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屋外用塗料のテスト報告
2006/03/17

屋外用塗料に関する私の定性試験については昨年5月に一度中間報告をしているのですが、第2回目の報告をしておきます。

私が以前ホームセンターにお世話になっていたとき、アサヒペンの油性及び水性の屋外木部用塗料(前者はウッドガード、後者はガーデンカラーと言います。)を結構使用していました。 それらとその後優秀な屋外木部用塗料として紹介された和信ペイントのガードラックを1年毎にそれらで作品を塗装し屋外に同条件でおいて経過を見ています。

作った作品は異なりますし放置期間もずれていますから定性試験というか傾向の判断しか出来ませんが、追加塗装は1年後と決めておりますので、時間のずれを勘案すれば、かなりの良し悪しは判断できると考えています。


定性試験の対象とした3作品

再度確認のため比較試験に供した3つの作品はの製作時期、使った塗料等の一覧を以下の示します。 重ね塗りの時期が1年後というのは早すぎる気がしないでもありませんが、予め水性塗料の寿命は余り長くないことが判っていましたので、同時期に合わせようという事で、1年後に重ね塗りをしています。 (ガーデンカラーの場合だけ単純な重ね塗りではなく、ひび割れ部分を削った上で塗っています。)

作品名 プランターボックス 1 花 車 プランターボックス 2
製作日 2002年6月 2003年2月 2004年6月
使用した塗料 油性ウッドガード(アサヒペン) 水性ガーデンカラー(アサヒペン) 油性ガードラック(和信ペイント)
メインテナンス 1年後に同じ塗料を重ね塗り 1年後にひび割れ部分を削り重ね塗り 1年後に同じ塗料を重ね塗り

上の一覧中の作品名をクリックするとプランターボックス 1は製作1年後に再塗装した状態を、花車とプランターボックス 2については、製作直後の塗装した様子をご覧になれますから、以下の写真と比較すると違いが更に判ると思います。

以下に昨年の5月に中間報告した時に撮影した写真の一部を比較の為に載せていますが、それらの写真を撮ったカメラと今回撮影したカメラが異なり、撮影時間、日の当たり方、撮影場所も違いますから発色が異なっており、色の比較は無意味であることをご承知置きください。 しかしながら塗装面の傷み方の違いは十分確認していただけると思います。

今回比較した3つのプランターボックス。 ほぼ同一条件で置かれており、1日のうち5時間は直射日光が当り雨や雪にもろに晒される環境です。 置いてある場所はタイル張りの階段の上ですから、水はけは比較的ましなはずです。

汚れを落とすために水洗いしタワシでこすったプランターボックス 1です。

同様に水洗いしたプ花車ですが、タワシでこすっている際にかなりの塗膜が剥がれてしまいました。

こちらはプランターボックス 2の水洗い後です。 まだ撥水効果が高く残っています。

そのアップ。 沢山の水玉が見えますので撥水効果が判ります。 写真を撮っていませんがプランターボックス 1では2年後にはこのような撥水効果は残っていませんでした。

1年前に撮影したプランターボックス 1、この時既に上面に塗膜の剥がれが出てきています。

同じ部分の今回の写真。 ここまで剥げてくると痛みは進む一方です。

昨年撮った製作後3年の状態で既に塗膜剥がれが進行しています。

同じ場所の今回の写真。 補修塗装をするとしたらその前にばらしてカンナで削るしかありません。

一番痛み易い脚の先端部分のアップ。 爪先で押してみるとぶくぶくの状態になっており、腐れがかなり進行しています。 この為コンクリートの上に置くときもコーンではなく、ボコッというような音が出ます。

こちらは花車の全景でこうしてみるとさして大きな違いはないように見えるのですが?

一般に垂直面は塗膜面が一番傷みにくい部分なのですが、1年前に撮影した左とではこのように大きな違いが出ています。 水洗いの際たわしでこすった時に剥がれがあちこちで起こりました。 3つの中で最も痛みが進行しています。

2枚貼り合わせの車輪部分は木目方向に9mmほど収縮し円ではなく楕円になってしまいました。

脚の先端は惨憺たるものでもうボロボロになってきています。

こちらはプランターボックス 2。 1年前の左の写真と今回の写真での変化は見られません。

面白くも何ともないというかこの角度で見ても目立った変化はありません。 強いて言えば塗幕らしきものが見えず、単に着色されたように見えます。

光の当る方向が違う為丸い木口部分の木目の凸凹が違って見える程度です。 塗幕がなくて着色しただけの感じが良くわかります。 後述しますがこれがWPステインの特徴です。

この方向から見ても特に変わり映えはありません。

最も痛み易い足の先端のアップですが、堅いままで腐り始めている様子は全く無しです。 コンクリートの上に落とすとコーンという音がします。

現時点での評価

製作時期がずれているとは言えかなりの差が既に発生しています。 塗装直後には判らなかった大きな違いは塗膜の付き方です。 ウッドガード、ガーデンカラー共にステイン系の屋外木部塗料と称されていますが、実際には塗幕が出来ており、これにひびが入って塗幕がどんどん痛むという症状がプランターボックス 1と花車では起きています。

でも普通に屋外木部用塗料として売られているものでは4年持てば上々かもしれません。 そんな意味ではウッドガードは平均点を超えていると言っても良いかもしれません。 但しガーデンカラーは明らかに劣ります。 何しろ塗装後1年以内に塗膜のひび割れが発生しています。 これでは何のための塗装か判りません。 こんなことを書くとアサヒペンには恐縮ですが、後述する和信ペイントの場合も水性の屋外木部用塗料のガーデンエコカラーも似たようなもので、1年も経たないうちに塗幕はぼろぼろにひび割れし始めました。(だからmini-Shopでは販売しないのです。)

これに対しガードラックで塗装したプランターボックス 2の場合は時間が経つと塗膜形成より木部に深く沁みこんでおり、艶がなくなって着色しただけのように見えます。  こういった状態になるのがWPステインの特徴であり、塗装しても木繊維は呼吸が出来る状態にあると聴いています。 防腐剤の効果もさることながらこのような状態が総合的な木部保護性能に繋がっているものと思われます。

参考までにウッドガードは奈良の正倉院、長野オリンピックのスケート会場、葉山の御用邸にて建築物の木部保護に使用されているそうで、学校や官公庁での採用事例も数多くあるそうです。  これに匹敵する入手しやすい屋外木部塗料として私の知るところでは、キシラデコールと防腐・保護効果では殆ど同等と言われる水性のガードラックアクア(これも和信ペイント製)になるでしょうか? 乾燥時間の短さを重要視する向きには後者のガードラックアクアは便利かもしれません。 何れにせよ折角作った屋外用の作品を少しでも長持ちさせるために、優秀な塗料を使いたいものです。

今後プランターボックス 2だけは更に経時変化の様子を見てゆこう(製作後5年までは)と考えていますのでその様子をお伝えしますが、残念ながらプランターボックス 1花車は脚の部分を始め痛みがひどいので、再塗装することなく近々に廃棄するしかなく今回の報告を最後とします。

註) mini-Shopのガードラックへはこちらから移動できます。



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