2002/03/28
突如日曜大工作業台を作る羽目になった。
ピンチヒッターというわけではありませんが、新しい作品としてとても使いやすくローコストで短時間で完
成する作業台が出来ましたのでご紹介します。
これまでの製作詳細記事をご覧の方ならお気づきと思いますが、私は食卓の椅子をノコギリを使う時の
作業台として使ってきました。 しかし高さは丁度良いもののその表面が平らではない為使いにくい部分
もありましたし、何にましてもいつ椅子を傷つけるか判らない!という重大な問題があり家内にも何度か
注意されていました。
ホームセンターで販売されている工作台は75cmから80cmありますが、これらはどちらかと言うと電動工具用に設計された物であり、手引きノコギリを始めとした手加工の場合には高過ぎて使い勝手が良くありません。 昔はみかん箱、りんご箱が作業台の代用になりましたが、現在ではその様な物もありませんので自作するしかないのですが、正直言って今までサボっていたという次第です。
今回日曜大工教室の講師の仕事を引き
受けた後の準備のひとつに、作業台を生
徒の人数分用意しなければという宿題が
あり、これぞ正に良いチャンスとばかり
簡単に作れて且つ安くて丈夫な物を設計
してみたわけです。
材料はSPFというツーバイフォー工法でポ
ピュラーな木材です。 (因みにSPFとは
Spruce、Pine、Firの3種類の北洋材が
混在している事を指します。)
ツーバイフォーとは、2' X 4'(インチ)のこ
とで、メートル法では約5cm X 10cmにな
りますが、表面を削ってある為実寸はこ
れよりも小さくなっています。
これを厚みの部分を縦割りにした、
90 X 1830 X 19mmの物が1本約200円
で売られており大変廉価です。
これを5本使って1台分が出来るように検
討したのが左の設計図面であり、
幅30cm、長さ60cm、高さ45cmの大き
さとなっています。
この作業台は日曜大工教室の椅子とし
ても使えるよう高さを45cmとしました
が、純然たる作業台であれば40cm位が
適当かもしれません。
板取図などは掲載してありませんが、幅
90mmのSPF材を各部材の所定の長さで
切断するだけですから非常に簡単な為
省きました。
設計図と写真をご覧になれば、構造はご理解願えると思います。
ところで強度が取れねば何にもなりませんので、足はL字型の断面とし強化しました。 組立は4φ、35mmと65mmのネジで固定しただけで接着剤も使っていませんが、全くびくともしませんので安定した加工が出来ると思いますし、恐らく数百キログラムの荷重に耐えられる筈です。
加工組み立て全てで2時間程度で終わりましたし、費用も1000円+αで済んでいます。
私の得意な材料(合板)ではなく組立もネジだけと言う私にとっては変則的な作品ですが、目的によってはこのような考え方、設計法もあるという好例かもしれません。
Copyright (C) 2001-2019, Vic Ohashi All rights reserved.
|