2004/03/12
こちらの作品は吉岡様が作られたTQWTで、表面を栓の突き板としオイ
ルステインで着色後木彫オイル仕上げというかなり手の込んだ工芸品と
言えるものです。 使用したスピーカーはドイツのグルンディッヒ製の口
径280 x 180の楕円型で、トゥイーターにはこれまたドイツのシーメンス
製を使った2Way構成です。
TQWTの開口部が前面から見えるのはデザイン的に面白くないというこ
とで、開口部を底に移動し脚をつけることにより低域の再生に支障がない
ようになっています。
こちらがその設計図面ですが、底に開口部を持っていった以外は私が解
説している算出法でやられているようです。
お話を伺うとTQWTによくある洞穴で聴くような癖を警戒して始めは吸音
材を沢山使ったようですが、ユニットが本来持っている中音の音楽性、響
きが失われ一時はかなり落胆されたようです。
しかし何気なしに吸音材を抜いていった時見違えるような音色となる事に
気付き更なる調整で以前より豊かな低音再生と共に満足度が大変上が
ったそうです。
吉岡様に質問されたい方は、udesukee@yahoo.co.jpにてどうぞお寄せく
ださい。
右の写真は使用したグルンディッヒの 楕円型ユニット。
TQWTにおいて理論上は吸音材無しでも良い筈なのですが、実際には理論どおりにはゆかず洞穴効果の影響が多少出ますので、本文で私が申し上げている吸音材の使い方を参考にしながら試すことが肝要です。
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