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3段重ねテーブル
2003/09/24

3段重ねテーブル

 友人宅を訪問した時に面白い構造のテーブルを見つけました。
 大きさは縦、横、高さ共に45cm位ですが、トップと同サイズの板が横に2枚付いています。

 好奇心旺盛の私は暫く眺めているうちになるほど?!とその構造が判ったのですが、省スペース
 の実用品でありながら構造をうまく工夫すれば日曜大工入門用の好適なテーマになるので、急
 遽構想をまとめました。

 横に付いている2枚の板というのは2番目3番目のテーブルであり、1つしか使わない時には横に
 して1番目のテーブルの下に収めるため横に付いているように見えるのです。 従って必要に応じ
 てテーブルの数を3つまで増やすことが出来、それぞれが45cm四方のテーブルトップで高さが
 45cmとなります。  3つを並べて面積を大きくして使うか、バラバラに配置して使うかはお好み次第ですが、必要ないときには1個にまとめられしかも全てを運ぶのに1回で済みます。  多数の来客時の際のサイドテーブルとして正にもってこいです。

 構想時点での寸法図は左の図のようなものです。  ロの字の枠のような脚が合計で6本必要なのです
 が、これをどうやって作るかが問題です。 私が見た現物は30mm弱の角棒をほぞ継ぎ構造で組立てら
 れていましたが、これは難易度が高い加工です。 ちょっと組み方が悪いとロの字の枠は歪んで使い物
 にならなくなります。  暫し考えて出てきた結果は、そう私のお得意の構造の薄い合板貼り合わせとし
 てしまうやり方です。

9mm厚の合板を3枚貼り合せれば27mmになり丁度良さそうです。 もっと厚い例えば12mm厚合板を使えば3枚貼り合わせで36mmとなり強度も十分取れますが、どうもスリークな感じが薄れて無骨になりそうなので、9mm厚で試してみることにしました。 天板は9mm厚を2枚重ねの18mmで考えます。 これを18mm合板で作っても良いのですが、トータル的な板取りが良く無さそうなので9mm厚に統一して検討します。

こんなところで板取り検討をした結果が、こちらです。  9mm厚の3 x 6合板を1枚と、910 x 910mm合板が必要という結果です。 3 x 6 1枚で何とか収めようとすると、450 x 450 x 450mm というテーブルの大きさをいじらない限り不可能で、これは面白くありませんので、一応これで良しとしておきます。



2004/10/01

製作開始

本題に入る前に前回提示した板取り図には大きな誤りがありますのでお詫びしておきます。 そのポイントは脚を作る細い棒が必要量の半分しか描かれていない事です。 結局部材としては3 x 6合板を1.5枚必要とします。 上記の板取り図始やその説明はこれに合わせて全て修正しておきました。

本テーマは難易度は低いですが作業には相当な時間が掛かります。 その大半は木工ボンドの乾燥に充てられるからですが、正確に言うとクランプを何個もっているかで決まります。 テーブルの脚の部分は細く切った板を3枚貼りあわせとしますが、合計で24本の脚を貼りあわせねばなりません。 

1本辺りクランプを3個使いますのでクランプの数が少ないと木工ボンドが一応硬化してクランプを外しても良いであろう2時間後に次の脚を貼り合わさざるを得ないからです。 私は50mmクランプ9個、75mmクランプ4個、100mmクランプ2個合計15個のクランプを持っているので一度に5本の脚を組立てられますが、硬化に2時間要すると5回に分けてやらねばならないので10時間必要になる計算ですが、その前準備とか写真を撮る時間とかを含め結局丸一日かけて脚の貼り合わせがやっと終了しました。

貼りあわせ時に隠し釘で固定する手も考えられますが、釘穴を少しでも目立たせたくなかったので今回は時間が掛かるのを承知の上でクランプで接合保持をしています。 皆さんがやられる場合には隠し釘で接合した方が大幅な時間節約になると思います。

貼り合わせ終了後12時間以上寝かせてから(木工ボンドの完全硬化時間は12時間掛かる。)各棒の内側になる部分をカンナで削り貼り合せの段差を無くした上で木工ヤスリで研磨します。 この作業を組み上げてからやるのは作業効率が大変悪いです。
そして枠の組立てを木工ボンド接着でやります。 組み上げ時の直角出しと4隅が十分に差し込まれていることが重要です。

今回お見せするのはここまでですが、接合時のずれは極力なくなるよう丁寧な作業をしないと後で面倒なことです。 難易度は高くありませんが丁寧な作業をすることが肝要です。  それらの様子は以下の写真でご覧ください。

切り出した材料。 テーブルトップ用が6枚。 脚を作る2種類の長さの棒が合計で72本。 全て9mm厚のラワン合板です。

短い棒を長い棒の両面に貼った物12本と、短い棒を間に挟んで接着したもの12本を作ります。

それぞれの端はこんな按配ですが、貼り合わせ時に反りが出ないよう注意します。

中心が長いものは突出部分が27.5mm出るように接着します。

逆に中心が短い方も引っ込む量は27.5mmとします。

最終的にそれらをこのように組んで接着しますが、矢印部分が僅かに0.5mm前後)突出するはずで、この状態が引っ込んでいるより仕上げ加工が楽になります。

枠の内側となる部分をカンナで削り3枚貼り合せの段差を無くします。 ここでは替刃式カンナ(KK-50)を使っています。

カンナで削った面を替刃式木工ヤスリM-20GP)で研磨します。 これで木口テープはよく接着されます。

削った面が内側になるよう木工ボンドで接着。 隙間なく押し込んだ上でクランプで4隅を固定します。

また4隅の直角が出るよう十分に修正・確認します。

接合が終わった6本の枠。 72本の板の貼りあわせですが、大変丈夫であるとともに合板の特質から経時による反りの発生は殆どないでしょう。

角の部分のクローズアップ。 僅かに突出した部分は接着剤完全乾燥後カンナで落とします。

これは組みあがった脚となる枠の上に天板を載せただけですが、完成後の1つのテーブルのイメージはこんな風になります。 シンプルそのものです。




2004/10/08

製作の続き

枠の接着終了後12時間以上寝かせた後に外周の成形をします。 3枚貼り合わせで生ずる僅かな段差をカンナで完全に落してから表面のザラツキを替刃式木工ヤスリM-20GP)で落とします。 このヤスリがけを面倒がって電動サンダーでやるのは面がカマボコ状に丸くなってしまうため駄目です。 サンドペーパーを木片に巻きつけたものの方が未だマシですが、M-20GPで研磨したときのシャープな感じには仕上がりません。 また貼り合わせ面ではない表面部分も一通り研磨し、木工ボンドがはみ出た跡などはきれいに削っておきます。 研磨が終わったら削り屑をブラシできれいに落とします。

さて次の作業は塗装をどうするかによって違ってきます。  ペイント塗りつぶしとするのであれば、僅かな欠け、窪みなどをパテで埋めてやり、ペイント塗り作業に入りますが、ここではニス仕上とするためあまり美しくない貼り合わせ面を木口テープでお化粧することにします。 ペイント作業の場合の手順は、バスレフ型スピーカーシステムの塗装の部分を参考にしてください。

木口テープ貼り自信は想像するよりも遥かに簡単で、見違えるように外観が綺麗になる感動的な作業です。 ここで使った合板は赤っぽいラワンでしたので、それに良く似たオクメという木材から作った木口テープを使います。(テープ幅はちょっともったいない気がしますが、35mm幅を使いました。 標準は板厚+4mmです。)  貼る面は内側の木口全面と外側の3面ですが、この作業の様子は写真でご覧下さい。

木口テープを貼り終わったら枠(実際には脚となる)を天板の1枚に固定します。 最初のテーブルは枠を両端に揃え天板側から木工ボンド併用で30mmのスレンダースレッドネジで固定します。 次のテーブルは脚を天板の端から28mm内側に固定します。 最後のテーブルは天板の端から56mm内側にずらして脚を固定します。(これも写真をご覧になったほうが判りやすいでしょう。)

脚を固定した後の天板となす直角度は大変重要ですが、僅かの狂いでも脚の先端の方では大きな狂いになります。 従って脚を固定する際に紙を切って鋏み角度の調整をしておきます。 私はありふれたコピー用紙(1枚が約0.1mmの厚みです。)を木工ボンドで貼り付けて調整しました。 ボンドが完全乾燥後はぐらつきは全くなくなります。 以上が済んだら3つのテーブルを重ね合わせて問題がないかどうか確認しておきます。 そしてもう一枚の天板を貼り合わせてボンドが硬化後に木口をM-20GPで研磨して平らにし、木口テープ(幅22mm)を貼ります。

これでネジは全く見えなくなりますし、天板の厚みは18mmとなりましたので大変しっかりとしてきます。 テーブル各部を#240のペーパーを掛けて塗装前の下地作りをして組立作業は終了です。  以下の写真でそれらの作業の様子をご覧下さい。

枠を垂直に且つぐらつかないように固定してカンナ掛けとヤスリ掛けをする方法。 先ず作業台2台をハタ金で挟んで連結し片方を開きます。

そこに枠を入れて作業台で挟み手前もハタ金で連結します。 これで枠は垂直に立ちぐらつきません。 向こう側は作業台が椅子に当るようにします。

作業台手前下では、枠が前後に動かないようハタ金をつっかい棒として挟んであります。

これで椅子に座って大変安定した作業が出来ます。 カンナ掛けの場合には先端から半分程度までを削り残り半分は枠の前後を入れ替えます。

カンナで外周を削って段差を無くし、替刃式木工ヤスリでザラツキを落としました。 これで木口テープがしっかり接着されますが、ブラシなどで削り屑を完全に取り除いておきます。

内側から木口テープを貼ります。 まず内寸を正確に測ります。 mini-Shopで売っているマルテーのコンベックスなら簡単且つ正確に測定が可能です。

その長さに切断した木口テープの裏紙を剥がし端に当てます。 まだテープは浮かせ気味にして!

反対側の端も合わせて位置を確認したら!

上からまんべんなくこすりつけて貼り付けます。 貼りなおしは先ず出来ませんから落ち着いてやる必要があります。

はみ出た部分をカッターナイフでこのように切り取ります。

切り取った後に一部バリがこのように残りますが、後で成形するので気にする必要ありません。

内側が終わったら外側ですが、木口テープは5mmほど長めに切断します。

貼った後両端のはみ出し部分は、カッターナイフよりも鋏でこのように切断する方が綺麗に上がります。

枠の表面を替刃式ヤスリ(M-20GP)でバリと木工ボンドの付着を落としながら仕上研磨します。 それが済んだら木口テープを貼った角の面取りを軽くやって枠作りは終了です。

枠を天板の端に木工ボンドとネジで固定しますが、天板と枠の直角度は大変重要ですので念入りに調整してからネジ止めします。

枠の取り付けの直角度調整にコピーペーパーを細く切って2枚重ね鋏んだ上で接着しました。 矢印の先に白く見える部分がそれです。

一つ目のテーブルに脚(枠)を固定したところです。

これは一つ目のテーブルに脚(枠)を取り付けた部分のアップですが?

2つ目のテーブルは、脚(枠)を28mm内側にずらして固定します。

更に3つ目は56mmずらして脚(枠)を固定します。

組みあがった3つのテーブルを適当に並べたところ。 無論高さはみな同じですが?

脚を天板の両端に取り付けたテーブルの下に残りのテーブルを90度回転させてこのように収納でき、1つのテーブルの大きさに収まります。 これでこのテーブルのからくり部分が出来上がったことになります。

もう一枚の天板を接着。 これでネジが見えなくなります。 天板の真中が浮き上がらないよう、Lチャンネル材ではさんでいます。

貼り合せた木口面。 この面を替刃式ヤスリで削り段差を無くてから木口テープ(幅22mmを貼ります。

二つのテーブルを重ねてありますが、矢印の先が木口テープを貼った部分です。

重ね合わせたテーブルを途中まで引いた様子です。

 左から、全て重ねた時、一つのテーブルを抜いて並べた時、そして全部のテーブルを並べた時の様子です。

 3つを重ねて斜め上から見たところ。 合板で作ったようには見えなくなりました。 残る作業は塗装のみです。 
 脚3組が並んだ部分を持てば一度に3つのテーブルを運ぶことが出来ます。



2005/04/29

塗装

塗装についてはCDラックと一緒に実施しています。 こちらからその様子はご覧下さい。 以下は塗装が終了し完成した写真です。

赤っぽいラワンで且つ構造用合板の表面があまり綺麗でない材料をコスト優先で使ったため少々塗装に手間をかけましたが、ご覧のとおり重厚感溢れる家具に変貌しています。 正に塗装が以下に重要かの好例です。

----- 完 -----
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