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カンナの使い方
2004/08/27

カンナの使い方

カンナの使い方とはいってもここで述べるのは替刃式カンナであり面を削ることは細い棒を除いて考えていない限定したものであるのでご承知置きください。

なあーんだそんな中途半端な!と思われる前に以下をまずお読みください。

1.正統派のカンナの使い方ではカンナの刃を自分で研がなくてはならない!
  カンナは板の表面を0.0?mmのオーダーで削ることが可能な道具で、仕上カンナでは研削ではなく研磨レベルの緻密な仕上
  が可能だが、これを維持するにはカンナの刃の鋭利さと必要な緩いカーブを保つための刃研ぎが出来なくてはならない。
  そしてその技術は最高の難易度に属する。


2.正統派のカンナの使い方ではカンナ台のメインテナンスが不可欠!
  カンナの台が削る材木に接する面は平らではない。 台直しカンナと呼ばれるカンナの刃が直角に立った特別なカンナで、
  ミクロンレベルの成形が施され、所定の性能が確保される。 この技術習得も並大抵ではない。


簡単に言ってしまうと以上の2点が守られない限り、あのシューッと大変気持ちの良い音と共に幅広でごく薄い削り屑がひらひらと舞い上がる様は実現しません。

無論理屈を知っているだけでかく言う私も上記2点を会得できない!というかコリャ駄目だとあきらめている次第なのです。

ところがよくよく考えてみると実用性を重んじる私の日曜大工ではそのようなカンナの取り扱いが出来なくても一向に差し支えありません。 それがこれから述べようとしている限定したカンナの使い方なのです。

アマチュア的日曜大工でカンナを必要とするケース

  1.手引きノコで切断後の直線性の修正。

  2.手引きノコで切断後の直角度の修正。

  3.角棒(編の長さ50mm以下)の面削り。

  4.面取りと呼ばれる角を軽く落としたり、成形する作業。


以上4種類がカンナが必要になるケースでほぼ100%をカバーしているといってよいでしょう。 そしてそれらの共通点は何かというと、

  1.削り幅は殆どの場合45mm以下である。

  2.仕上削りの必要はない。


という点にあります。 別な言い方をすれば、面を削る必要性はない!という事なのです。  それじゃ面を削ったり、仕上カンナを必要とする場合にはどうするのかというと、電動サンダーを使うということで解決すればよいのです。 こう書くと大幅に妥協しているようなイメージを与えかねませんが、そもそも合板ランバーコア集成材などの面はカンナで削れません。(飛び切り腕のあるプロでも同じ)

合板やランバーコアの場合表面材の板厚は0.5mm位しかありませんからカンナで削ろうものならあっという間に芯材が出てきてしまいます。 また集成材の場合には順目と逆目がごちゃごちゃに混ざっている面であるためうまく削れません。 そしてわれわれの工作ではこれらの材料を使うケースが殆どであり、たまに使うであろうムク材においても面削りは電動サンダーで代用可能なのです。

ということで、上記4点に必要なカンナはどのようなカンナかというと、刃渡りは60mm前後あれば十分。 50mmでもかなりのシチュエーションで困ることはない。 それと削るデリカシーを殆ど要求しないから台直しなんていうややこしいメインテナンスのことを考える必要もありません。

こんな条件で合理的なのが替刃式のカンナであり、mini-Shopで販売している翔シリーズKK-50またはKK-58が一例であり、私ももっぱらこれらだけで作業しています。

KK-50は刃渡り50mmKK-58は刃渡り58mmであるが、男性の場合には58mmタイプをお奨めしたいです。 その理由は45-50mm幅の棒を削るなんていうことがゆとりを持って可能で台の大きさが二周りも大きいのため直線性が出しやすいからです。 

一方女性の場合には50mmタイプをお奨めします。 刃渡りでは8mmしか違いないのですが重量がKK-58の場合約900gに対し、KK-50は約650gと随分違うからで、長時間作業した時にこの重量の違いからくる疲労の差はかなりあり非力な女性にはKK-50がお奨めになるという理屈です。

さてその翔シリーズを例にしてカンナの構造を説明いたします。 以下の写真はKK-58によるものですが、KK-50でも構造は同じです。

完全に分解した替刃式カンナ賞KK-58。 @がカンナの刃の台、Aが押さえ金、Bが替刃本体です。

組立て方。 まず@の上に替刃の平らな面を上にして小判状の突起にはめ込みます。

その上に押さえ金Aを載せるが、押さえ金の2つの穴が@の突起にはまるようにします。 こうすると替刃の先が僅かに飛び出る状態となります。

上下関係をそのままにして刃のアセンブリー全体を握り台の溝に落とし込み、玄翁でAの頭を叩いてこのように刃先が出しやれば終了です。

刃のアセンブリーが所定の位置に納まった状態はこのようになります。 この一連の作業中、刃先は大変鋭利であるので決して触れないようご注意ください。 

ところで写真撮影のためこのように刃を下に向けておいていますが、実際にはこのように置くと刃を痛める原因になるので決してこのように置かないでください!!



カンナの刃の調整方法

次にカンナの刃の調整方法について解説いたします。 基本的に玄翁でカンナの一部を叩いて刃の出し入れの調整をするのですが、間違った位置を叩くと台を痛めたり狂わしてしまったりするので以下を見てしっかり覚えてください。

(A) カンナの刃全体を出す時はここを叩く。 225g玄翁が微妙な調整もし易く使いやすいと思う。

(B) 刃の出具合を確認するには台を傾けてお尻のほうからこのように見るが、実際にはもっと傾けて刃先だけが見える位置にする。

(C) 写真B)のように見て右側の刃が出っ張っている場合にはここを軽く叩く。

(D) 逆に左側が出っ張っている時はこちら側を叩いて調整する。

(E) 台の頭の左角を叩くと刃全体が抜けてくるが、叩いた側の刃がより抜けてくる。

(F) 右角を叩けばそちら側の刃がより抜けてくる。 (E)(F)を繰り返せば、刃全体を抜くことが出来る。


  注意! 刃を抜こうとする時には台の頭の角を叩くわけですが、間違っても台の底の角を叩かないようにしましょう。
         洒落にもなりませんがそれこそ文字通り台なしになります!!


 

  次の写真は、刃の出具合を理解していただくために撮影したクローズアップ写真で、黒ずんで見える部分が刃先です。


刃先が未だ出ていない状態です。  写真(A)の位置を叩いて刃を出します。

左側の刃の出すぎの状態です。 写真(D)の部分を叩いて引っ込めます。

この場合は右側が少し出すぎです。 写真(C)の部分を叩いて引っ込ませます。

これは全体的に刃が出すぎです。 写真(C)(D)の部分を交互に叩いて引っ込ませます。

この程度の刃の出具合で左右が均等であればOKです。 この調整をしっかりやらないと綺麗には削れません。



カンナで削る方法

正しいカンナ掛けの方法は、削る材料が動かないように固定してカンナを両手で持ち、木目と平行にカンナの台が浮き上がらないよう一気に上から下に移動させます。 この時カンナを僅かに左へ傾けたほうが楽にに削れます。 この傾けることにより実際に削れる幅は刃幅より狭くなりますし、左右に若干ぶれることも考えると、50mmの刃渡りで35mm程度まで、58mmの刃渡りで45mm程度までが快適に削れる限度となります。

以上で最も大事な点は削る材料が動かないよう固定することで、左右と下を削る材料より薄い材料で押さえれば最高ですが、現実にはそこまでやるのは面倒なので、下側だけはがっちりと動かないようにします。 屋内で作業する私は、薄い板を100mmクランプでテーブルに固定していますが、テーブルの重量が200kg以上あり重くて動かないので都合の良いカンナ台?になっています。 それらは次の写真でご覧下さい。

カンナを使わない時の正しいおき方。 このように置く癖をつければ不用意に刃を痛めることはありません。

カンナを掛けようとする材料(白っぽい棒)より薄い板をテーブルにクランプで固定した私のやり方。

両手でカンナを支え削る材料に密着させて浮き上がらないようにしながら一気に削りおろす。 写真のように少しカンナを傾けると削りやすい。(このカンナはKK-58です。)



また板の木口の直角出しは、次の写真のような方法で出来ます。 手引きノコギリで切断した際の直角の狂いはこの方法で修正できます。

カンナの刃が左を向くように台の上に置き、削る材料の木口がカンナの刃の中央にくるように下に板か棒を挟んでやります。 (この解説は右利き用です。)

手前の方から見るとこのようになります。 右が横置きしたカンナで、カンナに触れているのが削る材料の木口面です。

削っているところ。 左手で削る材料を押さえ、右手でカンナを台の上を滑らせながら下に移動します。



順目と逆目

 ムクの材料にカンナを掛ける場合に
 は、削る面の横の面を見て木目の方
 向を確認し、順目方向にカンナを掛け
 ます。

 逆目方向にカンナを掛けるとささくれ
 が出来てしまい、カンナを掛ける前よ
 りも表面が汚くなってしまいます。
 (左図参照)

 現実には木目方向はそんなに単純
 ではなく順目と逆目が交互に出てく
 ることもありますが、そのような時に
 はカンナで仕上るのではなく電動サ
 ンダーで仕上る方が安全です。

 同じ理屈で集成材もカンナで仕上ら
 れない材料です。





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