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新設計水性屋外塗料ウッドパーフェクト
2007/01/26
屋外木部用塗料は使用される環境の厳しさから肝心な耐久性で優れた物はかなり使用に際し限られている実体があります。
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で販売している油性タイプのガードラック、水性タイプのガードラックアクアは何れも業務用塗料として開発され、公官庁・学校などでの多くの採用例で実証されている塗料で、約3年後の塗り替え時期という高耐久性を有しています。
このことは私自身も確認しており一般に販売されている家庭用屋外用塗料の多くが1年も持たないような低い耐久性しかないことを考えると圧倒的な信頼性を持っています。
しかしながらこれらの優れた塗料にも泣き所があります。 前者のガードラックでいうと
有機臭が大変強く、例えば有機臭にはかなり我慢できる私でも屋内で作業したら逃げ
出したくなるような強烈な刺激臭を持っています。 実際には屋外で塗装作業すること
が殆どですからそれ程問題にはなりませんが、有機臭に弱い方には向きません。
後者のガードラックアクアは水性塗料ですので刺激的な臭いが殆どなく有機臭に弱い
方でも全く問題なく作業が出来ます。 但し業務用塗料によくある最少販売単位が4リ
ットル缶となっており、ウッドデッキや木造外壁など大型の工作物を塗装するならいざ
知らず、小型の作品にはどう考えても量が多すぎます。
折角の高性能
(最も厳しい環境でも3年後に塗り替えれば良い)
を知りながらも、以上
のような問題で躊躇されていた方もおられると思います。
こんな状況の中で和信ペイントは新開発の水性屋外用塗料
「ウッドパーフェクト」
を発売し、早速
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でも販売開始いたしました。 かなり大げさな響きのする商品名ですが、メーカーとしてはかなりの自信作と考えているようで、以下にメーカーより伺ったどこがこれまでの塗料と違うのかをご紹介しようと思います。
1.極めて浸透性が高い
これまでの様々な水性・油性屋外用塗料に比べて
ウッドパーフェクト
が有する浸透性はきわめて高く、塗料の成分が木部の
深いところまで沁みこみます。 そしてこのことが長期間の木部保護を可能にしています。
実際に浸透力を実験したところ油性ガードラックと同程度で、これまでの水性タイプの屋外用塗料は沁み込む前に固まってし
まうことが確認できました。
2.原料は天然植物油
なんとこの塗料の主成分は天然植物油です。 それが溶剤としての水にエマルジョン状態になっており、その油脂成分は木
部深く浸透し木を保護するわけですが、一方表面に残った油脂分は硬化・乾燥すると油性塗料としての性質に変化してしまう
のだそうです。
(同じ成分ではありませんが、水性ワックスをイメージすると判りやすいでしょう。)
3.刺激臭のない水性塗料
成分は天然植物油、顔料、水ということで当然ながら有機溶剤が含まれていませんから刺激臭は全くありません。 当然なが
ら刷毛などの塗装用具も水で洗浄できます。
(油脂分を含むので中性洗剤併用がベスト。)
4.最少販売単位が700ml
この塗料は販売当初から家庭用塗料としての位置付けが与えられていますので、最少販売単位は
700ml
になっています。
この時の標準塗り面積は約
4.5m
2
/2回塗りで、畳約
2.5
枚分に相当しますから小型から中型の作品にもってこいの量です。
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の常時在庫は700mlのみですが、更に大きな面積を塗る場合には大容量の物も取り寄せ可能です。
5.塗装部分の耐久性は1.5年以上
肝心な塗装部分の耐久性は
1.5年以上
との説明がありました。
右はメーカーの試験結果で、他社の水性屋外用塗料
(左側)
と
ウッドパーフェクト
(右側)
を塗った試験片を南面に
45
度の角度で
太陽直射日光があたるように設置し、
1.5
年経過後に撮影してい
ます。 もっと長い耐久性を有していると想像できますが、それを
見るにはもっと先になってしまうので1.5年で切ったと考えてよい
と思われます。
左の他社の水性屋外塗料の場合、沢山のひび割れが見えます
が、これは塗膜により木部を保護するタイプに良く見られます。
塗って暫くは保護されますが、塗膜自身が直射日光を始めとした
環境による劣化でヒビが入ったら保護効果は無くなります。
従来の水性タイプは殆どこの問題が発生します。
(例外はガード
ラックアクア)
右のウッドパーフェクトの場合には木部保護を塗膜だけに依存し
ていません。 前述のように木部深く主成分が沁みこみますので、薄い塗膜共々木部保護が長く持続する!というように理解
できます。
これは私にとって大変な驚きです。 確かに従来の水性屋外用塗料の寿命はきわめて短く数社の物を試してみましたが、
1年も経たないうちに塗膜にヒビが入り保護効果はあっという間になくなってしまうものばかりでした。
その中には和信ペイントの製品も含まれており、それが理由で
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にて販売しなかったという経緯があるくらいです。
私のテスト結果で1年も持たなかった、左は某社の油性、右は某社の水性、中央は従来の和信ペイント水性タイプです。
これらの詳しい解説は、
こちら
と
こちら
でお読みいただけますので是非とも参考にしてください。
今後私自身が実際に使ってみて塗り替え時期はどのくらい経過した後なのかを確認しようと思いますが、少なくとも2年以内ということはないだろうと期待しています。 唯一これまでの水性塗料の常識とされていた乾燥時間の早さはこの塗料にはなく、標準乾燥時間は4時間以上となっていますが、これは上述の浸透度の高さに関連しているので欠点と考えるのは酷でしょう。
(浸透タイプの油性ガードラックの場合もっと乾燥時間は長い。)
いずれにせよ家庭用の屋外用塗料で、少量購入が可能、且つ刺激臭ゼロの高性能な物はありませんでしたので、多くの方に福音と言えると思います。 価格は若干高めですが、塗り替え時期がぐっと遅らせられるとなれば費用と手間の少なさ両面において十分価値があると判断しています。 是非ともお試し願いたいと思います。
註)
mini-Shop
のウッドパーフェクトへは
こちら
から移動できます。
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