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着色しニスを塗る方法
2005/04/15

先週完成したCDラックを近いうちに塗装しなければならないと考えていたが、例の3段重ねのテーブルも未だ塗装していないことを思い出し、急遽着色した上でニス塗装をする2つの方法についてお伝えすることにした。

CDラックに関しては生地がシナであり材料の色味がかなり白っぽいのでどんな色にも仕上げやすいため、我が家の部屋に合うというのではなくかなり派手というか明るい色調で仕上げてみたいと考えている。

一方の3段重ねテーブルの方はもともと安い9mm厚のラワン合板で作っており、生地が暗めでしかもかなり赤っぽい。 ストレートに言ってしまえばかなりチープな感じだ。 但し木口という木口は木口テープを貼ってしまったので、仕上げ次第(塗装)によってはおおばけする可能性を秘めている。

ということで生地の状態でかなり質感が異なる2つの作品を着色してニス仕上げによりどれだけバリューが挙げられるかがポイントになる。

さてその着色の方法だが、2種類の方法がある。  第一は着色剤(顔料)が入ったニスでニス塗りと同時に着色も済ませてしまう方法だ。 第二が着色についてはステインで好みの色味や濃度に仕上げておき、その上に透明ニスを塗る方法である。
どちらが良い結果を生むかはなかなか判断が難しい所があるが、メリット・デメリットを一覧にしてみた。

項目 着色ニスを使用の場合 着色にステイン、ニス塗りは別とした場合
材料費 着色ニスの費用のみ。 着色剤分余計に掛かる。
色の種類 無難な色に限定される。 派手な明るい色や白の採用も可能。
作業工数 着色とニス塗り同時進行。 着色後にニス塗りと1工程多い。
作業難易度 勘所を守れば難しいことはない。 勘所を守れば難しいことはない。
着色斑 ニスが濃い目だと作りやすい。 比較的着色斑は出来にくい。
色のり 色を濃くするには重ね塗り回数が多くなる。 着色工程で濃くも薄くも簡単に出来る。
半艶/艶なし仕上げ 可能。 最後に艶無しクリヤーを塗る。 可能。 最後に艶無しクリヤーを塗る。
最終的な物理特性 使用する着色ニスに依存。 使用する透明ニスに依存。


一般論からすると後者のほうがプロのやり方であり、前者は劣るような見方もされるようだが、私の経験では決してそのようなことはないと考えている。 むしろ色のりを多くし濃くしたいかどうか?或いは豊富な色から選ぶか?の2点が決定ポイントだと考えている。

 最近製作した例では、DVD/CD収納家具電話台の比較が参考になるだろう。

 どちらもチーク色で仕上げているのだが、前者はステインであらかじめ着色し、後者は着色ニスでとやり
 方を替えている。 前者の場合色が変わりやすい部分が何箇所かあり、部分部分で色味のコントロール
 をしたかったのが大きな理由で2種類のステインを混合してチーク色を出した。

 後者では部分部分での色味の調整をする必要がなく、色のりの心配もなかったので出来合いのチーク
 色着色ニスを採用した。

 従って前者の方が色出しも含めかなり手間が掛かっているのだが、両者の完成後の質感や物理特性の
 優劣は全くない。



今回塗装しようという作品2つを並べてみると冒頭で述べたようにその質感は大きく異なっている。
右の写真をクリックしていただければお判りになると思うが、良好な仕上げをするにはシナ合板で出来た
CDラックのほうが遥かに楽であることは間違いない。 特にテーブルの方は木目が揃っていない部分、
木部の色調が結構ばらついている、 などの問題がある。

現在考えている着色と塗装は、テーブルの方をマホガニーブラウンの着色ニスで仕上げ、CDラックのほう
は目の醒めるようなエメラルドグリーンにステインで着色後ニス仕上げを考えている。



2005/04/22

ステインによる着色

先週お話したようにステインで着色しニス仕上げとする場合は1工程増える。 ニス塗りと着色の作業は別になるからだ。 従って厳密には同時進行というわけに行かず、着色作業を先にやらねばならない。  CDラックをエメラルドグリーンに仕上げようという魂胆だが、次にような材料を準備した。

  ・ポアステイン グラスグリーン 120ml
  ・ポアステイン ブルー 120ml
  ・ラック刷毛 33mm


いずれもmini-Shopで扱っているものだ。 色についてだが、グラスグリーン、ブルー共に標準的な色なのだが色の深みが不十分であり、エメラルドグリーンには程遠い。 そこでこれら2色を等量混合してエメラルドグリーンを作るのだが、あとでお見せする写真をごらんになると判るとおり、エメラルドグリーンの感じは再現でき深みの増した色に変貌する。 この等量混合と言うのは再現性が良くて非常にありがたい。 DVD/CD収納家具の時にはチーク色を出すのに何と4色も混合したので、厳密な混合比率はもう判らない。 同じく等量混合で作る色にピュアレッドと私が勝手に名づけた色があって、それはポアステインのワインレッドとサンオレンジによって出来る。 日曜大工入門コーナーに掲載したワインラックの色がそれだ。

さてステインの使用量を計算しておかないとならない。 CDラック本体柱部分の表面積は約5m2ある。 畳の枚数に換算して約3枚である。  ポアステインのメーカーが言う標準塗り面積は120mlで畳1-2枚分とされているが私の経験ではもっと幅があり、薄く着色しようとしたら(別にケチロウという魂胆ではないのだが)もっと大きな面積を着色できる。

結論を言ってしまうと私が使用した量は2色それぞれたった25ml、合計50mlを2倍に薄めた100mlしかなく、しかも若干残っている。 メーカーの言う120mlに換算すると7枚分にも相当する。 最もこの辺りは色によって濃度の出方に差があるし濃度の好みにも大きく影響されるから単純に判断は出来ない部分があるが、塗料等とは違って大きくメーカー表示と変わることが多いので試しに着色するものと同じ端材に塗ってみたほうが良い。

さて既に述べたように等量混合したステインは水で2倍に薄める。 この方法は薄い色を出そうというつもりでなくとも無条件にお奨めしたい。 その一番の理由は着色斑防止だ!  ステインは微細な顔料であるので沁みこんでいったときに染料とは違って明瞭な境目が出来易い。 これが着色斑の大きな原因になる。 水で薄めればその境目の付き方も余りはっきりしたものにはならず、もたもたしていない限り着色斑として目立つことはないのである。

こうして水で薄めた場合1回では濃い色には着色できない。 しかし2回、3回と塗り重ねることによりどんどん色は濃くなってゆくので、その具合を見ながら好みのところで止めればよい。  更に着色順序を工夫すると着色斑の発生は少なくなるが、かなり説明に時間を要するのでここでは省く。

知りたい方にはポアステインをご注文時(セット品でもOK)に、どのような構造・木材のものを着色するのかお知らせいただければ、ベストな着色順序をお教えしたい。

ということで1作業先んじる必要のあるCDラック柱の着色の様子は以下をごらん頂きたい。 尚台座は生地のままニス塗りするつもりであるので取り外した。

ポアステインのブルーとグラスグリーンを各25ml等量混合し水で2倍に薄める。 塗るのには櫛の歯部分があるのでラック刷毛33mmを使った。

最初は櫛の歯内部を除く内面全てを手早く塗る。 仮に木工ボンドが付着しているため着色できない部分が出てきてももう手遅れ。

次が左右の側面が、櫛の歯部分の内部はやはり無視してとにかく手早く塗って行くことだ。

そして背面を着色。 この時に角の部分から左右側板にステインが垂れてゆかないよう十分注意すること。 次にトップ部分の着色と進む。

最後に櫛の歯部分を着色して1回目が終わりとなるのだが、未だ生乾きのうちに?

引き続き左右側板の2回目に休まず移る。 櫛の歯内部を着色したときにはみ出て斑となった部分を慣らしてやることが必要だ。 もたもたしていると斑が残りやすくなる。


その次に背面の2回目、内部の2回目、トップの2回目と続けて終了だが、必ずどこかに着色忘れの部分(特に櫛の歯内部)があると思うので修正しておくこと。 (以上の着色順序は斑の発生を最小限にするため経験上発見した順序だ。)



着色が終了したら完全に乾燥させるが(右写真)、水で薄めた場合には6時間以上寝かせたい。 (メーカーは乾燥時間を60分と表示しているが、それは水で薄めなかったときのことである。)



一回目のニス塗り

さてやっと同時進行の用意は整ったので、3段重ねのテーブルと共にニス塗り作業の詳細に移りたい。

ニス塗りに準備した材料は、

  ・ウレタン着色ニス ブラックオリーブ色 120ml
  ・ウレタン透明ニス 艶あり 270ml
  ・ウレタン透明ニス 艶無し270ml
  ・ニス刷毛 40mm
  ・ラック刷毛 13mm
  ・ペイント薄め液 400ml


で、何れもmini-Shopで販売しているもの。
最終的な仕上げに、艶あり、半艶、艶無しの3種類を説明しようとしているため、塗装面積に対する使用量は実際には変わってくるので、実際に使った量に関しては後述する。

まず塗装するものの下地だが、#240サンドペーパーによる研磨は済んでいるものとしてスタートする。(この研磨はMUST。)

2回塗りを前提に進めるが、ブラックオリーブ色で塗装するテーブルは、実際の着色濃度によりもっと多くなる可能性がある。

ちょっと脱線するが何故ブラックオリーブ(暗緑色)を使ったかについて述べておく。 3段重ねのテーブルは赤ラワン系の表面でニス塗りするとその赤味が増す傾向になる。 使う色を例えばウォールナットやオークのようなこげ茶色系を使ってもその赤味はかなり強い。

そこで暗緑色のブラックオリーブを使いその赤味を少しでも殺し且つ汚れやしみのような部分も消そうと言うのが狙いだ。  絵の具で赤に緑を混ぜると灰色のような色味に変わるが、似たような効果を期待しているわけだ。 実際にどうなるかは後ほどご覧いただけるが、チープ感を無くして重厚感を出そうという苦肉の策と考えていただきたい。


全てのニスに共通して言えることだが、ニスの原液をそのまま塗るのではなく、ペイント薄め液を10-15%程度加えることだ。  こうすることにより延びが良くなり塗りやい塗り斑を作りにくい着色斑を作りにくい、という良いこと尽くめの結果が得られる。
唯一のデメリットは塗膜が薄くなるから塗り重ね回数を増やさねばならない可能性があるが、出来栄えは確実に良い。

あとは厚塗りを避けながら均等に塗るよう心掛けることと、生乾きとなった部分を塗りなおそうということを絶対にやらなければうまく行くはずで、特に注意すべきは1回目での塗装で艶が出ないとあせって生乾きの状態で重ね塗りをしないことだ。
一回目の塗装でどの程度の艶が出るかは後ほどお目に掛けるが、殆ど期待できないものである。 あとは百聞は一見しかず!  以下の写真をよくご覧頂きたい。 尚乾燥時間の関係で2回目の塗装は次回になる。

即席の塗装場所。 一週間近くはこのスペースを占領するようになるだろう。

ブラックオリーブでダーク調にする理由の一つ。 安い構造合板だから面のあちこちが汚い。

これもその美しくない汚れかしみのような木目。 これらをダーク調で潰したいわけだ。

塗装する前に天板の木口にマスキングテープを貼って塗料の周り込みを防止する。 つまり裏側と脚を先に塗装しそれが終わったら天板と天板の木口を塗装するという手順だ。

使用する塗料と刷毛、薄め液など。 刷毛は山羊の毛100%のもので、塗りやすさは最高である。

塗り斑を作らない塗装手順。 先ず裏側の面を塗装。


  ここで標準的なニスの塗り方を動画でお見せしたい。 要点は、

  ・ 刷毛からぼたぼた垂れるほどニスを含ませないこと.。.
  ・ 塗装部分の端に行ったらすーっと抜くように刷毛を上げて、角の部分でしごいたりニスが角からたれ落ちな
    いようにすること。
  ・ 厚塗りを避け均等に薄く延ばすことに心掛ける。


  にある。 ご覧になるにはこちらから! (Quick Timeが必要な方はこちら)からダウンロードされたい。)




次に脚の内側の面を手早く済ます。

ひっくり返して脚の表面を塗り、天板の出っ張った所の裏面と続く。

塗料の周りこみでこんな状態になったら?

すかさず塗りつぶさないと塗り斑(塗膜厚み斑)を作ってしまうので要注意。


 あせる必要はないがてきぱきと塗装を進めることだ。 上の写真のような塗料の周りこみが出来てもニスを薄めた場合に
 は致命的な塗り斑は出来ないが、早めに補修した方が良い。 CDラックも艶ありクリヤーニスに変更するだけで全く同じ
 作業だ。 勿論艶ありクリヤーも薄め液を10-15%加える。




赤矢印部分がちょっと緑色っぽいが、この部分だけありあわせのタモのテープを貼ったため(タモは赤味が少ないので緑に染まりやすい。)

少々逆光気味で撮影したが艶はほぼゼロだ! 初心者は艶がないからと言ってこの状態で再び塗る事が多いが、それは最悪の仕上がりに繋がる。

こちらはCDラックのトップ部分。やはり艶がないことが判ると思う。

恥ずかしながら失敗例だ。 着色の段階で判るのだが、木工ボンド拭き取り不十分で着色がうまく出来なかった部分だ。 これの修復は不可能。

第一ラウンド終了。 1昼夜このまま寝かして完全に乾燥させる。 そして2回目の塗装に入るが、3段重ねテーブルは暗緑色のニスを塗っているのにも拘らず未だ赤味が強い。 しかしこれは次の塗装でかなり弱まるはずだ。


2005/04/29

二回目のニス塗り

一回目のニスが塗り終わったら一昼夜寝かす。 メーカーの説明では5-6時間乾燥させてから2回塗りとあるが、私は一昼夜寝かすことをお奨めする。 完全乾燥させないとペーパー掛けがうまく行かないからだ。(完全乾燥してないうちにペーパー掛けをすると研磨屑がよれてペーパー掛けの邪魔をする。 完全乾燥の場合には細かな白い粉となりペーパー掛けがスムーズに行く。)

ペーパー掛けは#240-#400のペーパーを使う。 台が紙で出来た一番安いやつで充分。 これを切って木片に巻きつけ、塗った面をさするように掛ける。 最初はザーザーという感じがするが、直ぐにサーサーという感じに変わり、表面のざらつきが取れてくる。 やりすぎると生地が出てきてしまうので気をつけたい。 終わったらきっちり絞った雑巾で研磨屑を拭い去って乾燥させる。

そして二回目の塗装に入るのだが、二スはやはりペイント薄め液を10-15%加えてやる。 一回目の時には木部にニスが沁みこむ量が結構あるが二回目にはそれがなく表面の塗膜が少し厚くなるだけだから使うニスの量は減る。

二回目が終わり乾燥してくると艶が随分出てくることに気づくと思う。 しかし艶あり仕上げで行こうとしたら未だ不十分な艶の出方であるはずだ。 それと着色ニス塗りの場合には、一回目の時よりも二回目の時の方がぐっと濃度が上がってくるはずが、色の出具合が期待したレベルになったかどうかが大事だ。  もしOKであれば、次の重ね塗りはクリヤーニス(透明)に変更した方が良い。 未だ薄いというのであれば、更に同じ着色ニスを使って重ね塗りを続ける。 この場合着色ニスだけで充分な艶が出てくるようになるはずだ。

クリヤーニスの場合には選択肢は二つある。 艶ありコースと艶なしコースでそれぞれのニスを使えばよい。 また艶ありと艶無しの混合による半艶であっても良い。  今回は欲張っているので、最終的には私の好みの半艶にしようと考えているのだが、艶あり、半艶、艶なしがどう違うかを3台のテーブルで実際にお目に掛けたいと考えている。

また着色ニスには色味の調整が可能という隠し技が存在するのだが、それは後で触れることにする。

一方エメラルドグリーンのCDラックの方はどうするかというと、ペーパー掛けをした後はただひたすら仕上げのクリヤー塗装ということになる。 着色ニスのように色味の調整なんていう作業は、着色の段階で全て済んでいるからなのだ。 よって考え方によってはこの方法のほうが簡単と言えるかもしれない。 クリヤー塗装であるから、艶あり、半艶、艶なしの何れかということで、上述のやり方と同様だ。

さて前置きが長すぎた。 更なる説明は写真に沿って加えてゆきたい。

色味や濃度がこんなに変わってきたというサンプル。 左半分は塗装前、右上が2回目の塗装後で右下は一回目の塗装後だ。

着色ニスの隠し技の紹介! 覚えているだろうか? タモの木口テープを貼った部分は一回目で緑っぽさが出ていたやつだ。 これを修正するのである。(中央のやや緑色っぽい部分)

マホガニーブラウン色の着色ニスを5倍に薄めたものを塗りつけ周りと赤味を整える。(これをいきなり生地に塗ると赤っぽくなりすぎる。 最初にブラックオリーブを塗り、やや緑っぽくさしておいてマホガニーブラウンで丁度良くなる。 こんな芸当はステインでは出来ない隠し技だ。)

二回目の塗装が終わった所。 どこにタモの木口テープが貼ってあったか色味ではもう判らない! バンバンザイの出来栄えだ。 (先週の一回目の塗装の終了後の写真と比べて欲しい。)

艶の出具合を示す1カット。 未だ艶は不十分だが、一回目に比べると増加している。

もう1カットお見せしよう。 本格的に艶を出すのはこれからだ! あせらないように。

3時間ほど経ったらひっくり返してマスキングテープを剥がし、テーブルトップ部分と横木口の一回目の塗装に入る。

既に説明した手法で一回目の塗装が終了だが、裏のごちゃごちゃした部分に比べるとはるかに簡単だ。

そして2回目の塗装が終わった様子。 色の濃度が増し艶が増加している変化が御わかりいただけると思う。

近くによって見ると場所により赤味が強い部分と緑の影響を感じる部分と微妙に変化している。 これは僅かな塗膜の厚さの違いで生じるもので、私はこれを期待してブラックオリーブを使った。 ステインでは出せない美しさだと思っている。(私だけがそう思っているのか?!)

この写真は何を見せたい?  よーくご覧頂きたい。 ニスが垂れた跡が全く見えない。 ニスが刷毛から垂れるようだと厚塗りになってしまう。 そうでなくとも、山羊の毛100%の刷毛は合繊の刷毛よりニスを含んでくれるので、垂らすような事は先ず起きないはずなのだ。 これは決して自慢話ではなく、結果として良い出来栄えの塗装に繋がるコツのひとつだ。

重ね塗りの前の研磨の写真を入れるのを忘れていたのでここで紹介する。 使うペーパーは#400で、木片に巻きつけてさするように掛ける。

ペーパー研磨が終わった後。 研磨屑の白っぽい粉が覆われて、こんなで本当に綺麗になるのか知らん?と心配になりそうだが、ご無用! 但し削りすぎは地肌が出るぞ!!

そして天板も2回目塗りを施し、ご覧のように艶が出てきた。

そのクローズアップで普通なら、はいご苦労様!で終わりなのだが、今回は未だ終わりではない。


 皆さんの参考になるようこの後、透明艶ありクリヤーを塗ったテーブル、透明艶無しクリヤーを塗ったテーブル、そして
 ありクリヤーと艶なしクリヤーを等量混合
したテーブルの3種類をお見せしようと思う。
 それぞれペイント薄め液を10-15%加えたものを上面だけ塗っている。 それと塗る前のペーパー掛けは無論実施した。




上から艶あり、半艶、艶無しの違い。 背面の家具の木口の白い部分の反射の具合が異なってくる。

こちらは真上から撮影したもので左上が艶あり、左下は半艶、右半分が艶無しで、上はほぼ真上に蛍光灯がありその反射が強く、下ははやや斜めから蛍光灯の反射を避けたもの。 写真では判りにくいかもしれないが、艶無しはしっとりとして、木目の見え方によりデリカシーを感じる。



一方CDラックの方だが、二回目は艶あり、三回目に艶消しニスを塗って終了とした。 

台座については着色なしの生地そのままに艶ありクリヤーを三回塗ったものとし、乾燥後再びネジで本体に固定したが、ボンドG-17を併用して永久固定としている。 

エメラルドグリーンの本体と白っぽいシナの生地そのままのコントラストが美しいと思う。
 

 

冒頭の方でお見せした塗装前の3段重ねテーブルとCDラック(左)は、それぞれ塗装後には見違えるようなイメチェンを図った。(右) 塗装の最も重要な目的は木材の保護であるが、外観をより美しくし価値観を高めるという意味でも重要で欠くべからざる作業である。


まとめ

掲載した写真の枚数が圧倒的に着色ニス塗りの方が多いので、その方が面倒という印象を与えかねないが、実際にはトータルの手間ではそれほど開きがない。 それと優劣をつけるのがかなり難しいこともお分かりかもしれない。 それぞれ独特の特徴だけを挙げると、

  ・着色独立タイプ
   希望の着色濃度に達するのは容易。 混色で作れる色の範囲が広い。 ニス塗りをした後はステインでの着色は不可能。

  ・着色ニスタイプ
   希望着色濃度が高いと重ね塗り回数が増える。 混色による作れる色の範囲が少ない。 色調の僅かな調整が可能。


となる。 また何れの場合でも艶あり、半艶、艶なしの仕上げが可能であり、艶なし、半艶の場合には最後の重ね塗りの際に艶なしあるいは艶ありと艶無しを混合したクリヤーニスを塗ればよい。

今回紹介したテーブルの塗装の場合、構造用ラワン合板と見た目には最悪の材料で作ったものが、微妙な色味の変化があるウォールナット調の重厚感溢れる外観に着色ニスで変貌し、その間タモで仕上げた部分の色味を合わせるという裏技も着色ニスで大変うまくいった。 またCDラックにおいては正に目の醒めるような美しいエメラルドグリーンの発色がポアステインによって得られた。 どちらも塗装前と塗装後では雲泥の差であり、外観だけではなく擦れ、汚れにも強くなり実用品としての価値も上がっている。

ここで使った材料は何れもmini-Shopにて販売しているので、是非ともお試し願いたい。 

尚赤身の強い材料をブラックオリーブ色のニスで抑えるのは補色の関係にある色の混合による減色の原理を利用したもので、毒をもって毒を制すようなハイテクニックである。 

またステインの混色もかなり経験をつまないと希望の色が出しにくい部分があるが、これらについてどのように実施すればよいか? また押さえるべき点は? などに関し、ご希望の方はご注文の際にコメント欄に記載していただきたい。 可能な限りのアドバイスをする所存である。




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