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原設計130Hz-150Hzのチューニングを想定した第一ポートを組み上げました。
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こちらは第二ポートでこの写真のような位置に前板裏側に固定されます。
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この写真の状態では80Hzにチューニングされた状態です。
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両側から追加の板を上に重ねるとチューニング周波数は下がってきます。 この状態では70Hzになりますが、60Hzまでは変更可能です。
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第一ポートをバッフル板にがっちりと固定しましたが、このあと理論上の問題に気付きさあどうする?ということになりました。
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解決策はこの写真に写っている5種類のアダプターを作ったことで、チューニング周波数を大幅に下げられます。
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これはポートを完全に塞ぎ上の部分を密閉箱として動作させASWと全く同じ動作とするアダプターです。(これは実例が既にありますから安全弁と言えるかもしれません。)
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このアダプターを付けるとチューニング周波数は60Hzになります。 更にポート長の短い物に変更すれば、5Hz刻みで75Hzまでの間で可変できます。
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恐らく駄目でしょうが原設計のままのポートもつかえます。 150Hzにチューニングしてあります。
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同じく原設計タイプですが板を挟んでポート長を長くし、130Hzに共振周波数が下がります。
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対応策が完了したので箱の組立て開始。 まず第二ポートを底板に接着しました。
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次にバッフル版と底板を側板で挟み6φ木ダボ16本を併用し木工ボンドで接着しました。 密着度を上げるため大型クランプで締め上げています。
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接着剤が固まったのでクランプを外した所。 2つのポートの一部が長く突出していますが、この部分は箱の補強を兼ねています。
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前板貼り合せの準備加工が終わった所で何と6φ木ダボを23本使っています。
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前板を貼りあわせ木工ボンドの硬化中。 大型クランプがここでも活躍しています。 手前が前面になります。
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裏から見たところ。 中央下の突出した補強板は裏板に締結されます。
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まだ天板が貼られていないものの正面から見ると完成後の大きさや外観がもうわかります。 中央縦長の開口がポート
で他は何も見えませんので殆どブラックボックスのようになるでしょう。
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前板の角を成形した後に上板を貼り付けました。 6φ木ダボを15本使用しています。
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ポートアダプターを押さえるのに4本のボルトを使っています。 蝶ナットを使ったので後からのアダプター交換も楽。
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またまた自作大型クランプで締め付け。 こういったクランプがないとこのスピーカーは作れません。
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クランプが足らないので2回に分けましたが、裏蓋固定の桟を貼り付けているところです。
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更に内側側面と裏蓋に補強板を貼りました。 これで集成材の剥がれ・割れ防止はほぼ完璧!
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2mm厚のスポンジテープを裏蓋締め付け時の隙間防止の為に貼りました。
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音出しができる状態になったサブウーファー。 残る仕上げと塗装は総てが完了後です。
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サブウーファーの裏面。 3.5φ 35mmのタッピングネジ 20本で固定。 やりすぎのような気がしないではないですが、空気漏れ防止にはこの位必要です。
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チューニング中の様子。 左側のFE-87(下のほう左手に見える)の更に左手にサブウーファーを置き、定位感のチェックもしています。 右手下には低音輻射を殺すため詰め物をしたポートが見えます。
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第二室側から見たユニット取り付け部と第一ポート。 ポートアダプターは60Hz用です。
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狭い第一室の中は全面を粗毛フェルトを吸音材として貼り付けてあります。
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私として異例なくらい吸音材の使用量が多いです。 これも中音輻射を押さえるためと低域のレベルを3dB減らすためです。
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コの字型に挿入された淡いベージの部分が特殊吸音材FMを使った音響フィルターで、大幅に中音を吸収してくれました。 その他は粗毛フェルトを敷き詰めています。
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フロントグリルとサブバッフルを除くメインスピーカーを作る全材料。 台座が19mm厚パイン集成材、その他は12mm厚シナ合板です。
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組立の最初はパイプ受けの板を貼り付けることからで木工ボンドと隠し釘併用としています。
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台座を木工ボンドで貼りあわせクランプで締め上げました。 ここで一昼夜寝かし完全固着させました。
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台座の裏パイプが通る部分に35φ深さ12mmの座繰り穴をフォスナービットであけました。 少し気の毒ですがFDD-1000であけることが出来ます。 (この写真を含め数枚の写真が変な色になっていますが、赤っぽい電灯光下で色温度が大幅に変わり補正しきれないためです。)
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曲尺のお尻のスケールで深さを確認しています。 正確さを期すならばノギスですが、簡易的にはこれでもOKです。
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フォスナービットであけた穴。 ご覧のように中心に小さな円錐状の凹みができる以外は平らな底面となります。
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スピーカボックスの底板と台座に16φの貫通穴をあけました。 この穴の垂直度は正確さを要求します。
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15φのパイプを太くする方法。 先ずパイプ先端の油分をアルコールでぬぐい、24mm幅にエポキシ接着剤を塗ります。
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たこ糸(太さ0.4mm)をこのように巻いて行きます。 糸の端は内側に巻き込んでしまいます。
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最後の7mm位の部分にU字型に折ったたこ糸を挟んで最後まで巻き糸の端をU字の輪の部分に通します。
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そうしたらU字の輪の糸の右側部分をぐいっと引っ張れば巻いた糸の端がこのように潜り抜けるので、端をはさみで切ります。
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まいたたこ糸の上にエポキシ接着剤を塗りつけると糸に接着剤が沁み込みこのように黒ずんで見えます。 この状態で1昼夜硬化させます。
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こうして太くしたパイプの直径は表面が凸凹のためばらつきますが約15.8-16.0mmになります。 しかし16φの木工ドリルであけた貫通穴は実際には16.1-16.2φになっておりまだ緩いです。 台座側はパイプを固定してしまうので後ほどエポキシパテで埋め込み固定しその固定時に垂直度の調整も併せて行います。 またスピーカーボックス側のほうは穴にペイントを塗りつけてきつからず緩からずに調整します。 |
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スピーカーボックス底板の穴にスピーカーケーブルを通し隙間にボンドG17を塗りつけます。 ボンドG17は乾燥すると縮むので、一度に埋めようとせず3回くらい塗りつけた方が良いでしょう。
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いよいよボックスの組立です。 まず前板と背面の板を木工ボンドで固定。 隠し釘で密着度を上げます。
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続いて上板を接着します。 これも隠し釘で圧着しています。
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引き続き側板を貼り付けます。 クランプで圧着して行くのと異なり、隠し釘での圧着は木工ボンドの硬化を待たずに次々と作業が進められ能率がよいです。
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内部を見せるため露出オーバーの写真ですが、グラスウールの吸音材を隙間なく詰めました。 密閉箱ですのでバスレフタイプの箱と異なり吸音材は多めにしています。
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スピーカーユニットにワイヤーを半田付けしネジ止めで一応視聴できる状態になりました。
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FF85Kバッフル開口に関する注意
左の写真はFF85Kの取付穴を説明書の通りにあけたもので通常の円切りぬき以外に端子板が当たらないよう更に切り欠くよう指定されている。 ところがこうするとパッキンとバッフル面に隙間が出来空気漏れを起こしてしまう可能性が大となることに気付いた。
メーカーに問い合わせた所、
太いケーブルを半田付けした場合円状の切抜きでは端子板が当たって入らず、曲げて入れようとして端子盤を破損させる問題があるための処置。
との説明であったが、同時に空気漏れが起きてしまうことも認めていた。 メーカーの抜本対策は至急やっていただくとして現状では、
半田付けしたピンをマグネット側に曲げる(端子盤は曲げてはいけない!)
ことにより、円の切り抜きでもぎりぎりユニットを嵌め込むことができることを確認している。 また切り欠くならば指定寸法どおりよりも若干小さめにすれば、隙間が出来る可能性は殆どなくなる。 |
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早速音出しをしていますが、高域のしゃくりあがりと低域の音域に欠落が多く感じられ、納得できるレベルになるにはかな りの時間が掛かりそうですが、基本的な素性は良さそうですのでじっくりと調整を進めます。
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スピーカーユニットをはずして接合部のわずかな段差を平やすりと替刃式やすりを使って削り取りました。
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指で触ってまったく段差を感じないよう研磨してあります。 こうすればペイントで塗りつぶすと継目は見えなくなります。
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5.5mm厚のMDFを141mm四方(若干大きめ)にカットし中心に直径116mmの穴をあけたサブバッフルを貼り付けています。
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更にメーカーの指示に随って余計なカットをしたユニット取り付け穴を埋め戻し、円形にしました。
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木工ボンドが乾燥後再びやすりで段差を削り落としてしまいます。 小さな凸凹が見えますが後でパテで埋める予定です。
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フロントグリルは12mm厚MDFで作りました。 先に中の穴(83φ)をあけてしまいます。(これは楕円型額縁を作ったときの端材です)
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電動トリマーにコロ付しゃくりビットを取り付け、幅9.5mm、深さ5.5mmを落としました。 うっすらと見えているのが外径の線です。
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外径部分をジグソーで切断し周囲を平やすりで成形しました。左が裏で右が表になります。
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表側の角をボーズ面ビットで丸く削りました。
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スピーカーボックスとフロントグリルの取り付けを理解する写真で、グリル無しの時はこのような感じです。
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グリルはこのように落とし込みますが、裏側がしゃくってありますからスピーカーには当たりません。
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フロントグリルにジャージーをボンドG17クリヤーで貼り付けました。 これは裏側です。
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完成したフロントグリルを嵌め込みました。 元々のグリルの直径はサブバッフルの開口より1.0mm小さいのですが、
ジャージーを貼ったのでちょうどよいきつさで固定できました。 メインスピーカの残る作業は塗装のみとなります。
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パイプを垂直に固定するジグ。 4mmの合板を10mmの間隔を空けて12mm合板に貼っています。 右側はひっくり返したものです。
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2つのジグでパイプを挟みクランプで締め付けました。 手前側が上になります。
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パイプを押さえているところのアップ。 4mm合板の間の10mmの隙間に嵌るのでパイプの位置はずれません。
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この上にスピーカーボックスや台座を載せてこの受けの部分にハタ金で固定すれば、完璧に垂直に固定できます。 終わったらクランプを緩めてジグをばらせばよいわけです。
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台座の塗装。 和親ペイントの油性ウレタン着色ニス(ブラッ
クオリーブ色)で塗装しました。 これは一度目の塗装後で す。
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3回塗り後の状態。 ノーブルな感じに仕上がったと思いまが、ブラックオリーブと言うよりダークグリーンと言ったほうがよさそうです。
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僅かに残る傷、凹み、段差、隙間を油性木工パテで埋めて
乾燥したところです。
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パテ塗り、#240で研磨、ニス塗り、#240で研磨、パテ塗り、#240で研磨、そして2回目ニス塗りを終わったところ。 矢印部分の次のアップに注目。
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右上の写真の矢印部分のドアップで、板は12mmシナ合板 です。 この写真の矢印の先に埋めきれなかった小さな欠け があります。
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ペイント2回塗装後。 繋ぎ目、段差は完全に消えてしまい矢印の先の小さな欠けがなければ同一部分とは判りません。 我ながら上出来です。
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ペイント塗装に入る前にステンレスパイプにエポキシ接着剤 で固定。 このジグで支えたまま12時間放置します。
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同様に台座にパイプの反対側をエポキシ接着剤で固定。 これまた12時間放置です。
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メインスピーカーを斜め前からクローズアップ。
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スプレー塗料を2回吹き付けて完成。 ロボットみたいな感じもしますが、コンテンポラリーデザインの範疇に入るでしょう。
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同じく正面から。 シンプルですが大変シャープな感じ に仕上がっています。
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#60のペーパーを木片に巻きつけてアルミ板のヘアーライン 加工をしている所で、簡単ですが質感が大変上がります。
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ヘアーライン加工が終わったアルミ板の表面。 量産品はアルマイト処理をして腐食を防止しますが、ここではつや消しニスで表面を保護します。
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チェスナット色のステインでサブウーファーの箱を着色後、ア
ルミ板をボンドG17で貼り付けました。
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音響フィルターとしてのFMミクロンウールを固定するため、第2ポートの上の板の高さで内枠を作りました。
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ボックス内部の集成材の面をニス塗りしたところ。 集成材 ではこの処理は剥がれ、割れ防止のためにMUSTだ。
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そしてボックス外部、裏蓋両面の塗装の塗装を済ます。 大変時間が掛かるがあせってはならない。
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今回音響フィルター用に使ったFMミクロンウール(左)と、そ の他の部分の吸音用の粗毛フェルト(右)。
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FMミクロンウールを音響フィルター枠にボンドG17で接着しました。
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音響フィルター部分を反対側から見たところです。 全ての 音はこのフィルターを通って、真中に見えるポートから外部に 出てゆきます。
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他の内壁部分は粗毛フェルトで完全に覆い尽くしました。 これで箱鳴りはかなり減少します。
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メインスピーカー内の吸音材はFMミクロンウールを当初に比 べかなり詰め込みました。
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そしてユニットを取り付けてメインスピーカーが完成。 シャープなイメージです。
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メインスピーカーとサブウーファーの配色がばらばらのようですが、実際にはこのように置くわけではないので違和感は ありません。 なおサブウーファーとメインスピーカーはアンプの左右のスピーカー端子それぞれにパラレル(並列)に繋ぎます。
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最終確認の試聴中。 製作やチューニングの難易度はかなり高いですが、かなり満足度の高いシステムになりました。 個性的なルックスと10cmウーファーとは思えない低域の馬力と広帯域感が楽しめます。 サブウーファーは矢印の所に 横置きに設置しています。
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