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新型インパクトドライバー
2004/12/17
私は別項で度々申し上げているように日曜大工においてインパクトドライバーが必要になる局面というの
はかなり少ないと思う。 しかしツーバイフォー材
(厚みが
38mm
ある。)
を組み合わせるようなテーマや
大小はともかくとして建築というレベルの大工仕事になると
FDD-1000
ではちと役不足なのも事実だ。
こんな場合パワーが一段上の
CDD-1010
を使用するという手もあり選択肢として悪くないのだが、世の
中どうやら2極分化というか
FDD-1000
に代表される小型軽作業用の電動ドリル・ドライバーと、インパク
トドライバーが人気商品となっておりその間の商品は余りぱっとしないという話を聞いている。
回転力
(トルク)
のみならずハンマーで回転方向に叩く力を与え強力な締め付け力を実現する充電式インパクトドライバーは格好良さもあってか初めて電動ドライバーを購入する方が一番関心を示すらしい。 そしてそれが
「最も高性能な電動ドライバーなのだ!」
との錯覚もあるようで、更に1万円を切るような価格の商品がいろいろ登場しこれでもかと消費者をあおっているような風潮をも感じる。
確かにインパクトドライバーの締め付け力は大きいのだが電動ドライバーに必要な基本性能は何かというと、
「然るべきネジを然るべき位置まで正しく締める!」
ということであり、インパクトドライバーがその観点からすると万能とは言えないのである。 例えば軸径が
3mm
以下のネジを締めようとすると
(ドライバービットは
#1
となる。)
インパクトドライバーではトルクがありすぎて締め付けのコントロールがしにくい。 締め付け終了は引いているスイッチを緩めて停止することによるのだが、元々のトルクが高いため旨く停止させられないことが起きてしまう。 一方電動ドライバーでは設定可変のトルクリミッターが付いているのが普通だから締めすぎ防止は簡単に出来てしまうし、軽作業用の
FDD-1000
などでは大変軽量だから長時間作業してもドライバーを握る右手の疲れも少ない。 ようするに大は小を兼ねないし、小は大を兼ねず締めこむネジの太さにより最適な電動ドライバーがあるわけだ。
私が
FDD-1000
をべた褒めするのはそのローコストさもさることながら、屋内で使用する家具などの組立てに必要にして十分なパワーを有しているからで、ネジの大きさで言えば、スレンダースレッドネジ
(
3.8φ
以下)
60mm
位までであれば全く非力であることを感じさせず、この領域以下ではインパクトドライバーの必要性は先ずないからだ。
従ってインパクトドライバーは必需品としてお奨めするつもりはないのだが、コーススレッドネジと呼ばれ長さが
90mm
ともなるような物を使う場合には
(前述のようにツーバイフォー材での工作など)
必要になってくる。
前置きが大変長くなったが、そういったインパクトドライバー市場に性能・機能・価格の点で大変バランス
の取れた商品が出てきており、私の所有する日立工機のインパクトドライバー
WH12DM
(実売価格は
5
万円
台だった! 現在売られている後継機は安くなったがそれでも\45,000程度と高価。)
と比較する機
会があったので、ご紹介しようと思う。
その商品はリョービの
BID-1230
。 メーカー発表のスペックは次の通りで、実売価格は
2万円
前後と大
変リーズナブルな販売価格だ。
・無負荷回転数: Hiモード 0〜2,600rpm
Lowモード 0〜1,900rpm
・打撃数: Hiモード 0〜3,000回/分
Lowモード 0〜2,500回/分
・最大締め付けトルク Hiモード 120N・m
Lowモード 100N・m
・モーター電圧: 12V
・重量: 1.5kg
・使用電池: DC12V ニッカド電池 容量1,300mAh
・充電器: 標準充電時間 30分
上記であれっと思われる方がいるかもしれないが、このインパクトドライバーは最大トルク・回転数を2段切替可能である。 その切替はどうやらモーターのドライブ電圧を変更しているようだが、細めで短いネジ
(トルクはそれ程いらない!)
を締める場合には、切替えなしのものよりも締め具合をコントロールし易くなっている。
(トルクリミッターではないから自動的に停止するわけではない!)
更に3本の高輝度LEDによる照明付で、暗がりの中での作業に大変便利だ。
(例えば昼間であっても収納家具の中にネジを打ち込もうなんていうシチュエーションでは、ドライバーの先を照らしたいことが起きる。)
LEDには白色と青緑色に光る物が混用されており目に優しい光をとのことだが、白色LEDだけの方が好ましいように私は感じた。
さて私の持っている
WH12DM
と比較使用してみたが、パワーは全く遜色ない。 それもそのはずで
WH12DM
のメーカー発表最大トルクは
100N・m
で数値上は
BID-1230
の方が上なのだ。 実際のトルクを測定できないのでメーカー発表値を信じるしかないが、感覚的には全く同等である。 その上に重量がほぼ同じで握った時の感じやスイッチを操作した時の感触も殆ど同じ。 違うところというと高さが
BID-1230
の方がやや高いことで奥行きはほぼ同じであり狭いところでの取りまわし上で大きな違いはない。 新設計の小型モーターの賜物と言える。
(なおこの新型モーターの優秀さに目をつけたあるメーカーが、リョービにOEM供給を求めていると聞いた。 リョービの技術は高く評価されているようだ。)
BID-1230
の方が高さがあるのはバッテリーによるもので、
WH12DM
の場合バッテリーはニッケル水素電池でよりコンパクトにもかかわらず、容量は
3,000mAh
と
BID-1230
の倍以上の容量がある。 この点が実は最も大きな違いであり、
BID-1230
を廉価に設定しためのしわ寄せがバッテリーに出ていると言えそうである。
但しこのことは考えようで利点にも繋がる。 使用頻度の少ない日曜大工において充電池がメモリー効果の為に短い寿命となり新しい電池を購入しなくてはならなくなる可能性が高い。 そうなった時には大容量の電池の方が高いのは明らかであるので、大容量でないほうがありがたいといえるかもしれないからだ。
(これは決して変なこじ付けではない!)
またバッテリーの容量が小さいといっても私が実験した限りフル充電後
45mm
のスレンダースレッドネジを
150
本以上打ち込めた。 もっと太くて長いネジであれば打てる本数は当然少なくなるが、充電池は標準で2本付いてくるから電池容量が小さいための弱みを感じることはないだろう。 もしどうしても大容量の電池が欲しければ、別売りで入手可能である。
以上述べたように私の使っている
WH12DM
の半額以下で同等性能でありながらトルク切替えや照明付きとアマチュア用としてはこれ以上無いものに仕上がっている。 充電池だけはかなりの差があるものの価格差を考えれば十分納得できるし、前述のようにそれが弱みには決してならない。 お奨めの一品に入るインパクトドライバーである。
以下の写真も参考にされたい。
BID-1230
は僅かに背が高いが、その他は
WH12DM
とほぼ同じサイズ、重量。 実際に使ったときも重量や重心の位
置、使用感が似ていて大変使いやすかった。
BID-1230
の売りのひとつ。 3本の高輝度LEDが仕込まれている。
LEDによる照明は大変明るい。 この写真は部屋の電灯は点灯したままなのだが、カメラの露出計がLEDの照明に合わせたためまるで部屋の電灯を消したようになった。
もうひとつの売り! トルク・回転数の2段切替。 その右下は照明のON/Offスイッチ。
操作スイッチ周り。 カーボンブラシもユーザーが簡単に交換できる。 安いだけの物にはカーボンブラシが交換できない代物さえある!
mini-Shop
ではこのインパクトドライバーの販売を開始いたしました。
全国一律送料・消費税込みで
\21,800.-
です。
人気商品のために出荷は2005年1月となりますが、受注した分から優先出荷いたします。
ご注文は
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