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おもちゃ箱
2005/01/14

おもちゃ箱

構想
本年初めて構想をまとめ製作してみようと考えたのはなんとおもちゃ箱だです。  昨年そして今年も予定ということで子供が次々と結婚している中で、私も近い将来おじいちゃんになるかもしれない!訳で、そうなった時に孫の為に作るテーマのひとつとして練習しておかねば?!とばかり、おもちゃ箱を作ることにしました。

但しただ箱を作るだけでは能がありません。 作るのであれば片付けることが少しでも楽しくなるような物にしたいと考え、連結ができる貨車を模してやることにしようという発想です。

余談ですが私自身鉄道(特に蒸気機関車)が大好きで子供の頃は家の近くを通過する東武鉄道を走っていたピーコックは遊びの仲間でした。 というのはパワーないため線路の勾配がきつくなるとあえぎあえぎゆっくり上ってゆき、線路沿いに走ると簡単に追い越せる位速度が遅かったからです。 線路沿いに走ると言うことは大変危険なわけですが、走りながら機関士さんと話が出来たと言うのんびりした時代でした。  また凍てついて風の強い冬の夜は遠くから聞こえる東北本線のC56D51の汽笛がやけにセンチメンタルに響き渡っていたのを今でも鮮明に覚えています。

こんなことから今でも私の大事なおもちゃのひとつに鉄道模型があり、その昔ドイツに出張した際少しずつ買い求めたメルクリンを時々床に広げて走らせそれを寝そべって眺めるという家内もあきれる子供じみた所があります。

この鉄道模型の中で機関車と貨車や客車を繋ぐ連結器がまたまた大好きで、特に自動連結や
自動切り離しの機構は長時間見ていてもあきません。
そこで今回作るおもちゃ箱は貨車(正式には無蓋車と言い略記号では、ト、トム、トラ、トサ、トキで表される。)ですが、簡単な連結器を取り付けてやろうと考えました。 構造としては最近では見かけなくなった鉄道模型に良く使われていたベーカー型を簡略化したものですが(右の写真)、自動
連結と自動切り離しが出来るようになっています。  この連結器の部分は壊れやすいことが想定されますので知恵を絞らねばなりませんが、出来れば木製としたいと考えています。(耐久性を考えれば5mm厚位のアルミ板を切出したいところ。)

 左の図が取り敢えず構想としてまとめたもので、上段は使わないときに積み上げて収納可能で
 ある事を示し、下のほうは連結させた時のイメージ図です。
 連結器部分がどのようになっているかはこの図だけでも理解できると思います。  図で右側が
 引っ張る方ですので、連結器の輪の部分に太い紐でもくくりつければ、貨車を連結した上で部屋
 の中を引いて周れます。

 非常に単純極まりない構造と言えますが、単純だからこそ飽きがこないのではという想定です。
材料としてはOSB、MDFなどを考え安く加工が楽な方法を取るつもりでいます。


2005/01/21

最終設計

若干たかを食っていたこともあり製作に簡単に入れると思っていたのですが連結器の設計のところで意外にもつまづき、結局設計を最終的なものとするところまでがやっとでした。  自動連結や自動切り離しをスムーズにさせるのを思考実験の繰り返しでまとめたのですが、矛盾が次から次へと出てきてこれでOK?!となるまでに結局1日以上も費やしてしまいました。  多分これで問題ないはずですが、絶対に問題が起きないかというと若干自信のない部分もあり、後は実際に作って試すしかありません。  従ってこれからご紹介する最終寸法図の中で連結器の部分だけは最終とは受け止めないで頂きたいと思います。 

 左が最終的な寸法図です。 貨車本体の部分はある程度板取りが良くなるように考えたつもり
 ですが、1個だけ作ることは先ずないと思いますので製作する個数により板取りの効率は変化し
 ます。  貨車本体は9mm厚のMDFとしています。 この上の部分の外周を5.5mmMDF
 包みますが、形に変化をつけるのと同時に貨車を重ねた時にこの部分に嵌めこんで横にずれな
 いようにしようとの魂胆です。

 底板は浮かして固定しその下に車軸を通しますが、車軸と擦れ合って削れ易いので底板の下に
 は5.5mmMDFを重ねて補強することを考えています。(板取りの具合ではこの補強は9mm厚と
 したほうが良いかも知れません。)


 その車軸には直径20mmのラミン棒を使います。 20mmでないと駄目というわけではないので
 すが、手許にあったラミン棒がそうであったのと20φのフォスナービットを持っているのでそう決め
 ました。

車輪は手持ちの端材、21mm厚集成材を考えていますが、合板やワンバイフォー材などでも良いと思います。 当然厚みの自由度も高いですが、厚板から真円を正確に切るのは難しくなるので、薄板を切り抜いてから貼りあわせるという手もあります。

 以上の設計図を元に部材寸法図や板取り図を取り敢えず描いてみました。
 左の図がそれですが連結器の製作を除けば特に切出しの難しいところはないと
 思いますし、MDFですから他の木材よりも切断は容易で成形もヤスリで簡単に
 出来ます。  車輪は102φの円に切断しなければなりませんが、円切りジグを
 使って簡単に正確な円切りをする方法をご紹介します。

 一方板取りのほうは貨車を3台作ることを前提として検討した結果右のようにな
 りました。 9mm厚のMDFはあまり効率よい板取りではありませんが、製作個
 数が多くなると多少は改善されます。  9mm5.5mmMDF以外の部材は端
 材を利用しますので、特に板取り図は起こしていません。

ここで前述の動作が微妙な連結器についてその動作がどのようになるのかを解説しておきます。 この構造を理解できれば、私の設計以外の変形型も色々考えらると思います。

 左の図において右側の貨車が左側の貨車に近づくとします。
 (車輪は面倒なので描いてありません。)

 右の貨車が接近し連結器同士が当りだすと、左側の貨車の連結器(ループ)
 上にせりあがるように右の貨車の連結器が持ち上がります。  更に貨車が移
 動すると連結器の爪の部分がループに落とし込まれ連結が完了しますので、
 そのあと左方向に貨車は一体になって移動できます。

 自動切り離しのからくりは右の図で、連結された貨車が右の方向に進行し切り
 離しポストに近づきます。 その切り離しポストに連結器下部が当ると、連結器
 が持ち上がり遂には後部の貨車のループ連結器から外れて切り離され後の貨
 車は取り残されます。

 この動作は貨車が逆方向に自動切り離しを通過してもできるのですが、その場合切り離しポストで連結
 器をすくい上げるようにしなければならないため、設計がいささかややこしくなります。

このからくりの部分が出来上がると最も楽しい部分なので、製作終了後動画でお見せしましょう。 次週製作開始いたします。



2005/01/28

製作その1

天気がぐずつき気味で寒いので例により全て屋内の作業で製作を開始しました。 どんよりしていて屋外の明るさが足りないため電灯光を頼りの写真撮影が多く、私の使っているカメラは色温度補正がお利口でないため不自然な発色をお許しください。

このテーマは子供向けのものであり余り興味は湧かないという方がおられるかもしれませんが、これまで紹介した作品に対し以下の点に関して他の作品に応用可能という意味で意義があります。

1.MDFを使った場合の組立て法
  MDFを使う場合ネジや釘が効きにくいということを考えなければなりません。 一見普通の木材と同様にネジ・釘が使えそうで
  すが、何度も締める/緩めるを繰り返すと簡単にばかになってしまうことが確認できます。 これはMDFの木繊維は微細に寸断
  されてしまっている事によるもので、締結を完全にするには接着剤(木工ボンド)を主として考えた方が良いです。

2.廉価な接着時の圧着保持法
  接着する際に重要なことは接着面に隙間が出ないよう接着剤が完全硬化するまで圧着保持しなければなりません。
  クランプ、ハタ金などはそのための道具ですが、廉価で手軽に実現できる圧着保持法を紹介します。  万能とは言えません
  し圧着力もクランプほどは取りにくいですが、梱包用のプラスチック紐と割り箸だけで実現できます。

3.上げ底の箱の組立て方法
  接合は全てイモ継ぎで上げ底構造の箱を作り上げる場合、接着順序によっては隙間が出てしまったり、接着しにくい部分や
  接着できない部分が出来たり、いびつになったりしやすいものです。  組立ての順序を工夫すればそれらを回避できますの
  で、後掲の写真を良く見て頭に入れて頂きたいと思います。 箱組立ての基本テクニックになります。

ということで、単に子供向けのおもちゃという概念で切り捨てずに以下の写真と解説により作業の様子をご覧ください。

ECを貼り付けます。 下部の面を揃えて接着しても良いのですが、切断誤差があると底板貼りで問題があるため敢えて上面から154mmの線にCの上面を合わせて貼ります。

50mmクランプ4本で圧着しています。 ネジ止めは利きが悪いだけでなく見栄えも悪いのでいので不可です。

Cの端はEの端から9mm引っ込んだ位置になります。 9mm厚の端材を当てると簡単に確認できます。

2時間後に車軸のとおる穴位置を書きます。 これは内側の部分ですが、曲尺をこのように当てて85mmの所が端から70mmの位置になります。(曲尺の幅が15mmであることの応用です。)

こちらは表側でDをこのような位置に貼ります。 DはMDFでも良いのですが、私は手持ちの5.5mmシナ合板を使いました。 車軸の穴がDの中心を通りませんが、これは間違いではありません。

Dを貼り付けて2時間寝かします。

車軸穴の穴あけです。 20φフォスナービットを使いますが、その前にセンターポンチで穴位置に印をつけます。

相変わらずFDD-1000の出番です。 フォスナービットが垂直に当るよう充分に注意しましょう。 誰かに真横から監視してもらうと比較的容易に垂直が保てます。

フォスナービットは薄く材料を剥いで行くように動作しますので、削り節のような屑が出るのが特徴です。 安全性も高くコストも低くお奨めです。

その削り節のような屑がだいぶ周りに溜まってきました。 約半分ほど彫ったでしょうか。

貫通直前の状態になり周りに溜まる削り屑でビットの先端部分は見えません。

貫通後削り屑をはらった状態。 実に綺麗な切断面です。


 註) FDD-1000で10φ以上の穴をあけることはメーカーの規定する定格を超えています。 私の経験では問題は起きてい
     ませんが、発熱が大きくならないよう連続運転を避け休みを入れて作業しましょう!!




穴あけが終了した状態上のほうが内側面で下のほうが外側面です。 白っぽく見えるDにあいた穴は中心がずれていますが、これで正常です。

片側のGEに貼り付けますが、このように荷造りのプラスチック紐で軽く周りを2回巻いて縛ります。(ここでぎっちり締め上げないでください。)

その紐を一端外してGをそっと抜き、Gの左右木口に木工ボンドを塗って貼り付けます。

そして紐を元のように掛けて次の段で説明する方法で今度は強く締め上げます。 更に底に近い方を同様に紐で締め上げます。 (上の方に割り箸の回転止めのハタ金が見えますが、次に述べるセロファンテープ止めのほうが実用的です。)

紐を締め上げる手順。 割り箸を半分に折って先を紐の下に通す。

先を捻じって紐を引っ掛け反時計方向に回しています。(時計方向でも一向に差し支えありません。)

更に反時計方向に回転させ捻じりを続けます。捻じれば捻じるほど圧着力は上がりますが、上げすぎると木材の角が潰れて来るので注意。

之で充分となったら割り箸のもう一方と紐をセルファンテープで巻いて割り箸が戻らないようにして終了です。

この状態で平らな面に置いて内側から隅の直角度が出るよう調整します。 物が小さいのでこのような小型の30cm曲尺(鉄板打ち抜きで安いが充分信頼に耐えうる)があると便利です。  このまま2時間寝かせます。

貼っていない側を手前にして割り箸を外し紐の輪を抜きます。(また使うので切らないこと!)  そしてGを外し底板Fをそっと差し込みます。 奥まで入らなかったら抜いて側面をカンナで削り調整してやります。(無理やり差し込むと接着面が剥がれてしまいます。)

調整が済んだらEの写真に見える部分とFの先端に木工ボンドを塗って貼り付けます。 更にGの左右木口とFの手前の木口に木工ボンドを塗り貼り付けます。

そして紐の輪を上と下2箇所に掛けて締め上げます。 接合部分の密着度を確認し木工ボンドが完全硬化(10時間以上)するまで寝かします。

木工ボンド硬化のため寝かしている組立てが終わった3つの箱(貨車本体)です。

次週は上部の補強枠の貼り付け、車輪の切り出し、そして連結器の製作の様子をお伝えします。



2005/02/04

製作その2

組みあがった貨車の本体上部に補強板を貼り付ける前に継ぎ目の段差をカンナや木工ヤスリで無くしておきます。 替刃式ヤスリM-20GPのような目の細かなものであれば作業性も良く塗装前の下地作りにも耐えられるような仕上がりになります。 補強板は前後を始めに貼り次に左右を貼りますが、上部が5mm突出するようにしておきます。  木工ボンドが固まるまではクランプで密着保持します。

3時間経過しましたら今貼り付けた接合部をカンナとヤスリで仕上げます。 最後に底から10mmの間を軽く斜めに木工ヤスリで削ります。 こうすると積み重ねた時に底の部分がスムーズにはまり込むようになります。 そして塗装をします。 ここでは作業を早めるため水性ペイントを使っていますが、耐久性やより上等な仕上げを求めたいのであれば、乾燥時間は掛かりますが油性の塗料を使ったほうがよいです。

次が車輪の切り抜きですがこれには円切りのジグを使うのが手っ取り早いです。 電動ジグソーには円切りジグというものが付属している場合がありますが、実はこれをそのまま使っても断面がすり鉢状になってうまく切れないことが良くあります。  これには明確な理由があるのですがこちらで解説しています。  今回は格安な低重心電動ジグソーCJ-250)を使いますが、これには円切りジグが付属していないので自作します。 と言っても薄い合板に穴を4箇所あけるだけのごく簡単な物ですが、充分実用になり円錐状に切断されないような調整も可能です。

車輪の材料は最終的には設計時とは異なり18mmの合板としています。 あまり板厚があると円を正確に切り抜くのが難しくなりますので、18mm以上の厚みになるのであれば、むしろ薄い板2枚を切断してから貼り合わせる方が旨く行くと思います。

その後に20φフォスナービットで車軸をはめ込む穴をあけ、車軸となるラミン棒を所定の長さに切断してネジで仮止めします。
時間の関係で連結器の製作まで進めませんでしたが、次週は最終回として連結器の製作と、残る化粧作業の様子をお伝えします。

貼りあわせた箱の接合部分の段差をカンナと替刃式ヤスリM-20GPで平らにしました。 MDFはこのような作業は大変楽に出来ます。

上端の補強板を貼り付けます。 先ず前後の部分から上部が5mm突出するようしてクランプで木工ボンドが固まる間保持します。

同様に左右の補強板を貼り付けます。 ここで出来た5mmの深さの窪みにおもちゃ箱を積み重ねた時に上の箱の底が嵌まり込むという寸法です。

貼りあわせた部分と5mmの窪み(段差)のクローズアップです。 手前の板の右端は若干出っ張っていますが、後で削って平らにします。

上面の縁と角の部分を丸く成形し怪我をしないようにしました。 これもM-20GPで簡単に出来ます。

各箱の側板外周底の角を幅7-10mmにわたり削ってこのようにスムーズに箱が重ねられるようにします。

箱を重ねた部分のアップ。 5mmの段差の枠に落とし込まれますので、積み重ねた箱はずれて落ちることはありません。

水性塗料で上部枠部分を塗装しました。 これで箱の識別が色で出来るようになります。

これがCJ-250用の円切りガイドの寸法図です。 白丸の中心が刃先の位置で、これと左側のの穴までが切断する穴の半径になります。(52mm1mm長くしたのは刃の厚みを補正するため。)

電動ジグソーCJ-250)、加工した3mm厚の合板、固定用のネジM3皿ネジ x 10)、ナット、スプリングワッシャー2組で円切りガイド組立ての全部品です。 替刃は円仕上切り用を使います。

CJ-250の台座先端部分の穴4.5φに固定した様子です。 穴径にたいしネジが細すぎるようですが後ほど述べる意味があります。

裏側の様子。 ちょっときつめに締めているので皿ネジは合板の表面より沈んでいます。 切断する部材に引っかき傷を付けないためにこうしています。

いきなり本番ではなく同じ厚さの板で試し切りをします。 写真のように刃が切断する板の木口に僅かに当る位置で、残る穴にネジを通して2mm位頭が残るよう締めこみます。

前方正面から見るとこうなります。 これで切断開始! 左へ左へと切り込んでゆきますが、上から見て刃先が左右に曲がりださないか監視しましょう。

ここから6枚の写真は円切りガイド調整不良の例をお見せしています。  
切り出して間もない頃で一見問題なさそうなのですが?

1/4まで切り進んだら刃先が左に曲がり始めています。 このまま続けると更に曲がってきます。 左の写真と較べてください。

強引に切断を続けたら切り出し位置(右)に対し切り終わり(左)がこれだけ内側にずれました。 また左端を見ると切断面がすり鉢状に傾斜してきていることが判ります。

円板を立てて切り口を拡大してみました。 これだけ内側に傾斜して切り込まれています。

更に円板を水平に置いてずれの違いを見ました。 これは表側です。

円板をひっくり返して裏を見たところです。 信じられない位内側にずれています。


  これらの写真は左に刃が曲がり始めた時の例ですが、右に曲がる場合もあります。  どちらの場合も切断面はすり鉢
  状になり、そのまま進めると更に刃は曲がりだして折れたり、切断半径が小さくなったり大きくなったりします。

  こうなる原因は刃先の進行方向と刃先と回転軸を結ぶ線が直角になっていないときに起こります。 大変微妙な設定の
  差でプロ用のジグソーでも発生します。 発生原因の詳しくはこちらで説明していますのでご覧ください。


  メーカー付属の円切りガイドはガイドの取り付け位置調整が出来ないため、すり鉢状切断の補正が出来ませんが、ここ
  で作ったガイドは取り付け穴が4.5φに対しネジがであるため若干調整が出来ます。 それを写真でご覧ください。




刃が左に曲がった場合はガイドのネジを緩めてガイドが左下がりになるよう調整してネジを締め再び試し切断をします。 1/2程切ってみて曲がらなくなればOKです。

刃が右に曲がるのであればこのようにガイドが右下がりになるよう調整しますが、どちらかと言うと刃が右に曲がる例は少ないでしょう。

円切りガイドを調整し問題なく切断できた円板(左)と曲がってしまった物(右)です。 左の僅かな段差は最初に少し外側から切り込んでいるためのものでヤスリで落とします。

こんな方法で12枚の車輪となる円板を切り出しました。 円切りガイドなしでやるとこれは大変な作業になります。

車輪に車軸固定穴を20φフォスナービットであけますが、写真のようにビットの裏面が車輪の面とと同じ高さまで削ると10mmの深さになります。

こうして12個の車輪に車軸固定の穴をあけます。

次にフォスナービットの先端で出来た円錐状の窪みにのドリルで貫通穴をあけます。

車軸は長さ323mmで切断しますが切断面は正確な直角にしたいので、ソーガイドを使いました。 まず工作台の隙間にラミン棒を落とし込みます。 こうすると転がらないので都合がよい。

ソーガイドを載せて切断位置の調整をします。

翔265で一気に切断。 コツ不要で正確に直角に切断できます。(この組み合わせはmini-Shopで売っています!)

本体の車軸の通る穴を替刃式木工ヤスリRS-310Pで広げて車軸がスムーズに回るようにします。

次に本体に車軸を通して車輪を底まではめ込み、3.3φ25mmのスレンダースレッドネジで車輪を車軸に固定します。(これは仮止めで、後ほど全てが終わって問題なしを確認してから、このネジを一旦緩めて木工ボンドで完全接着します。)

最終的なルックスにかなり近づきました。 3つのおもちゃ箱を重ねた状態で全体をガラガラと引っ張ることも可能です。



2005/02/11

製作その3

いよいよ最終コーナーです。 今回のテーマのからくり部分である連結器の製作に入りました。 設計を一応済ましたものの変更があるかもしれないので? と申し上げた通りやはり変更がありました。  幸い部材を切断中に気がついたためマイナーな変更ですみ作り直しということはありませんでしたが、つくづく思考実験でまとめるのは問題を起こすものだと再確認した次第です。

 左の図が連結器の変更を加えた後の間違いなく作動する図面で、全て動作は確認済みです。
 冒頭の方の図面もこれらに伴い全て2/11付けで変更してあります。

 連結器を作る材料は18mm12mmの合板を使いました。 かなりストレスの掛かる部分ですから合板
 が最も丈夫だと思います。 そして連結器を上下に可動させる部材は幅18mm長さ35mmの蝶番を使い
 ましたが(図では濃い青で示しています。)、回転軸の位置が同じであれば他のやり方でも問題ありませ
 ん。 またこの蝶番の固定はネジではなくエポキシ接着剤としています。 その理由は合板の木口面や
 MDFにはネジが効き難くちょっと乱暴に扱えば壊れてしまう可能性が高いからです。

 また設計図面で当初はなかった部材というかスペーサーを追加しています。(図では赤で示している。)
 これは蝶番の回転軸が太くて連結器が垂れ下ってしまい床に擦れるのを防止するためで、私の場合
 5.5mm厚の合板を小さく切ってmini-Shopで販売しているクリヤーパンポンを貼り付け総厚みを約
 8mmとしました。 これで連結器の上面がほぼ水平になり床を擦らなくなりますし、クリヤーパンポンが
 衝撃吸収をしてくれます。

 自動切り離しのポストは、18mm合板と3mm合板から貼り合せて作ったものです。 寸法は左の連結器
 詳細図面に含めていますので、それを参考に作って下さい。 ひとつ大事なことは切り離しポストの斜面
 の傾斜は緩い方がスムーズに切り離しが出来ますので、全長はこれより短くしない方が無難です。

これで作動上は完全に製作が完了しているのですが、車輪のネジ止め部分を隠すカバーを4mm厚合板から切り出して貼り付けると外観上更に良くなります。 但しインフルエンザでダウンしてしまったのでそこまでまだやっておりません。 また車輪の外周に粘着剤付き硬質スポンジテープを巻きつけてやった方がフローリングの床を傷つける心配がなくなります。

それらの作業の様子は以下の写真をご覧ください。

連結器の型紙を18mm合板の端材に貼り切り出します。(この写真の型紙は最終の物ではありません。)

切り出した連結器の切断面と角は木工ヤスリで丁寧に仕上げ面取りをしておきます。 かぎ型の連結器は最終的な形です。

私が使った細長い蝶番。 幅18mm、長さ35mmの物(下)を、長さが長過ぎるので上のように先を曲げました。

その蝶番をエポキシ接着剤でかぎ型連結器に貼り付けました。 赤線の部分がエポキシ接着剤を塗った部分です。

ループ状の連結器に補強の棒を貼り付けてクランプで圧着します。 ここは木工ボンドでOKです。

そのループ型連結器を貨車本体に貼り付けました。 これも木工ボンドですが、圧着は重要で隙間があるとまずいですから、接着前にヤスリで平面になるよう削ることが肝要です。

かぎ型連結器を所定の位置にネジ1本で仮止めしました。 これは連結器を最上部に持ち上げたところです。

通常は自重で垂れ下りますが、これでは垂れ下りすぎで床を擦ってしまいます。

そこでスペーサーと衝撃吸収を兼ね、5.5.mmの小さな板にクリヤーパンポンmini-Shopで売っています。)を貼り付けた物を連結器の下のこの位置に接着しました。

その結果はこのとおりかぎ型連結器の上面はほぼ平らになり、床面を擦らなくなりました。 これを確認したら仮止めのネジを緩めエポキシ接着剤で完全固定します。 圧着はネジを再び締めこめば宜しい。

切り離しポストの製作。 18mm合板を切って芯にし3mm合板をその周りに貼り付けた構造です。

切り離しポストの裏側。 厄介なところは全くありません。


  いよいよ連結器の動作確認に入ります。 自動連結、自動切り離しの写真と共に動画も載せてあります。
  動画を見るにはQuick Timeが必要ですので、お持ちでない方はこちらからダウンロードしてインストールしてください。
  (無料のもので充分ご覧になれます。)
 

 

  次の4枚は自動連結のデモで、4番目の画像が動画です。 



自動連結の様子。 右側の貨車が近づき左の貨車につなげるとします。

右の貨車のかぎ型連結器が左の貨車のループ連結器の部分に当るとかぎ型連結器は上に跳ね上がります。

更に右の貨車が進むとループ連結器にかぎ型連結器が嵌まり込み連結完了となります。

別なウィンドウが開きますので、終わったら閉じてください。


  次の4枚は自動切り離しその1のデモで、4番目の画像が動画です。 



連結された貨車が左から右へ移動中だが、切り離しポストにさしかかった。

かぎ型連結器が切り離しポストに接触しせり上がり始めた。

更にせりあがって遂に後の貨車のループ連結器と切り離されて前進。

別なウィンドウが開きますので、終わったら閉じてください。


  次の4枚は自動切り離しその2のデモで、4番目の画像が動画です。 



こちらは貨車が右から左に移動して切り離しポストにさしかかったところ。

かぎ型連結器は切り離しポストに接触して同様にせり上がり始める。

更にせりあがって切り離しが完了。 切り離しポストの傾斜が緩くないとこちらのタイプはスムーズに切り離し出来ない。

別なウィンドウが開きますので、終わったら閉じてください。

連結した状態でこのくらいのカーブは曲がることが可能です。

3つの貨車を積み重ねても連結器が積み重ねの邪魔になることはありません。



風邪でダウンのためなんとなく最後が締まりませんでしたが、かなり頑丈な物に仕上がっています。 ちょっと重過ぎるかな?という気がしないでもないですが、重量と丈夫さは反比例の関係にありますから痛し痒しの部分です。  後は孫がいつ出来るのか?? こればかりは神様にでもお願いするしかありません。

----- 完 -----
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