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表面仕上げについて
 
2006/06/30 (以前D.I.Y.雑談に含まれていたものを再編集しました。)

表面仕上げの良し悪しがその後に続く塗装作業の成否に多大な影響を及ぼし、アマチュアが作ったのかプロが作ったのかが人目で判ってしまう大事な工程であるので、アマチュア的に入手容易な材料・道具での方法について触れたい。

その1 材料を選ぶ
 なあんだと言われそうなのだが、仕上げを良くしやすい材料を選んでしまうことである。 ポイントは、木目が細かく木目の部分
 の硬さが他の肉の部分と余り違わないものが良い。 具体的には、私が最も愛用しているシナ合板を始
 め、シナのランバーコア、集成材、表面をカンナ掛けした単材などが入る。

 価格が安く入手容易なラワン合板には、深いたくさんの木目があり、木目を見せたくないときには木目つ
 ぶしの作業に大変手間がかかり、安くても手間のかかり過ぎから私は敬遠することが多い。
 勿論ラワンの木目を積極的に生かそうというのであれば選択の余地はあるが、どうもラワンの木目はチ
 ープなイメージが私にはあり、この辺もシナ合板を愛用する理由となっている。 最終的に塗装ではなく
 例えば壁紙を貼る場合にはラワンの表面でも一向に差し支えない。

その2 表面の研磨
 木目の細かなシナ合板を使った場合でもミクロ的には非常にざらついているので、表面の研磨は不可欠である。 これは集成
 材などホームセンターでは「表面仕上げしてありそのまま塗装できる!」と表示してある物も同じだ。 壁面一体を塗ってし
 まうような水性ペイントなどで仕上げるざついやりかたなら良いだろうが、デリカシーのある塗装はここからは決して生まれない。

 大きな面を研磨するには電動サンダーが効率的だが、電動サンダーに近しい研磨面積を持つハンドサンダーのほうが研磨の加
 減をしやすい点でお奨めだ。 何しろ研磨する量は僅かだから電動サンダーでは研磨しすぎになりシナ合板やシナランバーコア
 では表面の薄いシナ層がなくなってしまう可能性があるからだ。 組み合わせるサンドペーパーには#240-#400の粒度のもの
 を使う。 傷が全くなければ短時間で作業は終了するが製造過程、輸送途上、作業中に出来た傷には次の方法で対処する。

 第1がペイント塗りつぶしの場合で、油性のパテで凹みを埋めて24時間乾燥させた後にサンダーで平らにする。 但し凹みが深
 いと(1mm以上)1度で完全に埋めることは不可能。 理由は目ヤセと言う乾燥時にパテが収縮して凹みやひび割れが出来たり
 する現象があるためだ。 従って凹みの深さによって2回、3回とパテを塗り込まねばならない。 ネジ穴を埋めるのもこの類に入
 るが、パテの乾燥に24時間費やすので大変時間のかかる作業となる。 穴や凹みが深い場合にはいっそのこと目やせがほぼ
 ゼロのウッドエポキシを使った方が効率的な作業が出来る。

 第2の方法は仕上げにニス塗りとする場合で、塗装作業が終わった後に凹み、傷を埋めることになる。 何故そのようにするかと
 いうとパテなどで埋めた部分は着色剤、ニス何れも載りにくくパテを塗りこんだことが明瞭に判ってしまうからだ。 
 さて補修材としてはカクレンボウの商品名で販売されているものを使う。 このカクレンボウは温風を加えると柔らかくなる熱可
 塑性の言ってみればクレヨンのようなものだが、これがなかなかうまく埋められ予めカクレンボウの色に合わせてステインで調色
 しておけば、埋めたところが見つからなくなる位に修復できる。 

その3 継ぎ目の処理  (右の図参照)
 大きな面に合板を貼る場合にどうしても継がなければならない場合があるが、同じ厚み
 の板材だから段差は出来ない筈といきなり継いでしまうと継ぎ目が目立つことが多い。
 こうなってからパテで埋めようとしてもなかなかきれいには仕上がらない。 

 こんな場合には継ぎ目となる木口の角をカンナやサンドペーパーで軽く斜めに削り落とし
 てから貼る。 継ぎ目には浅い断面が逆三角形の凹みができるわけだが、この凹みを
 パテで埋める。 この方が遥かにきれいに継ぎ目を消せるのである。 無論この処理は
 ペイントなどで塗りつぶす場合に適用でき、ニス仕上げには使えない。 

 余談だがプラスターボードには、周りの木口に緩いテーパーのついているものがあるが、
 これは正にこの処理を簡単にするために考えられたものであり、壁紙貼りの職人さんは
 継ぎ目部分をパテで埋めるだけで済むという訳である。

その4 木口の仕上げ
 合板の木口には積層板の断面が見える。 12-18mm厚
 であると7枚から9枚の積層板が見える。 またランバーコ
 アの場合には、厚い芯材を表面材で挟んだ断面が見え
 る。 これらをデザインとして生かす処理もあるのだがややもするとチープさが気になることが多
 い。 こんな場合には木口テープを貼ってやると良い。 木口テープは天然木材を薄く剥いだ物
 でその片面に粘着材が付いている物と、粘着材が付いていなくて専用接着剤で接着するものと
 あるが、アマチュアの使用には前者の方が作業性が良い。

 シナ合板、シナランバーコアには無論シナの木口テープを使うのだが、これで仕上げるとあたかもムク材で製作したかの素晴らしい仕上げが可能になる。 使い方は簡単なのでお勧めしたい仕上げ方法だ。

ペイントなどで塗りつぶす場合で積層部分が見えなくなるようにしたければ、木口全面にパテをすり込んでペーパーで研磨することになる。 ペイントの重ね塗りで積層が簡単に見えなくなると思ったら大間違い。 木口には小さな穴(導管)が無数に開いており2回や3回塗り重ねた程度ではこの穴は埋まらない。

以上塗装前の仕上げ研磨作業について述べてきたが、これらをきちんとやるかどうかは塗装の出来栄えそのものを左右する。 何しろ塗膜は非常に薄いため作品表面の荒れなどの問題を覆い隠すことは不可能だからだ。 
「仕上げ研磨の良し悪しで塗装の50%以上は決まる!」とある職人さんが言っていたのを思い出すのだが、それは絶対にオーバーな表現ではないと散々試してみた結果私も断言できるのである。

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