50mm高くしてごみ箱の寸法図を描き、それをコピーして
 断面図などを描いてしまったというお粗末な原因でした。

 最初の構想図では燃えるごみ箱の下に浅い引出しが1段しか出来ない筈がいつの
 まにやら2段出来るようになっていたのを変だとも考えず進めていたうっかりミスです
 が製作前に発見できたのが幸いでし
た。 断面図、外観図共に再度確認しながら全てを描き直し各部の細かな寸法を割
り出して余計な時間を潰しましたが一応設計は終わりました。

これ以外に各部材の寸法図、板取り図と進むのですが、それらの紹介は省きます。

ということでとうとう製作開始までには至りませんでした。 もっとも、構想と設計とい
う2つの作業の完成度が作品の完成度の50%以上を左右する!と、私は経験則で
考えていますから、変わった構造や今回のようにカラクリ構造を含んでいるときには
決して焦らないで慎重に進めねばと考えています。



2006/09/22

製作開始

接着部分の強度テストが期待以上の結果だったので、最終的なごみ箱の材料は2.5mm厚カラー合板貼り合わせとしました。 当然ながらごみ箱の肉厚は5mmという薄さ(テスト時は6mmだった。)になりますが、3プライの合板を2枚貼り合わせの6プライとなり、3プライの5.5mm合板よりも曲げに強く丈夫になるでしょう。 またカラー合板のプラスチックコーティング面を表側にして貼りますので大半の部分はラワンの深くてきつい木目が見えなくなり好都合です。 唯一の問題は貼り合わせるという面倒な作業ですが、これだけは段違い接着法による強化が主目的ですから省くことは出来ません。

2枚の合板貼り合わせには木工ボンドを使いクランプで圧着保持し6時間放置しました。 その後合わせ目の調整をカンナと替刃式ヤスリでした上でエポキシ接着剤でL字型に組み上げて6時間放置します。 ここでは直角接合ジグで両端を保持し正確な直角度を確保しています。 貼り合わせ後の合板は反りが殆どなく曲がりにくくなっているので中間部分は全く保持していませんし圧着していませんが充填効果の高いエポキシ接着剤ですので接着強度に不安は出ないはずです。

またエポキシは多めに使いましたので入り隅、出隅共にはみ出てきますが、出隅の部分のみ保持後アセトンで拭き取りました。 入り隅ははみ出たままにしていますので、接合テスト時のウッドエポキシを塗りつけたような効果が出ると期待されます。 これらはエポキシの特性を生かした使い方で木工ボンドに適用できるやりかたではありません。  出来上がった4組のL字型の部材を底板に貼り付けながら箱状に貼りあわせますが、ここもエポキシ接着剤を使い底板部分は隠し釘で、上端は直角接合ジグで保持し6時間放置して2つのごみ箱が完成しました。

板の切断から通算で3日間を要する大変手間と時間の掛かる作り方ですが、軽量に出来上がり十分な強度も確保し目論見どおりとなっています。

2.5mmカラー合板から切りだした16枚の側板と2枚の底板(左側)です。 切断は板が薄いだけに極めて簡単ですが切断精度は大変重要で、0.3mm以内の誤差に収めています。

側板外側の板と内側の板を木工ボンドで貼り合わせ圧着保持中、クランプとの間に端材を挟んで全体に圧着力が行き渡るよう配慮しています。

こちらは大きな側板の貼り合わせ中。 充分な圧着保持のためにクランプを多用しますので、手持ちクランプを全て使っても4回に分けないとならず、大変時間が掛かります。

貼り合わせた側板。 手前の板の白い部分はその下よりも2.5mmずつ上下にはみ出ており、これで段違いの接着を可能にします。

2枚貼り合わせが終わった側板8組。 ここまでで既に接着剤硬化時間だけで24時間を使いました。

大きな側板と小さな側板をL字型に接着。 ここでは60分後硬化開始のエポキシ接着剤を使い上下は90度接合ジグとクランプで保持しています。

保持中に内側から見た所。 中間部分は全く保持していませんが、貼り合わせた板は反りがなく撓みも出にくくエポキシの充填効果があるため問題ありません。

ジグと側板との間に全く隙間がありませんから、正確な直角のL字型になります。 60分後硬化開始のエポキシを使ったので落ち着いて接着部分の調整が可能です。

12時間経ってエポキシ接着剤が完全硬化したL字型ブロック4個です。 この状態でもかなりの曲げ強度がありますが箱型になれば更に頑丈になるはずです。

接着断面のアップでジグザグ接着面が判ります。 また3プライ 2.5mmのカラー合板裏面同士を貼った6プライ5mm厚になってますが、クランプで充分に圧着したため接着面は殆ど判らず、5プライの5mm合板のように見えます。 入り隅にはみ出たエポキシも強度アップに繋がるでしょう。

L字型側板ブロック1つを底板にエポキシ接着剤で固定しました。 この角度では見えませんが圧着保持には隠し釘(22mm)を使っています。

更にもう1つのL字型側板ブロックをエポキシ接着剤で貼り合わせ。 底板へは隠し釘で圧着保持、上部は90度接合ジグを使い保持しています。 

完成した2種類のごみ箱本体。 板の切断からここまで3日間という時間の掛かる(大半は接着剤の硬化時間。)作業でしたが狙いどおりの出来栄えです。 因みに仕上がり重量は大きな方が1.8kg、小さな方が1.2kgでした。 これを重いと考えるかそれとも軽いと考えるかは微妙な所ですが?

未経験の構造を採用し事前の実験を踏まえた上で肉厚5mmの箱を製作しましたが、最終的な強度は確認できないものの感触としては極めて強固な物になっており、今後薄く作る箱の標準構造・製作方法としたいと考えています。 特にピンホールカメラ作りではその真価を発揮しそうです。



2006/09/29

プラスチックごみ箱本体製作

完成すると左半分となるプラスチックごみ箱本体の製作に入りました。 大半の部材は12mm厚シナ合板で作りますが、右半分の燃えるごみ用の部分も含め効率良い板取りを考え主要材料は全て切り出しました。

 今回の板取は極めて痛快でして、事前にパソコンとにらめっこしながら検討したのは勿論ですが、3 x 6
 合板を910 x 1,040mm使い910 x 780mmの長方形が余り端材は両手の手のひらに載る程度という絶
 好の板取りが出来ました。

 板の大きさから効率良いサイズという進め方で設計したわけではないので偶然にしか過ぎませんが、切
 断途中でもし寸法割り出しが間違っていたらどうしよう?と心配になったくらいです。

 まあそれ以外に小さな部材は端材から切り出しますからどうということはないのですが、常に増えて行く傾
 向にある端材処理が問題になっているだけに嬉しかったという他愛ないお話しです。

 プラスチックごみ箱の部分で製作上クリチカルなのはごみ箱を手前に倒す機構です。 前の方でもお話し
 たようにスチール製のピンを使うわけですが、寸法図の丸の中を左のような構造にしようと考えています。

 ごみ箱側面と本体の間には6mmの隙間を設けます。 これは回転軸線とごみ箱本体が直交しないとごみ
 箱の上のほうで隙間が小さくなったり大きくなって本体と擦れるのを避けるためですが、ピンの部分では大
 き過ぎる隙間です。  そこで紫色をした5mm厚の部材をスペーサーとして間に貼り付けそこにピンを挿し
 込む穴をあけてピンはエポキシ接着剤で固定してしまいます。(赤線はエポキシで接着する部分を表しま
 す。)
 こうすれば回転部分の左右の遊びは殆どなくなります。 尚紫色のスペーサーは上のほうが細く楔
 状になっていますが、これはごみ箱を容易に落とし込む目的です。

ごみ箱の底には幅6mmのU字型の溝をトリマーで彫りこむだけで、ピンとの接触面は取り敢えず何もしないでおきますが、こすれて磨耗の問題が出るようであれば後で対策を講じるつもりです。  加工・組立てに際して、ピンを埋め込む位置精度とごみ箱底に彫りこむ溝の位置と加工精度が大きく完成度に影響します。 それぞれの位置精度は0.5mm以内に収めないとごみ箱を両脇の隙間の出来方や傾きなどで目で見てすぐ判る誤差が生じるでしょう。(先週アップした「正確な角度の測定・割り付け」をお読みいただければ、取り付け位置の誤差で上の方に発生する隙間の拡大・縮小が計算できるでしょう。)

それ以外には特に慎重に作業を進めねばならない部分はありません。  尚今回製作した部分だけでは横方向の撓みがありますが、次に製作する燃えるごみ箱部分と連結されれば問題ならなくなるだろうと考えています。

ごく僅かな端材しか出ず大変ハッピーになった12mmシナ合板の主要部材。 これらだけで\3,000で済んでいる計算で、塗装を含む全トータルで\6,000-\7,000の材料代で収まりそうです。

スチールピンを埋め込む部分に貼るスペーサー。 斜めに削った面が滑らかになることを考え5.5mm MDFを使いました。 木工粗目ヤスリでざっと削り替刃式ヤスリ(M-20GP)で仕上げてあります。

そのスペーサーを側板内側手前下に貼り付け圧着しています。 側板には正確な穴の位置を既に描いてあります。

貼り付けが終わったスペーサーに穴あけ位置の線を引きます。 位置誤差が極少になるよう慎重に。

電動ドリルアタッチメントを使い直径6mm、深さ9mm強の穴を垂直に且つ位置を正確に保ってあけます。 このようなジグ無しでは精度を保つのは困難でしょう!

穴をあけ終わった状態です。 この程度ですと穴あけの位置誤差は0.3mm以下に入っていると思います。

両側板に穴あけをしてスチールピンを挿しこんでみました。 後で最終的にはエポキシ接着剤で固定してしまいます。

側板の予備加工が終わったので天板を固定しますが、今回は直角接合ジグを使いアマチュア的な最上級の接合をします。 まず側板に直角接合ジグをこのように固定します。

側板木口に木工ボンドを塗り天板を当ててクランプで固定後隠し釘36mmで4箇所固定します。 これで完璧な直角が約束されます。

3時間後に残る3ヶ所の接着を同様な方法で行いロに字型の枠にします。 底の板(左側)は奥行が130mmと幅狭なので、2箇所の角のみ直角接合ジグを使っています。

電動トリマーと6mmストレートビットで正確な位置に溝を彫るためのジグ。 これだけでは判らないと思いますので右と下の写真もご覧の上ご理解ください。

ジグは簡単な構造で、L型に切断した下の板にLを上下逆さにした形の上の板をネジ止めしたものです。 写真中の48mm2mmの間隔が重要。

ごみ箱の右側下にジグをクランプで固定しました。 交差した赤線はジグの上板縁から45mmの位置にあります。 トリマーをジグに沿わせて切削するとごみ箱左端から43mmの距離で下から3mm、まで彫りこむことになります。

電動トリマーに6mmストレートビットを取り付けて深さ13mm彫りますが、一度に13mm彫るのはかなり負荷が掛かるので2回に分けています。

彫り込んだ部分のクローズアップです。

スチールピンはこのように嵌り込む予定です。

可動部分の確認をするため本体枠にスチールピンを挿しこみました。

スチールピンにごみ箱底にトリマーで彫った溝を上から落とし込みました。 これは右下の部分を下から見た所。

後へ倒れないよう底の後ろ側を支えていますが、これがごみ箱の通常の位置になります。 前板はまだ取り付けていません。

手前側に倒しごみ箱使用時の位置。 重心移動により手前に倒れるので玄翁などで支えています。 後ほどストッパーなど追加の加工をします。

まだ前板も取り付けておりませんが、ごみ箱本体を容易に取り外し且つ装填できる構造がお判りいただけると思います。 回転軸に対して重心が奥にあるのが普段の時、重心が手前に移動するのが使用時という目論見も上手くいってます。



2006/10/06

プラスチックごみ箱本体製作 2

 骨格だけは出来上がった左側のプラスチックごみ箱部分に燃えるごみ箱部分を右側に連結する
 作業に入りますが、ここで蓋を脚踏み式で開く機構について詳細をお知らせしておきます。
 左の図がそれですが、プラスチックごみ箱の右側板にリンク棒のガイド板を12mmシナ合板で作り
 貼り付けます。 このリンク棒は以前にもお知らせしたとおり6mmの全ネジを使います。
 そのリンク板に幅6mm強のU溝を彫りこみ全ネジがその中にすっぽりと埋まりこむようにしておきま
 す。 この全ネジをペダルで上に押し上げて蓋を開けるわけですが、蓋に当る高さを調節できるよう
 L字型の金物をリンク棒上端にナットで固定するという仕掛けです。  L字金具の長い部分は
 48mm、また全ネジ固定中心から8.5mmの位置で曲げますが、このようにしたときに図のように全
 ネジの上下のストローク約40mmで蓋は上方に70度開くという寸法です。
 この機構であれば市販されている金物に若干の加工(穴あけと曲げる作業)程度で実現できるは
 ずです。 但し実際に作りながら確認或いは追加加工の必要性が出てくると思います。

第一はリンク棒の撓みと摩擦の軽減です。 リンク棒は先にも触れたように6mmの全ネジですがこの先端には押し始め時に5-6kgの圧縮力が働くと推測されます。 引っ張り力であればどうということはないのですが圧縮力であると棒が撓む作用が出るはずなので、実際に組み上げてからそれを抑えると同時に擦れに対してその摩擦を軽減する工夫が必要になる可能性があります。

第二はL字型の金具が蓋の裏側に接触する部分で、ここに最大5-6kgの荷重が分散した摩擦力が掛かりますから、金属板や摩擦に強いプラスチック板などで補強しないとならないでしょう。

第三は蓋のたわみと破壊防止です。 リンク棒が蓋に接触する部分には上で述べたように5-6kgの荷重がごく狭い部分に掛かるため2.7mm厚で作る蓋は撓みが簡単に出るのと同時に無理をすると破壊してしまいます。 それを防ぐための補強を蓋の裏にしないとならないと想像しています。


これらは簡単な計算では求められないので、「歩きながら考える!」式のやり方で対処するしかありません。

他の部分は特にややこしい構造はありません。 ペダル部分は撓みの防止を考えて12mm合板2枚で14mm集成材を挟みネジ止めしてその板の境目にスチールピンを挿入するようにしました。 スチールピンの反対側はコの字のホルダーにエポキシ接着剤で固定します。 こうした理由は後で修理や構造変更も可能にするためで後掲の写真でそのカラクリはご覧下さい。 同様に完成後にメインテナンスや調整が出来るよう前述の蓋の跳ね上げ機構にもそのような配慮をしています。

全ネジリンク棒を落とし込む溝をハイストリマービット1/4インチストレートで6.3mmの深さで彫りました。 1/4インチは6.35mmですので、直径6mmの棒に対し適切なゆとりの溝幅になります。

全ネジを落としこんでみた様子。 メートル規格のビットで削るとしたら作業の手間は倍以上。 インチ規格のハイストリマービットだからこそ可能な、安物だ!とバカに出来ない痛快テクニックと言えます。

予備加工した板(左側)に底板と右端の側板を木工ボンドと隠し釘で固定。 直角接合ジグで保持しています。

この写真では前側が向こうを向いていますが、右側の前板を接着して更にプラスチックごみ箱部と連結しました。

ペダルは2枚の12mmシナ合板で14mm集成材を挟む構造で作りましたが、接着剤は使わずネジのみで組立てた後に下の板と真中の板の合わせ目を中心にして直径6mm深さ13mmの穴(矢印の先)をあけました。(接着剤を使わない理由は後で判ります。)

下の板(写真では上になっている。)と真中の板の合わせ目にあけたの穴ですが位置精度は誤差0.5mm以下が必要です。

こちらはペダルを受けるホルダーでスチールピンが埋め込まれています。(このスチールピンの位置精度も誤差0.5mm以下にします。)

コの字のホルダーにペダルを装填する方法。 先ずペダルの下の板の固定ネジを緩めてペダルをこのように挿し込み溝にスチールピンを落とし込みます。

そうしたら底板を載せてやれば底板にもあいたの穴のかたわれにピンが嵌りますので、ネジ止めすればよいわけです。

そしてひっくり返せばこんな風になります。 一見面倒な組み立て方をしているようですが、もし調整の必要性や分解しての作業が必要になれば再度ひっくり返して?

底板を止めているネジを緩めれば完全にばらすことが可能ですから、例えば完成後であろうと本体全体をひっくり返せば手入れ、調整が出来るという細かな配慮です。(やりすぎかな?!)

ペダルを所定の位置に置いてみました。 ペダルブロックの向こうに見えるのは前部の幕板でそこにペダルブロックを固定します。 手前側にも同様な板が入ります。 まだ切断していない全ネジも挿し込んでみました。

ペダルの奥の先端に全ネジが載っていますが、ペダルを踏めばネジは上に押しあがります。 このネジが触れる面は摩擦で板が削れますから何か対策をしないとなりません。

ペダルの前面側。 後で化粧加工してもうちょっと恰好よくしますが、この部分をつま先で踏みます。 現在ペダルの上下ストロークは設計値の40-45mmより10mm程大きいので最終的なペダルの定常位置は下がってつま先が入りやすくなるはずです。



2006/10/13

プラスチックごみ箱本体製作 3

カラクリ部分の残りの加工をしたうえでペダルを踏むことによる蓋の開閉テストをしました。 その結果一応蓋は上下できることが確認できましたが、上下共に途中で引っ掛かってスムーズに開閉できるとはお世辞にも言えない状態です。 よくよく調べてみると蓋を押し上げるL金具と蓋との間の摩擦は想像以上に大きいようで、数回の上下でかなりの擦り傷が付いてしまっています。

このままでは実用にはならないので善後策を早速考えています。

(実はこのような結果になる可能性についてはある程度予測していました。 しかしなるべく簡単な機構で実現できないか? と採用したものです。  後述しますが、「駄目だったらこのような構造に変更すれば解決できる!」という案が既に幾つかあります。 それらの中から作りやすくて実用性の高いものを最終的に採用するだけです。 無論これまでに作ってきた部分を改造する必要はありません。 使えなくなる部材はL金具程度のものです。)

ということで双六で言えば3つ戻るというさいころの目が出たようなものですが、未経験の機構とて仕方がないと考えています。 そこまでの様子は以下の写真をご覧下さい。

裏側には3mm厚のカバーを落とし込む予定ですがそれを固定する厚さ9mmMDFの桟を3本固定し、一番下はペダルブロックに接着しました。

これでペダルブロックは完全に所定の位置に納まりました。 

次に蓋の組立て。 3mm厚カラー合板に9mmMDFから切り出した枠を接着剤だけで貼り付けましたが、ご覧のように大袈裟にも思える圧着力の確保をクランプでしています。

MDFはひびが入りやすく隠し釘を使えないので、1箇所毎に接着硬化時間3時間を掛け1日がかりで組み上げました。

蓋を所定の位置に載せました。 本体との寸法誤差が最大で0.5mm弱ありましたので、替刃式ヤスリで蓋の周囲を削って修正しています。

蝶番の蓋に固定する側は左のように羽を曲げました。 このテクニックはトイレットペーパーホルダーの製作でやった方法と同じです。

蓋の蝶番取り付け位置を1.5mm削りこみました。(矢印の先) この結果削り込まない蓋の端は蝶番回転軸の中心に一致します。

そして板が薄すぎてネジ止めできないので、蝶番をエポキシ接着剤で蓋に固定しました。

同様に本体側も蝶番取り付け位置を1.5mmノミで削り落とし、蓋を反対側に完全に倒した上体で蝶番を本体にネジ止めしました。 

これらの削りこみで蝶番以外の部分の本体と蓋の隙間は蝶番自身の厚み(約3.5mm)よりぐっと小さくなります。

蓋の前側(蝶番を取り付けた反対側)です。 スライド蝶番のように取り付け後に位置調整が出来ないので不安だったのですが、ご覧のようにまずまず合格といってよいと思われます。

蓋を押し上げるL金具は手元にあったステンレス製のL金具(左上)を一旦伸ばしてから6φの穴を端にあけた後その中心から18mmの位置で再度曲げました。 また長い先端部分は取り敢えずですが、蓋の裏側と擦れるため適当に曲げて摩擦を減らしてあります。

それを所定の長さに切断した全ネジにナット2個にスプリングワッシャー2個で挟んで固定します。(スプリングワッシャーの使用はナットの緩み防止です。)

組み上がった禅ネジを蓋を開けて上から挿し込みました。 これでカラクリ機構は一応完成です。

ペダルを踏んだ状態。(ペダルの上に電動ドリルを載せて抑えています。) 開き角度は期待していた角度にほぼなっていますが、この写真を見た限りでは判らないものの蓋の上下の動きはあまりスムーズではありません。 L金具が蓋の裏側の面を押し上げながらスムーズに滑らないためのようです。

L金具が蓋に擦れる部分のクローズアップ。 5-6回上下させただけで矢印の先に傷が付いています。

全ネジを引き抜いてその部分を見るとご覧のとおり。 想像以上に大きな力で付いた擦り傷です。 滑りを良くするだけでは根本的な改善は期待できそうにありません。

問題解決の蓋開閉機構

 より簡単な機構で実現しようという方向性は上手く行きませんでしたので早速改善策を施しま
 すが、色々なアイデアがある中で左の図のような機構が製作難易度も含め適切ではないかと
 考えています。
 実はこの機構は設計をまとめたときに考えていた機構で、9/15に紹介した寸法図を見ると大変
 よく似ている構造を既に描き込んであります。 しかし10/6に紹介した詳細図ではより簡単な
 機構に描き変えています。 この変更過程は手抜きというよりも試行錯誤の1ステップです。

 そしてそうした理由はより簡単な機構と共に、全ネジが蓋を押し上げる部分は蓋に締結されな
 いため「蓋をフリーに開くことが出来る!」というメリットがあるためでした。
 左の問題解決版では全ネジの先端は蝶番を介して固定してしまいますから、蓋をフリーに開く
 ことは出来なくなります。(想像では80-90度が限度で以前のように180度開きません。)
 但しそれよりも通常の脚でペダルを踏んだときのスムーズな開閉の方が優先順位として高い
 ので、採用しようというわけです。

新機構のポイントとしては蝶番を1個追加して蓋を押し上げる際に滑らせることのないようにする点にあります。 蝶番を1個追加するだけですから製作難易度が増大することはありません。 作図的に蓋の動きのシミュレーションをした上で最良と思われる蝶番の位置を探しました。  結論としては蓋の内側後部に9mm厚の板を追加し追加蝶番を固定します。 この板の追加は蓋の後部が強度不足となっているのを改善するにも役立つはずで一鳥二石となります。 蓋の蝶番と追加する蝶番の回転軸の距離は20.5mmと算出されています。数値資料で紹介しているピタゴラスの定理三角関数を参照ください。)

前の物と比べてこの機構の一番異なる動きは、全ネジを押し上げるに従って全ネジは前方(蓋の開口部)に向かって傾斜することです。  追加する蝶番の回転軸が蓋の蝶番の回転軸と同じ高さになった時に最も傾斜し全ネジの先端は4mm前方に倒れます。 上手い具合に前方には全ネジを遮る物がありませんからこの傾斜は問題になりません。

全ネジの溝の深さは6.3mmとゆとりがないため後方に全ネジが傾斜することは殆ど期待できません。 従って全ネジの傾斜が垂直状態から先端が4mm前方に傾斜し再び垂直状態に戻るまでが最大の全ネジの上下のストロークで24mmあり、その時の蓋の回転角度は72度になることが算出できました。  但しこれは推測にしか過ぎませんが、蓋を掴んで壊さない程度に強引に後方に開けば80度以上開くのではと思いますので、ごみ箱を取り出すのに苦労することはないと考えます。(既に述べたように前の方法ですと蓋は完全に後に倒すことが可能でしたのでこの点だけはこの機構のマイナス要素です。)

特筆すべきは全ネジ24mmの上下で蓋が70度以上開くことで、これはペダル部分にとって大幅な改善になります。
(前の方法は全ネジのストロークの40%程度が滑りによって蓋開閉力に繋がらなかったと言って良い。)



2006/10/20

プラスチックごみ箱本体製作 4

先週最後に紹介した押し上げ機構の改善案に従って早速製作を続行しました。 但し前回紹介した蝶番の取り付け方は後でメインテナンスがしにくい構造ですので若干の変更を加えました。 それに従い寸法周りも変わりましたがそれは後ほど紹介します。
結論から言うと2つの新たな問題がありますが、蓋の開閉そのものは以前に比べて格段の進歩で上手く動作しています。

新たな問題とは、

  ・勢い良くペダルを踏むと蓋の開閉限度を超えて開こうとし反動で蝶番固定部分を壊してしまう可能性がある。
   ここで言う開閉限度とは90(蓋が垂直に立つ)で、それ以上開かないようにストッパーを設けないとならないと思います。
   このストッパーはプラスチックごみ箱の上に付ける事になるので、追加機構を検討中です。

  ・ペダル踏み始めに当初設定した以上の力が必要。
   これはペダルを踏み始め時に蓋の蝶番と押し上げる全ネジの移動方向との距離が16mmしかないことに起因しています。
   設計時点ではこの距離を20mmとしており、蓋の重心と蝶番の軸距離が200mmだったので蓋の重量が460gであれば、
   4.6kgの押し上げの力が必要としていたのですが、16mmと短くなったため5.8kgの力が必要となっています。
   一旦蓋が開きだすと重心位置は蝶番の軸に接近し(約155mm)、追加した蝶番は開き角度が40度ではその軸が蓋の蝶番の
   軸より離れて21mmとなるために、押し上げる力は3.4kgと低下します。 更に蓋の開角度が80度程度になると押し上げるの
   に必要な力は1.2kgと急速に下がります。

   これらは全てテコの原理から計算したもので実測値ではありませんが、何れにせよペダルの踏み始めに一番大きな力が必要
   であることには変わりありません。 そしてこれは前述の蓋が勢いよく限度を超えて開こうとする原因にもなりえます。

   この問題の解決はスプリングの追加により最初に必要な踏む力を現在の1/2以下にすることを検討中です。(スプリングを入れ
   る場所は色々考えられますが、完成後の作業でも可能であると踏んでいます。)


少し手を加え後でメインテナンスがやりやすいように修正した図面です。 図をクリックすると全てがご覧になれます。

それに従い厚さ1.5mm鉄板製のT金具を加工して押し上げL 型アームを作り全ネジに固定しました。 追加したネジ穴2つにはM3の雌ネジが切ってあります。

蝶番は9mm厚合板で作った下駄を蓋の裏に接着した部分にネジ止めし、L型アームにM3のネジで固定して完成。 今度は大変スームースに上下します。

押し上げ部分のアップ。 結局作り直したのはL字型のアームだけですみました。 現在の状態は押し上げストロークが僅か23mmですが、開角度は設計目標の70度にほぼなっています。

 ということで先送りした課題はあるものの一応蓋跳ね上げ機構は所期のレベルには達しま
 したので、最終的なペダルのストロークを23mmと設定し(このときに蓋は70度開く)、更に
 ペダルを踏みやすくするための追加加工をしたうえで、引き出しレールの追加そして引き出
 しの製作、プラスチックごみ箱のストッパー取り付け、前板の取り付け、プラスチックごみ箱
 の後ろの脚固定と後僅かで組立て加工作業は終わる所まで進みました。

 ところでこのテーマにはこれらの作業の過程で、ささやかなアイデアながらうまく作動するカ
 ラクリがもうひとつありましたので、簡単に触れておきます。

 実はプラスチックごみ箱を手前に引いた時に倒れないようにするストッパーが必要になりま
 す。 しかしストッパーを解除できないとごみ箱を装填出来ませんし外すことも出来なくなる
 ので何らかの機構が必要になります。 
 ここで私が思いついたのは前述の押し上げ機構のために追加した蝶番のかたわれを使って
 やるもので、ペアで販売されている蝶番の無駄が出ず好都合です。

 その原理は左の図の蝶番の回転角を使ったものですが、解除するときのみ指でストッパー
 を押せばよく、ごみ箱装填時には何もする必要がありません。 後ほどお見せする写真と共
 にご理解ください。

ペダルの前側上面を長さ75mmにわたりカンナで斜めに削ったのち木工ヤスリで仕上げ、前面の厚みを半分の7mmまで薄くし、角も丸く削りました。

ペダルのストロークの減少とペダル前側の厚みの減少でつま先を入れる上下のスペースは当初35mmしかなかったのが50mm強と改善されました。

引出し左右を上下で支えるレールを接着しています。 木製レール仕様の最も簡単なやり方です。

ペダル前面周りの奥がごちゃごちゃ見える部分を隠す覆い加工をしました。

引出しの枠はその後発見した手持ち端材の9mmMDFを使いました。(設計時は12mm厚。) 

MDFは隠し釘のように細い釘でも割れやすいので木工ボンドだけで組み立てましたが、直角接合ジグは直角度確保と圧着保持の点で必需品の道具です。

L字型に組み上がった枠同士をもう一度直角接合ジグを使ってロの字型に接着します。 小型の直角接合ジグでも大き過ぎて一度に4箇所を接着できないためです。

出来上がった引出しの枠に底板をこれまた木工ボンドで貼り付けですが、ご覧のようにバクマクランプでやりすぎ?とも思える圧着保持をしていますが、木工ボンドだけで組み立てる場合には絶対的な圧着保持は不可欠です。

組み上がった引出しの箱の接合部分の僅かな段差をカンナで削り替刃式ヤスリで研磨した後に挿入しました。

本体の内寸に対し引き出しの外寸幅は1mm小さいので左右に0.5mmずつの隙間が出来ますが、見た感じはこんなものです。

引き出し前板貼り作業。 まず箱の前面両端に両面接着テープを貼り付けてやります。 両面テープはこんな程度の大きさで充分です。

そうしたら予めサイズ調整をしておいた前板をそっと嵌め込み隙間の出具合を調整した後に引き出し箱に押し付けます。 写真では見えませんが右手は引き出し背面を押しています。

そして引出しを抜き前板と箱をクランプで挟み両面接着テープが充分貼り付くようにしてツマミ取り付けの穴をあけてツマミを固定して終了。 これだけで前板はずれたり剥がれたりしなくなります。

小さなカラクリの製作! プラスチックごみ箱が入る本体上板の中央裏側にこんな溝をノミで彫りこみます。

その溝には蝶番の回転軸の飛び出ている部分をこのように落とし込みます。

彫り込んだ理由はこのように何にも触れることなく片方の羽が動くようにするためです。 このあと手前のネジ穴2箇所にネジを締め込み片方の羽のみ固定します。

その結果プラスチックごみ箱は手前に倒れることなく蝶番がストッパーになってくれます。 判りにくいでしょうか??

矢印の先を拡大するとこのとおり。 自重で垂れ下がった蝶番の羽にごみ箱の側壁が引っ掛かっています。 

解除するには羽を指で奥のほうに押してやればよいだけ。 普通の蝶番は270度以上開かない性質を使ったアイデアの 超簡単カラクリです。

その後プラスチックごみ箱の前板を仮固定して前板の下への出っ張りと同じ高さの脚を貼り付けました。



2006/10/27

プラスチックごみ箱本体製作 5

残る組立作業に2日を費やし実用になる分別ごみ箱は完成しました。 無論塗装は未だなのですが塗装面積が意外に小さく非効率ですので、別項のお盆かベビーベッドの塗装と一緒にすることにしますので、取り敢えず今回で製作報告は一段落です。

第四コーナーでの最初の加工は金属加工です。 これまで設計図にも描き表していなかったごみ袋を押さえる輪をアルミ板で作りました。 とは言ってもこの輪を嵌め込む部分は既に設計図にも描き込んであります。 2つのごみ箱は3mm厚の合板貼り合わせで作りましたが、上端20mmの部分だけは内側の板だけになっており、この部分に嵌め込むわけです。 材料は2mm厚、幅20mm、長さ2,000mmの押し出し材で、それを長方形に曲げて同じアルミ板を短く切った物をエポキシ接着剤で貼って輪にしています。

こういった厚手の金属板を綺麗に曲げるのは特殊な工具のないアマチュアでは最も難しい作業ですが、バイスとハンマーで充分に実用になる範疇(外観は余り良くないが。)に仕上げています。 この辺りはやり方として私も充分に納得していませんので詳しい解説はしていません。

プラスチックごみ箱の前板の上部内側は6mmの深さまでトリマーで削り込みサンドペーパーで仕上げてごみ袋を折り返した部分を収められるようにしています。 またその前面にはこれまで使っていた900mmの長さのタオル掛けを切断して取り付け、幅370mmのタオル掛け兼取っ手としました。 以上で完了ですが、タオル掛け、プラスチックごみ箱の前板、引出し前板は分解して塗装するためネジ止めのみでまだ接着剤併用で固定しておりません。  尚900mmのタオル掛けを切断した残りは、長さ530mmのタオル掛けとして元の位置に取り付けましたが、このタオル掛けが燃えるごみ箱部の蓋が約80度以上に開かないためのストッパーとして機能し、無駄が発生せず後送りとした課題の一つが解決しています。

塗装がまだなので外観はいまいちですが、拘りに拘った分、また事前に充分な検討と思考実験を重ねた結果、完成度のかなり高い物になったと自画自賛しています。

厚さ2mm、幅20mmのアルミ押し出し材を曲げて作ったごみ袋押さえ枠。 残念ながらあまり綺麗に加工できておりません。

繋ぐのには短く切断した同じアルミ板を繋ぎ目の外側に貼り付けました。 理想は溶接でしょうがそんな加工をするのはちと敷居が高すぎます。

とはいえ折り曲げの位置精度はかなり高く出来たので、きつからず緩からずに出来上がり、ご覧のようにごみ袋を固定できています。

そして燃えるごみ用ごみ箱を所定の位置に収めました。 アルミ枠は箱上端の強度不足3mm厚合板は割れ易い!)を補う役目を果たしてもくれます。

こちらはプラスチックごみ箱部の前板上部を横から見たところですが、板厚が半分の6mmになるよう裏をトリマーで削りサンドペーパーで仕上げました。

この欠き込み部分にごみ袋を外側に折った部分を収められごみを入れやすくなります。 そうしてアルミ枠で押さえます。

前面上部にはこれまで使ってきた直径13.5mm、長さ900mmのタオルハンガーを切断し布巾ハンガーとしましたが、これはごみ箱を引く取っ手にもなります。

以上で全加工作業がやっと終了し残るは塗装のみとなりました。 完成度はかなり高いと自認しています。

早速実際の設置場所に運び込み使用方法などを家内に説明しました。 矢印の先が切断した残りを再び元の位置に取り付けたタオルハンガーで、これが布巾掛けのみならず次にお見せする重要な役目を果たします。

ペダルを踏み込もうとしているところ。 これをいきおいよく踏み込むと蓋が90度以上開いて付け根の蝶番固定部分が壊れやすいのですが?

ご覧のとおりあいた蓋の手前側はタオルハンガーに当って約80度以上は開きません。 しかも吸盤で固定されたタオルハンガーは衝撃吸収効果があり、実用性高いストッパーとしての役目を果たします。



2006/11/10

塗装

残る塗装作業は八角形のお盆の塗装と並行して進めました。 使用環境が水濡れや汚れの多い使い方になるので、基本は業務用のウレタンペイントでの塗りつぶしですが、折角シナ合板を使ったこともあり、プラスチックごみ箱の前板部分、引き出し前板は水性ウレタン透明クリヤーニス2回塗りとしました。 ペダルの踏み板は脚で踏むことによる擦れを考え3回塗りとしましたが、何れも着色無しの生地仕上げとなっています。 水性ウレタンニスは油性ウレタンニスよりも黄化現象が少ないので本体の白っぽい色(実際には僅かに灰色が入った極薄い黄緑色なのですが)にマッチするのではと思います。

ペイント塗りつぶし部分には板と板の接合部分が沢山ありますが、塗装前に油性木部パテで僅かな段差や繋ぎ目を埋めて隠しました。 隠し釘の穴も白っぽく塗ると目立つので同様にパテで埋めてあります。  従って塗装後には長方形の成形品のように見えます。

それと宿題になっていた蓋の開閉のトルク軽減をスプリング(直径14mm、長さ60mmの押しバネ)を挿入することにより解決しました。 大雑把な測定では踏み始めに6kg位の踏力が必要だったものが半分程度に減少しています。 またこの結果フタがいきおい良く閉まってバターンと大きな音を出すことも軽減され一丁二石でした。 そのフタの内側には5mm厚の柔らかなパッキンを貼り、少しでも燃えるごみ箱よりの臭気の発散を押さえますので、最終的にはその音は殆ど無くなります。

ということでかなりの手間暇と頭を使いまくりましたが、実用性が極めて高く且つ丈夫で体裁の良いごみ箱の完成です。

プラスチックごみ箱の前板、引き出し前板、取っ手兼布巾掛けのパイプ押さえ、ペダルの踏み板部分は水性ウレタンニス透明クリヤーで塗装しました。 踏み板はこすれが多いので3回塗り、他は2回塗りです。

本体は業務用のペイントである1液性ファインウレタン(日本ペイント製)を2回塗りとし水濡れや汚れに対しても耐性のある仕上げとしました。  苛酷な屋外環境でも充分な実績(私の実経験)のある優れた塗料です。

ペダルを踏む力を軽減するため矢印の先に14φ 60mmの押しバネを挿入。 上は3mm厚のアルミ板で押さえています。 普段はほぼ完全に縮んだ状態。

手でペダルを押しましたが楽に蓋は上がるようになりました。  バネは長さ55mm位まで伸び押し上げる力が減少し理にかなった動作をします。

塗装時にバラした各部を最終組立し実使用状態になりました。 シンプルこの上ない外観ながら一部はシナの木目に生地塗装したウレタンニスが変化をもたらしています。 汚れやすい部分や水が掛かる部分は全てウレタン塗料で保護してありますので、長年使える実用性を持っていると思います。


あとがき

カラクリ機構、特に金属部材を使う場合には事前の周到な検討や設計が必要でしかも製作難易度はかなり高くなりますが、工夫次第で実用性の高い物が作れることをご理解できると思います。 今回のテーマは作業労力を価格に転換したら馬鹿馬鹿しく高価な物になってしまいますが、現実にはここで作ったような物は販売されていませんから日曜大工で作る価値は充分にあります。

----- 完 -----


 
  
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