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A4サイズの額縁
   
2006/03/31

構想

PIE2006(フォトイメージングエキスポ)にて私が作ったピンホールカメラ2台とそれらで撮影した写真を展示していただける機会を得たのは幸運であったのですが、写真を額装してください!と言われたときには正直言って大変困りました。  手元に指定されたプリントサイズであるA4の額縁がなかった為で、兎に角間に合わせということで安いだけの額縁を買ってきて慌てて梱包し送りました。

私が針穴写真協会の会員である限り同じような機会は十分ありますので、A4サイズの額縁を幾つか作っておいた方がよい!と痛感した次第で、早速作ろうというのがこのテーマです。

ここでは板取りを優先したアプローチを紹介してみたいと思います。 材料としては木目の美しさに気に入っているラジアタパインの集成材とします。 ムクの材料でも良いのですが、コストの問題と私が使うラジアタパインは木目に直角な方向には継ぎ目がありませんから、数10mmの幅に切断すると殆どムクと同じようなことになりますので好都合なのです。

定尺である1820mmを効率よく使うことを前提にすると次式の計算で簡単に求まります。

 額縁の幅(X) = A4サイズの幅(297mm) + 絵の左右のマット部分と額縁フレームの幅(a) x 2 = 297 + 2a

 額縁の高さ(Y) = A4サイズの高さ(210mm) + 絵の上下のマット部分と額縁フレームの幅(a) x 2 = 210 + 2a とします。 

絵の縦横の高さの違いに拘わりなく絵から額縁端までの距離は同じにしたほうが収まりが良いだろうとの前提に立っています。

これより1820mmの棒1本からA4サイズの額縁を効率良く作るには、

 a < {棒の長さ - (絵の幅 + 絵の高さ) x 2} ÷8 = {1820 - (297 + 210) x 2} ÷8 = 100.8mm

若干ゆとりを持たせて a98mmとすると、額縁の幅(X)は、297 + 2 x 98 = 493mm額縁の高さ(Y)は、210 + 2 x 98 = 406mmとなります。  この時切断する際のノコギリの切り幅を1mmとすると、494 x 2 + 407 x 2 = 1802mmと残る端材は極僅かです。

 額縁のフレームの幅をこの36mmで描いてみたイメージ図は左のようになります。
 フレームの幅36mmをパネルソ−で切断するとカッターの切り幅が約3mmありますから、1枚切り出すと
 39mm使いますから200mm幅の板から切断すると5本取れて5mm程度が余ることになります。

 同様にフレーム幅を30mmとすると1枚切り出すごとに33mmずつ使いますから200mm幅の板から6本切
 断し2mm余り(これはぎりぎり過ぎて嫌がられるかな?)となります。  こんなアプローチで考えれば端材
 の少ない(無駄の少ない)設計が出来ます。

以上はA4サイズを前提とした場合の話でサイズが異なる場合には1820mm1本で額縁1枚分以上が取れたり或いは取れなかったりしますが考え方は同じで、計算式を若干変更すれば効率良い設計(板取り)が可能です。

現在台所収納家具の製作中ですからすぐに製作開始とは行きませんが近日中に取り掛かる予定で、その際にはさぼりにさぼって長い間ほったらかしにしているLPアルバム用額縁も平行して製作しようと考えています。  そしてその際には今年始めに製作した直角接合ジグが活躍します。



2006/04/14

90度接合部分の強度実験

メルマガではお知らせしていたのですが、本番の製作に入る前に額縁の角の部分の強度について簡単な実験をしておくことにしました。 と言うのは額縁の破壊強度は四隅の接合部分で決まってしまうからで、最初に製作した特殊サイズの額縁では大きく重いものが多かったために三角形の補強板を裏に貼り更に化粧の板を8枚も貼り付けるという大変手間の掛かる作業方法でやりました。

今回作るものはA4サイズということで軽量であり角の強度はそれ程重要ではないかもしれない??ということと、現在はトリマーがありますから、これで要領良い加工方法を考えたいという2つの理由でより簡単な方法にしたいと思っています。  しかしやみくもに作るのは失敗に繋がりやすいため一通りの定性試験(定量ではありません!)をしておこうというのが、今週のテーマです。

 角の接合構造については4種類を考えそれぞれ試作してみることにします。 それらは、

  1.木工ボンドで接着するだけ。
  2.木工ボンドで接着し波釘で補強する。
  3.木工ボンドで接着後角先端に3mm幅の溝を彫りそこに薄板を挿し込んで接着補強する。
  4.木工ボンドで接着後角先端と裏面に3mm幅の溝を彫り薄板を挿し込んで接着補強する。


 1.と2.は電動トリマー無しで加工できる方法ですが、3.と4.については電動トリマー無しでは実現
 不能でしょう。

 事前の予測では1.だけでは強度不十分で2.以降の何がしかの追加補強策が必要になるだろうと考えています。  その中で波釘を使う方法は玄翁さえあれば打ちこめ特殊な道具が不要ですのでうまく行けば具合の良い方法と期待しています。

3.と4.は電動トリマーが必要になりますが、かなり本格的なやり方で強度的には充分満足できるものになるはずです。 但しこのような溝加工には横溝ビットを使うのが常識的なのですが例えばmini-Shopで販売している3mm幅のYM-3Gはコロ付ということもあり\2,970.-と高価です。 その替わりに格安なストレートビットTS1-3G \790.-)を使って実現する方法を検討しました。

ストレートビットを使った場合の問題点は深い溝を彫れない点にあります。 TS1-3Gで彫れる最大の深さは10mmしかありません。 一方YM-3Gであるとコロ付きで19.1mm、コロを外せば22-23mm迄彫れると思われます。  ここではTS1-3Gの上限である10mmを前提にテストします。  3.では角にそのような溝を彫り薄板を挿し込んで補強しますが、それでは不十分であれば、額縁裏面に溝を彫って追加補強!というのが4.です。

以上4種類のテスト結果は以下の写真と最後のコメント欄をご覧頂きたいのですが、予想とはかなり違った結果が出ています。 但し正確なところは工業試験所に持ち込んで破壊テストデモしてもらわないとなりませんが、アマチュア的な手法として実用上は多分問題ないであろうという感触を掴んでいます。

実験開始の前に試験試料を作らねばなりません。 手持ちの幅約33mm、厚さ14mmのラジアタパインの集成材を切断し直角接合ジグを使ってこのように接着保持しました。

同じ条件で4組のL字型試料を作りましたが、木工ボンドが完全に硬化しないと次に進めませんので、この状態で24時間放置しました。

追加補強実験の一番目は板の連結用の波釘使用です。 大きさは長さ21mm、厚み3mm、打ち込みの長さは6mmあります。

接合部分に無理な力が加わるとまずいので、直角接合ジグにしっかりと固定したまま裏から打ち込みだしましたが?

打ち込むに従い波釘が延びるような傾向にあり結局打ち込めても接着面が剥がれてしまいこの方法は実現性が薄いことが判りました。

次のテストは溝を彫って薄板を挿し込んで補強します。 使用した薄板は3mm厚、幅10mmの工作用ヒノキ棒で入手性はかなり良いと思います。

 
そしてトリマー加工用の簡単なジグを試作しました。 リョービのトリマーの場合は写真にある式で矢印の距離を設定します。 ここでは板厚が14mmですから38mmとなっています。

そのジグにL字型の試料をこのようにセットします。 角はジグの表面に一致させます。

裏から見るとこんな具合でクランプを使って動かないよう固定します。

そして3mmのストレートビットTS1-3G)の刃先が10mm(最大値)突出すようセットし切削します。 ここにヒノキ板を切断して木工ボンドを塗り挿し込んで出来上がりです。

もう1本は裏の面に溝を彫りますが、即席ジグにこのように固定します。 クランプの当て板を切削制限用に60mmの間隔に設定しました。 これで60-45mm=15mmが切削する長さになります。 黄色矢印はトリマーを沿わせる面です。

彫り始めの部分をドジッタため左側がちょっと変ですが、実用上は支障ない深さ10mmの溝が彫れました。 ここにもヒノキ棒を切断して木工ボンドを塗り挿し込みます。

左側3つが補強の2次加工を終え木工ボンド硬化のために寝かせているた試料です。 勿論左端(波釘使用)は使いものになりません。

木工ボンドが完全硬化後ナイフで出っ張りをおおよそ削り落とした後で、替刃式ヤスリで残りの出っ張りを削り更にハンドサンダーで研磨しました。 木目の違いは別として段差は全くありません。

こちらも同じように仕上げました。 溝の端は円の一部の形になるため綺麗に仕上げるにはヒノキ棒もそのように削る必要がありますが、表面の段差はありません。


4種類の強度に関する所見

結論から言うと何にも追加補強をしていない資料が私の力が弱すぎるのかL字型の両端を握って開く方向、閉じる方向、捻る方向何れの場合でも接着面が剥がれませんでした。 波釘使用は既に壊れているので論外として3.4.は更に強度が上がっているわけですから勿論壊れません。  L字型の試料がもっと長ければ同じ力でも壊しやすいはずですが、私の経験からすると想像以上の接合強度になっています。 要するに追加補強なんて要らないじゃないか?? ということなのです。

私は常に木工ボンドで接着する際の圧着保持が重要だと何かの一つ覚えのようにお話していますが、それを正に目の当たりにしているようなものです。 でも正直言って今回の試料の切断はそれ程正確ではありませんでした。 ソーガイドを使えば精度は格段に良くなるのですが、作業性(短時間での切断)を考えてガイド溝が痛みきって精度が低下している45度切断ジグを使っているからです。

よって本番では切断角度を念入りに調整したソーガイドでしかも切断面の粗さを細かくするために翔250と組み合わせてやろうと考えています。 ソーガイドの隙間は大きすぎて翔250には適していないので少々の手品が必要ですがそれは本番で紹介しましょう。

そういった正確な切断をすることにより接合強度はまだ上がるはずだと私は考えています。 というのは直角接合ジグは直角になるよう保持する道具であり圧着度を上げることが出来ませんから、高い切断精度による密着度に依存しているからです。

このような結論が出ると市販品の額縁は必ず角に追加補強をしているように思いますが、何故なのか大変不思議になります。 これは私の勝手な想像でしかありませんが、接着時の密着度が意外にも悪いのか或いは量産効果を考えて接着剤が完全硬化するまで寝かせられないからなのかも知れません。

そうだとしたらアマチュア的ソリューションは大変簡単ともいえます。 但し大きな額縁ではやはり不安が残りますから、4.の方法を採用した方が安全であるには違いありません。 また木部の湿度変化による収縮を抑えないと接合強度低下に繋がりますから、全面にニスを塗って収縮を抑えることも重要だと思われます。



2006/04/21

製作開始

 本題に入る前に:
 先週の強度実験で非力な私の力では壊せませんでした・・・・と、
 かなり漠然とした表現をしていました。 もう少々説得力のある方法を
 と考え追加の簡単な実験をしてみました。

 左の写真がそれで一目瞭然だと思いますが、ヘルスメーターの上に
 L字型試料の片方を当てて反対側に押さえ板を当て、これを両手で
 握ってぐっと力を加えてヘルスメーターの読みを見る!
 という簡便ですが実際に加えた力の大きさが読める方法です。

 なんとこの方法でかなりぐっと押したときには表示は度々30kgを超え
 ていましたが、L字型試料は壊れませんでした。
 それ以上の力をかけるには私の体重全てを掛けないとならず、壊れ
 たときには間違いなく私も怪我をするだろうと考え止めました。
 ということで本当に吃驚するくらいの強度が取れていることは間違い
 ありません。


閑話休題

接合強度の予備実験で予想外の接着強度に自信を得ましたので、本番の製作に取り掛かりました。
先ず使用する材料ですが、接着強度テストに使用したラジアタパイン集成材で厚みが14mmの物を購入しました。 購入したホームセンターで幅250mm、長さ1,820mmから幅34mmと幅20mmをそれぞれ4本ずつ切断してもらいました。

A4サイズの額縁は長さ1,820mmで作れますから4個出来ることになりますが、残りの20mmの棒はLPアルバムの額縁製作に使います。 この場合額縁の大きさが350 x 350mm1,820mmから5本切り出せるので、1,820mmの棒4本で額縁が5つ作れるという計算です。 250mm幅ラジアタパインは\1,700程ですから額縁枠1個の平均材料費は\190.-と格安です。 最もマットとガラス板の出費がまだありますので最終的にどの程度の材料費になるかはまだ不明ですが、無駄が少ない設計になっているのは間違いありません。

 額縁の枠というとその断面は複雑な曲線となるような加工がされた物を多く見掛けますが、製作の
 容易さとシンプルな美しさを狙い、余り複雑な加工をしないことにします。
 但し一箇所(裏のガラス板、マット板、写真を落とし込む部分)だけはトリマーが必要になります。

 トリマー無しで実現したい場合には今回は製作例をお見せできませんが、5.5mmのシナ合板と
 9mmのラワン合板を貼り合わせることにより段差を作ればよいと思います。  この場合上の板だ
 け45度切断とし下は普通の芋継ぎとします。 これは製作が容易で上と下の板がずれるために接
 合面積が増大するので接合強度アップの点で有利です。 貼りあわせた木口の外側はシナの木
 口テープを貼れば外観上のハンディーは全く無くなります。 (左の図を参照)

尚棒の切断には2通りあります。 1.は最も簡単な方法で、45度切断回数が少なく材料の無駄も少ないメリットがあります。 2.の方法は本格的といいますか角の成形を済ませてから切断でき木目の流れも整うのですが、より長い材料が必要になります。 (右図参照)
今回は裏を除き角の成形をしないのと作業が簡単に出来ることに主眼を置いて1.の方法を使いました。 

ということで今週はそれらの角棒を切断し接着し組み上げるところまで進めました。 それらの様子は以下の写真でご覧下さい。

まずソーガイドをこのようにセットします。 ガイド板を固定する4本のネジを緩めると矢印先の部分を中心に僅かに回転しますが、取り敢えず適当なところで固定します。

そして試し切りの端材を切断します。 マジックインクで塗っていますが表裏をはっきりさせるためです。

切断した端材を直角接合ジグにセットします。 このとき片方はひっくり返してやります。 接合ジグは自作の物ですが、殆どの市販品は精度が悪くて使いものになりません。

それをアップして見たところです。 矢印の先が僅かに開いておりもう少し調整が必要です。

調整しすぎて今度は内側の方に大きな隙間が出来てしまいました。 もう一度調整しなおしが必要です。

この程度になるまで追い込めばまず45度の切断はOKと言えますが?

それをひっくり返してみたところこんな隙間が出来ています。 これは切断面の直角度が出ていないことを示しています。

そこでソーガイドの更なる調整をします。 矢印の先のネジ2本と反対側の2本を緩め直角度の調整をします。

何度か調整を繰り返して表側はこのようになりました。 無論OKです。

そしてひっくり返した状態で合わせ目はこのとおり。 こちらもOKです。

端材を使って10数回、試し切り → 直角接合ジグに取り付けて角度のチェックを繰り返して本番に入る準備が出来ました。

182cm4本をこのように切断し終わりました。 額縁4組分です。


 実はこの後額縁裏側のガラス板やマットを落としこむ溝を彫るのですが、何としたことかうっかり撮影をするのを忘れてい
 ることに後で気がつきました。 この溝堀にもノウハウがあるのですが、近日中にご紹介するLPアルバム用額縁でご説
 明いたします。




切断した部材の接着開始。 この段階で変な隙間を見つけてももう集成のしようもないのですが、念のために撮影。 これは表側です。

こちらは裏側です。 勿論問題はありません。 表面に僅かな段差(0.2mm以下?)がありますが、後ほど仕上げ研磨の際に段差は落とせます。

2箇所の接着が終わりました。

残りの2箇所を接着しました。 このまま少なくとも3時間は接合ジグを外せません。

3時間後にそっとジグを外して更に12時間程度寝かし完全硬化させます。 そして次の枠の接着に進みます。

接着強度が完全になるには12時間掛かりその間は一切の作業や加工は禁物です。 残る作業は仕上げ研磨と押さえ板、マット板、ガラス板などの加工、そして塗装となりますが既に山場は越えています。 

兎にも角にも「如何に正確に切断し密着した接着が出来るか?」で全てが決まってしまいます。 その意味でソーガイドの微調整とその確認の試し切りが全てを左右します。  この調整は決して妥協を許してくれませんしソーガイドで最高の切断角度精度を出すためには、ガイド部の固定時に調整が不可欠であることをご理解いただけると思います。



2006/04/28

製作の続き

接着部分が完全硬化しましたらサンドペーパーによる仕上げ研磨に入ります。 出来上がった枠の表面と側面では使うペーパーの番数ステップを変えてあります。 というのは表面はかなり綺麗にカンナが掛かってあるのに対し側面はパネルソーのカッターによる深い切削痕があるからで、これは丸ノコや手引きノコでも形や深さは別としても付くことが殆どでこれを完全に落とす必要があります。

よって側面は#60で先ず切削痕を落としてから#120#240#400のステップでハンドサンダーを使い、表裏はミニ電動サンダーで#120#240#400のステップとしました。 側面もミニ電動サンダーを使ってもよさそうですが、研磨する幅が狭い場合には電動サンダーではカマボコ状に削れてしまうためにハンドサンダーを使っています。 そのほうが研磨量のコントロールも楽に出来ます。  餅は餅屋!という使い分けです。

いずれにしても#400までの研磨で表面はそれこそスベスベになり、最高の塗装が半分以上は約束されます。

塗装に関しては今回4つの額縁に対しそれぞれ違った塗装を施しました。 それらとは、

  1.ウッドオイルによる拭き取り仕上げ(エボニー色)
  2.水性ステイン(エメラルドグリーン色)で着色後水性ウレタンニス クリヤー、そして水性ウレタンニス艶消しクリヤー仕上げ
  3.油性ウレタン着色ニス(チーク色)で淡く着色後、油性艶消しウレタンニス仕上げ
  4.油性ウレタンニスクリヤーを塗装後油性ウレタンニス艶消しクリヤー仕上げ(無着色)


の4種類です。

この中で作業として最も簡単なのは1.ですが、乾燥時間の観点からは最も掛かり24時間は必要です。 これはウッドオイルの溶剤の揮発時間が大変長いためですが、そのために塗り斑は出ようがなく失敗するようなことは皆無です。 仕上がりの雰囲気はアンティーク調というか大変ほのぼのとした暖か味のある感じに上がることもあり、初心者に是非とも試して欲しい方法です。

3.の乾燥時間は調色のための塗りの回数で決まります。 今回は調色に3回塗り、艶消しの仕上げ塗りと4回塗りになりましたので18時間程掛かっています。  4.の場合2回塗りで終了しますので12時間程度が必要になります。  

最も速いのは2.でステインの着色乾燥を含めても6時間で全てが終わります。

乾燥時間だけで優劣を決められませんが、出来上がったものはそれぞれ味わい深いものとなっており、色々試してみるのも大変面白いと思います。

さて残るはガラス板の嵌め込みとマット板の加工、押さえ板の加工そしてトンボによる押さえ板の固定ですが。それは次週にお伝えいたします。

額縁の表裏はミニ電動サンダーで研磨しました。 使用ペーパーは#120#240#400です。 こういった小面積の場合には標準サイズのサンダーより作業性が良く疲れも少ないです。

一方側面にはパネルソーのカッターによる深い切削痕があるためもっと粗い番数からスタートします。

#60ペーパーを付けたハンドサンダーにより切削痕は削り落とせましたが#60自身の砂目が残っています。

そこで#120ペーパーに替えて#60の砂目を落しました。 更に#240#400と番数を替えれば表面はつるつるになります。

#400までを使って研磨が終了した4つの額縁、合計で5時間ほど掛かりましたが、丁寧な仕上げ研磨で塗装の出来栄えの半分以上が決まります。

研磨面のアップ。 大変きめ細かくなっているのが判ると思います。 この上の写真との違いを比較してください。


  塗装開始 1ラウンド
  18時ごろに4種類の塗装を「せーのっ」とばかり一気に開始しました。 乾燥を含めた所要時間は塗装の仕方により
  異なります。 1回目の塗装のこのラウンドで大事なことは、必ず全面を塗ることです。 裏の方の通常見えなくなって
  しまう部分は塗らなくてもよさそうですが、集成材は湿度吸収で問題を起こしやすいのでそれを抑える為に必ず塗るべ
  きです。 目的がこのような所にありますから、見えなくなる部分は塗り斑などが起きても特に問題にはなりません。 
  (商品として売るならば別でしょうが?)
  私の場合塗装終了後(24時近い)寝てしまいましたので、翌朝までが充分な乾燥時間になります。




1番目の塗装のスタート。 ウッドオイルをたっぷりと表面に塗りこみます。 濃度斑がかなりありますが、心配ご無用。

約20分後にぼろきれで拭き取りそのまま12時間ほど乾燥させます。 大変長い1ラウンドになります。

2本目はエメラルドグリーン(ポアステインのグラスグリーンとブルーを等量混合し水で2倍に薄めた。)を3回塗りました。 2回目3回目はそれぞれ約30分後生乾きの状態で行っています。 2時間で乾燥しますから水性ウレタンニス塗りの1回目まで進み、合計所要時間は4時間程度です。

3本目のこちらは油性ウレタンクリヤーニスを生地そのままに塗りました。 全部を一度に塗るのは無理ですから、2回に分けて乾燥時間を3時間ずつ合計6時間掛かっています。

4本目は淡いチーク色に仕上げるため油性ウレタン着色ニス(チーク色)に透明クリヤーを等量加えて薄め液を15%加えたものを塗りました。 1回目の色付きは極僅かです。 これも2回に分けて塗装したため1ラウンドは6時間掛かります。

透明クリヤーニスを塗っただけの上と薄くしたチーク色1回目(下)を比較しました。 ほんの少しの色味の違いが判ります。


  塗装開始 2ラウンド
  翌朝朝食後に第2ラウンドを開始しました。 着色ウレタンニスで調色する3.を除きこのラウンドで終了となります。
  (2回塗りということ。)  ウッドオイル拭き取り仕上げを除きいずれの場合も塗装前に#400ペーパーで表面を軽く研磨
  して乾いたぼろきれで研磨カスを拭き取り塗装に入ります。  2回目の塗装では塗料が木部に沁み込むことがないの
  で使う塗料もぐんと減りますし乾燥時間も1回目より速くなります。(厚塗りしてしまったら別だが!)




ウッドオイルを多めに塗りつけて20分ほど寝かした上でぼろきれで拭き取ります。 1回目のときよりも濃度が上がってきます。 更に濃くしたければ12時間後に同じ作業を続けて行けばよいですが、私は12時間乾燥させて終わりとしました。

水性ウレタンつや消しニスを塗って終了です。 乾燥時間も速いので圧倒的に早く終了(9:30)しました。 水性ウレタンニスの最大のメリットのひとつです。

3.の2回目の着色塗装です。 1回目よりは濃度が上がっていますが私がイメージした濃度にはまだ届いていないので、次の塗装(3ラウンド)が必要です。

4.の生地仕上げは油性ウレタンつや消しニスを塗って終了します。 昼食後にはほぼ乾燥します。

残るこれだけは第3ラウンドに入りました。 3回塗りでイメージしていた濃度になりました。 最後につや消しニスを塗って終了です。 累計で18時間掛かっています。

今回使った塗料。 左端がウッドオイル。 その右が油性ウレタンニスの透明クリヤー、艶なしクリヤー、チーク色。 右端は水性ウレタンニスの透明クリヤーと艶消しクリヤーでその前がポアステインのブルーとグラスグリーン。 手間の刷毛は22mmのラック刷毛でこれを油性、水性用に各1使っています。

ウッドオイル仕上げのアップ。 独特の暖か味とアンティーク風の感じが特徴です。

こちらは鮮やかなエメラルドグリーン色に仕上げた物。 かなり濃いめですがそれでも木目は美しく波のように映えます。

ニス仕上げの原点の生地仕上げ。 木目が最も目立つので完成した中で木目の流れが綺麗な物に採用すると良いと思います。

明るいチーク色ニ仕上げた物。 若い方にはこの手の明るい色の家具が大変人気があるとか。

塗装の乾燥が終了して記念写真。 この後の加工が終わったらもうばらばらになり2度と合うことはない兄弟姉妹?です。



2006/05/05

完成まで

残る作業はほんの僅かです。  額縁に入れる写真(絵)を固定する方法は色々ありますが、ここでやる方法は最も正統的な?額縁枠にガラスを嵌め込みその上にマットを入れた後に写真の端をセロファンテープで止めて押さえ板を載せてトンボで固定する方法です。 

マットは市販品ですと2-3mm厚の厚紙を使い窓の部分を斜めにカットしたものが多いようですが、そのような材料が入手しにくいのと2-3mm厚の紙を毛羽立たないよう綺麗な直線で切り落とすのは結構難しいので、カラー合板を替わりに使っています。 ここで使った物は極淡いクリーム色の半艶の物ですが、色々な種類の色や表面がエンボス加工されたものもありますので結構選択の余地があります。 3 x 6サイズで\2,000以下で買えますし8枚分取れます。 これですとノコギリで切断後替刃式ヤスリで研磨すればかなりシャープな切断面とすることが可能です。

トンボは額縁の裏板(押さえ板)の固定に使用する物ですが、その形状がトンボの羽に或いは目玉
と羽に似ているからトンボという名が付いたのでしょうか? 
但し最近のホームセンターの店員さんは商品知識不足で、「トンボ」と言っても何の事をさすのか
判らないので注意が必要です。  
余談ですが「トンボ」といえば運動場の表面の成形の為に引っかくようにして使うあれも「トンボ」ですね!  右の写真の右側がトンボで左側は額縁の吊り金具です。

額縁枠への積み重ね構造。 これが最も本格的?な構造のようで、マットの挿入により奥行き感が出てきます。

光が反射して見えにくくなるのでガラス板を抜いて額縁、マット、挿入する写真の関係を見ています。

まだ入れ物(写真)がないのですが、4つのA4サイズ用額縁が完成しました。 マットの面積がかなりあるのでゆったりとした感じに収まります。 1個辺りの材料費は丁度\1,000位になっています。

----- 完 -----

 
  
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