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切断した全部材。 切断精度は0.5mm以下に仕上がっていますが、面倒であればホームセンターで切断してもらうと良いでしょう。
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最初に引き出し枠の組立てで、側板の端から6mmの位置に36mm隠し釘を打ち込みます。
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曲尺を使い端から6mmを測りながら打ちこんでいます。 隠し釘は曲げて打ち込んでも普通の釘のように横から叩いて修正は出来ませんから慎重に!!(横から叩くと頭が折れてしまいます。)
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反対側に1.5mm前後釘の先が飛び出るようにするのが、正確に組み上げる秘訣です。
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前後の板の木口に木工ボンドを塗り側板の端を当ててずれが出ないよう指で触って確認し、上から押さえつけると飛び出た釘が刺さりずれにくくなります。 その後釘を包んでいるプラスチックがやや潰れる位まで打ち込みます。
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組み上がった枠は平らな所においてゆがみがないかまた曲尺を当てて直角が出ていることを確認します。 もしもゆがみが大きいとしたら、切断誤差か組み上げ誤差が大きいことを意味します。
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その上に底板を被せ適当な重しを載せて2時間放置します。
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底板を木工ボンドで貼り付けますが、22mm隠し釘で密着度を上げます。 隠し釘を打つ間隔は10cm位です。 これで2時間たったら釘の頭を玄翁で横から叩いて折り、引出しの箱は完成です。
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ここで説明している引出しの箱の構造と組み立て方は私の多数の製作経験で最もアマチュア的で作りやすくしかも強度が高く取れる手法だと考えています。
量産された引出しの箱は決まって枠に切られた溝に底板を嵌め込む方法をとっていますが、深さが浅くなり機械加工でないと精度が出ず強度もとりにくいです。 底板べた付けは一見格好悪そうですが、レールを取り付け前板を貼ってしまうと背面を見ない限り判らなくなります。
また隠し釘を使って接合していますが、接着時の密着度を上げるのに大変有効でアマチュアは隠し釘を使うことは殆どないと思いますがお勧めしたい手法です。 他の密着度を上げる方法は大型のクランプやハタ金ということになりますが、引出しを沢山作る時には滅多に使わない大型の高価なそれらの道具が沢山要るので実際的ではありません。
尚隠し釘は接着剤硬化後頭を落としますので、呼称サイズより5mm短くなります。 |
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2枚の側板にレールを固定しました。 上が左の側板で下が右の側板、また車輪が見える側が前方になります。 ネジ穴は7箇所もありますが、前後中央の3箇所で十分。
使用レールはアトムリビンテック 新17S-D-D-400です。
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レール固定には3φ16mmのタッピングネジがベスト。 ご覧のように頭が飛び出ないよう正確に締め込みます。 飛び出ると引き出し側レールとの接触のトラブルの原因になります。
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この作品の場合には底板に側板を載せる形で固定しますが、35mmスレンダースレッドネジ4本で底側から固定しました。 (接着剤無しです。)
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そして右側の側板を同様に固定します。 この時左右の側板の距離が引き出しの箱の幅 + 22〜24mmでないといけないことを思い出してください。 修正可能なように接着剤無しの接合としていますが、強度的には全く問題ありません。
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木工ボンドが硬化した引出しの箱は隠し釘を落とした後レールの取り付く角をカンナで1mmほど削り、引き出し側レールを3本のネジで底から締め付けます。 写真の左側が奥のほうになります。
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このときの注意は矢印部分に隙間が出来ないようにすることで、角をカンナで落とすのもそのためです。
ここに隙間が出来ると設計値の22〜24mmの値が小さくなったのと同様の効果があり、レールこすれの原因となります。
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引出しの箱を収めて前後させて見ましょう。 軽くスムーズに動くようでしたらOKです。 側板が垂直でなく上すぼまりの場合は上の引出しだけ左右が擦れて渋くなるかもしれませんが、その場合には上板固定の時に調節します。
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一番手前に引き出すとここまで出てきますので、奥のものにも手が届きやすいです。
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引き出しレール部分のアップ。 左側は引き出し側のレールが本体側レールの車輪に被るようになっています。
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右側か引き出し側レールは本体側レールの車輪に載っているだけです。
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写真の実例では本体と引出しの箱の間の左右の隙間合計がジャスト22mmとなっています。 隙間が22mmより大きくなった時には右側の引き出し側レールの載っている位置が左にずれるだけで問題はありませんが、22mmより小さくなると引き出しレールが車輪に接触してスムーズに動かなくなることを示しています。 設計方法の項目でもこの点について言及していますが、絶対条件ですので注意してください。 |
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上板を固定して引き出し前板の固定。 まず厚紙を切ったスペーサーを挟み、前板の隙間が均等になるよう調整します。
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引き出し前部分に2ヶ所4φの貫通穴をあけて下の引出しだけを入れます。 下にはボール紙スペーサーをおきます。
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前板を載せて横方向の位置を調整しOKとなったら写真のように引出しの箱と前板を共掴みして抜き、箱の内側から4φ貫通穴に3.3φスレンダースレッドネジを挿し仮固定します。 (ネジの頭がもぐらないよう注意!)
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前板を固定した引出しを下段に入れ、上の引出しの箱を挿入後前板の上にボール紙スペーサーを載せてから上の前板を当てます。 位置が決まったら左手で前板を押さえ、右手は後ろから箱を押して前回と同様に前板と箱をつかみ引き抜いて前板を中からネジ止めします。
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前板をうまく調節しながら固定するのは難関のひとつです。 私が試行錯誤の中で最も簡単で確実な方法がこのやり方で、トリックは4φの穴と3.3φ25mmのネジの組合せにあります。
上記の方法で前板をネジ止めし前板の付き具合を最終確認したら、引出しを外して前板のネジを抜き前板に木工ボンドを塗って再びネジ止めします。 無論ネジ穴の位置がずれないようにです。 そして引出しを収めて前板の位置関係をチェックします。
多分僅かにずれていると思いますが、3.3φのネジに対し4φの穴のために前板を軽く叩けば僅かな調整が可能です。
木工ボンドが固まる前におちついて全前板の最終位置微調整をすることが出来ます。 従ってここで使うネジは仮止めの意味合いが強く、ネジの頭がもぐらないように!との注意書きは適度な横方向のガタを残したいためです。
このネジの頭が嫌であれば、木工ボンドが固まってから抜いてしまいパテで埋めてやれば良いでしょう。
尚最上段の引出しの箱と前板をつかみ出す方法は小さな物の場合ここで述べた方法でよいのですが、大きい場合には2人掛りでやるか厚めの強力な両面接着テープを引き出しの箱に貼り付け、前板の位置を調整してそのテープに貼り付けて引き出すという手を使えます。
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引出し作りの最も重要な工程が終了したベッド横の引き出し付き収納ボックス。 残るはお化粧加工、ツマミの取り付けそして塗装ということになります。
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トリマーで上板の周囲と引き出し前板の周囲を削り落としました。 上板は片銀杏面で引き出し前板はボース面です。
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上板角のクローズアップ。片銀杏面による段差がお判りいただけると思います。 同じ部分の着色後、塗装後の変化が後ほど見られます。
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こちたは引き出し前板の角ですが、ボーズ面ですので単純な曲面です。
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使用した塗装材料。 チェスナット色ポアステイン、つや消し油性ニス、薄め液、40mmと22mmの刷毛で何れもmini-Shopで扱っています。 120mlの小さな容量のニスですが、収納ボックスとラッキーパズルの各2回塗りが出来ました。
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ステイン着色が終了した全景です。 ステインは原液のまま1回塗りとしていますが、ここまで濃く着色できます。
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着色が終了した上板の角。 白っぽく見えるのは光の具合です。
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1回目のニス塗りが乾燥しかかった所。 これでもしっとりした感じがもう伝わってきます。 奥に見えるのは同時に塗装したラッキーパズルで手前は引き出し前板部分。
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上板角の1回目塗装後のアップ。 ほんのりとした艶が出てきています。
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同じく引き出し前板のアップ。 木繊維が直角に切断される木口はステインを多量に吸い込むため濃度が高くなり黒っぽくなります。
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2回塗り終了後の天板角。 より深みが増しにぶい艶がしっとりした感じが増してきました。 随分変わるものです。
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引き出し前板角のアップはこんな感じで、みているうちにブラジリアンローズウッドがこんな色調だなー!と思い出しました。
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塗装していない引き出し内部とのコントラストの高さがまぶしいくらいです。
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正面から見たところ。 格調高くとてもメルクシパイン集成材とは思えない素敵な仕上がりとなりました。
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いよいよ設置します。 こちらはbeforeで引出しが外側に出ます。
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こちらはafterで引き出し以外に大きな変化はないように見えます。
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これがbeforeで収納BOXが暗いですが床にじか置きです。
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暗くて判りにくいですがベッドの端に載せたafter。 やや幅が広くなっています。
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これなら判ります。 製作した収納ボックスの引出しとベッド下の引き出しを全部引き出した所で、互いに干渉しません。
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