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完成したアンプ基板。 バッファーアンプとDCサーボのON/OFFは4個の小さなトグルスイッチ(赤いやつ)でやります。 中央のワイヤーはヘッドフォーン出力、左のワイヤーは入力です。 右端の白いコネクターは電源用。
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中央横に並んだ3個のオペアンプと左端のコネクターの間の隙間は後でお見せする理由で、意識的に大きく取っています。
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裏面。 中央横に6個のコンデンサーが並んでいますが、配線図には載っていない0.1μFのバイパスコンデンサーです。
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パソコンに良く使われるジャンパーピンを使っています。 これは3ピンで2択回路を形成しています。
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こちらは6ピンを使った3択回路で、右がジャンパーピンを中央に挿したところで、手前の3本の抵抗の中央を選択したことになります。
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オペアンプの抜き差しは頻繁に行われますが、引き抜く際にはこのような工具を使わないとオペアンプの脚を曲げたり折ってしまいます。
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このように先の爪の部分でオペアンプを挟んで引っ張って抜きます。 この為にオペアンプ同士の間隔は大きめにする必要があります。
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ダミーロード基板を支えるコの字金具は1mm厚アルミ板でこんな風に切断加工します。
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両端を折り曲げればコの字型になります。
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それにロータリースイッチをナットで固定してやります。
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切断前の基板ですが、こんな風に挟み込み接着剤で固定する!という構造です。
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ダミー抵抗を両面基板に半田付けしコの字金具に接着・固定し輪ゴムで保持しています。
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ロータリースイッチの各ピンに基板から順序良く接続します。 絶縁にはエンパイアチューブを使いました。
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フロントパネル及びシャーシを加工するには寸法が正確に印刷された実物大の図面が必要ですが、A3サイズのインクジェット紙を縦半分(148 x 420mm)に切った紙を縦方向にセットし、カスタムサイズの設定で印刷できます。 これが加工用の図面で、実際に使用するツマミを並べて紙の背景色の調整もしました。
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こちらは上の図面全体をそっくりコピーし、貼り付ける紙に必要な文字のみを残し他は消したものです。 白い丸3つは電流・電圧計がはまり込む穴ですが、この紙を貼り付けるときの位置合わせ用です。
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600x400x2mmの大きなアルミ板にこの上の上のテンプレートを両面接着テープで貼り付けました。 テンプレートは木部プライマーを2回塗装し汚れ/傷防止の実験も兼ねています。
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そして電動ジグソーで切断しヤスリで仕上ました。 使用したブレードは非鉄金属用(mini-Shopで販売しているNo.6)で、作業は順調に進みました。
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センターポンチ(mini-Shopで販売しているハンディーポンチS)で穴あけ位置を明確にするためマーキングしています。
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そしてバクマクランプ 150mm 2本でフロントパネルをシャーシに乗せ位置関係を十分に確認した上で動かないよう締め付けました。 両端の方は穴あけのためにスペースを残しておきます。
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最初に全てを2mmドリルで穴あけします。 その後LED部分を除き3mmに変えて全て穴を広げクランプを緩めて切り屑を除いたら3mmのネジでこのように締めます。 尚緩み防止のためスプリングワッシャーを併用します。
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クランプで隠れていた部分の残りの穴を同じ手順であけると共に、メーターを通す大きな丸穴の中心は円錐状に座ぐって皿ネジの頭が飛出ないようにして締め付けます。(これは後ほど電動ジグソーで円切りする際ネジの頭にジグソーがぶつからないようにするため重要です。)
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トグルスイッチのレバーが通る穴は幅4mm、高さ8mmの小判状ですが、円弧中心2箇所(中心距離4mm)に3mmの穴をあけ、直径3.5mmの丸ヤスリで穴を広げ、幅3.5mmの角ヤスリで直線部分を成形して仕上ます。(ほんの僅か削り足らない状態にし、テンプレートを剥がしてからトリミングします。)
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残る丸穴あけを済ましましたので全ての3mmのネジを緩めてフロントパネルをシャーシから外しました。
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そしてテンプレートを剥がしますが、綺麗に剥がし取るのは不可能で沢山の粘着材がくっ付いたままになります。 それはラッカーシンナーで落としてやります。 また小判型のトグルスイッチの穴は若干成形不良になっているのが普通ですからトリミングしておきます。
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最終的に紙を貼り付ける前に、メーター穴部分が粘着剤でだぶだぶにならないよう、切り落としたアルミ板を入れてやります。 これらとフロントパネルが勝手に動かないよう小さく切った両面接着テープで軽く固定してあります。
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紙を貼り付けて塗装に入ります。 紙は貼り付ける前に木部プライマーを軽い汚れ防止のため2回塗りしていますが、貼り付け後水性ウレタンニス透明クリヤーを2回、艶消しクリヤーを1回塗って物理的な強度をぐんと高めます。
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穴の部分は紙の切り口が毛羽立ちやすいので要注意です。 私は先端が30度と尖ったカッターナイフで少しずつ押し切りで切り抜きました。 左から2番目がそれです。 左端も30度ですが、刃は斜めの部分に付いています。 右2つは最もポピュラーな60度ですが、ちょっと不向き。
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写真の下側の小穴(2φ)と小判型の穴はそのまま見えるようになるので慎重に切り抜きました。 上のメーター穴は何れも完全に隠れるのでテキトーに切り抜いています。
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穴の2次加工ですがLEDの入る穴は2φであけましたが、内側から3φのドリルで深さ2mmの穴をあけました。 狭い部分なのでフレキシブルシャフト(ANEX製でmini-Shopで販売している。)とおなじみのFDD-1000の組み合わせです。
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基板の最終レイアウトはこのようにして基板固定ネジ穴をあけました。 赤点線内は大きな空きスペースになりますが、後ほどここにあるものを作って取り付けます。
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部材を仮止めして問題ないか確認中。 あとケース関係で加工しないとならないのは、背面のACコードストッパーの穴と4個のトグルスイッチを固定するブラケットの製作、シャフトの切り揃えです。 そして配線を済ませれば電気的には完成です。
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1mm厚アルミで作ったトグルスイッチ用ブラケット。 矢印の先に見える薄い真鍮板を挟んでスイッチを固定し、スイッチがボディーエフェクトを起さないようGNDに接続します。
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そのブラケットはエポキシ接着剤にて固定しますが、こんなスタイルで圧着保持をしています。
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この固定方法は私のやり方の定番のひとつになっていますが、3個のスイッチブラケット全てを接着し終わった所です。 ちょっと手間が掛かりますが、トグルスイッチを固定するナットが前面から全く見えず、昔使ったレバースイッチの小型のイメージになります。
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私が気が付くのが遅かったのか今回はじめて使うACコードストッパー。 左のネジ部分をよく見るとネジがテーパー状になっていますが、これが鍵です。 ナットを締め付けて行くとネジ部分が圧縮して細くなりACコードをギュッと締め付けて抜けなくなります。
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木製側板を固定するネジ穴、底板を固定するネジ穴、ACコードが通る穴をあけて、シャーシの加工は全て終わりました。 後は全部品の取り付けと配線です。
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数箇所配線しては通電状態の確認や動作確認をしながら2日間を要して配線が全て終わりました。 側板を固定するネジの位置の関係で、まだ基板を外さないとなりませんが、後ほどそれが終わったらケーブルタイで配線を束ねて固定します。
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全部品が付いた前面はこんな按配ですが、配色を含め設計時に描いたイメージどおりになり大変満足度が高いです。
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iPod Nanoを繋いで一通りの動作テストをしています。 出力電流増強効果、DCサーボの効果、電源電圧変更時の変化など音で確認する事が出来ました。 また発生する雑音はきわめて低く、じっと耳を凝らしても聴こえませんでした。
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本当はやりたくなかった配線終了後の穴あけ。 左上は放熱器の真下で右下はトランスの真下になります。 全部で約120個あけるのは結構大変でした。
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側板加工に入りましたが、左右2枚をばらさずに奥行寸法をドンピシャに追い込み、前面角の斜め切削をV溝ビットで施しました。
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次にフロントパネルが落とし込まれる溝を2.4φのビット(mini-Shopで販売しているSS2-2.4G)で彫りました。 パネル厚が2.3mmですので緩からずきつからずの絶妙な溝幅になります。
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左右を切り離して天板、底板が落とし込まれる溝を彫ります。 矢印の間は最終寸法6mmに対し6.5-7.5mmの適当に切断した幅になっています。
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その長過ぎる部分をストレートビットで切削しドンピシャ6mmとしました。 導水管の断面部分ですからカンナで削るのは大変ですが、トリマーであれば容易に切削できます。
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塗装前の仕上げ研摩は、#240、#400のペーパーとハンドサンダーを組み合わせてやりました。
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ポアステインを水で2倍に希釈して2回塗りします。 これは 1回目の後でまだ着色濃度が低いです。
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2回目の着色が完全乾燥後水性ウレタンニス透明クリヤーを2回塗り後水性ウレタンニス艶消しクリヤー1回塗りしました。
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そしてシャーシの所定の場所に当ててネジを内側から締め込み固定しました。 基板を固定しているネジは側板固定ネジ締め付けの障害になるので外しています。
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次に底板となる5.5mm厚シナ合板を現物合わせで切り出し、放熱口の部分の切り抜きとネジが干渉しないよう座繰りを施します。
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更にフロントパネルが嵌め込まれる部分を2.4φストレートビットで彫り込み、その後前面に木口テープを貼り付けました。(矢印部分)
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2倍に希釈したオーク色ステインを塗りました。 これは2回目の着色後ですが、板の生地がかなり白っぽいので今回は3回塗りとして側板と濃度、色調を整えます。
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3回目の着色が完全乾燥後に水性ウレタンニス透明クリヤー2回塗り、水性ウレタンニス艶消しクリヤー1回塗りで乾燥したら底板は完成です。 シャーシ側板に嵌め込んでみました。
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底板を4本のM3ネジでシャーシに固定しますが、ゴム脚を共締めしますので外観上は余計ねネジは全く見えません。
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これでシャーシ内部の基板を外さないと作業がしにくいことはありませんので、再度固定してワイヤリングを束ねて結束バンドで固定しました。
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天板の加工に入りました。 3φのストレートビットで沢山の溝を彫りますが、ガイド板を固定する目印を印刷してセロファンテープで貼り付けました。(間隔が6mmの線を引いただけですが?)
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4本の溝を彫り終わって5本目のガイド板位置をセットしたところです。 6mm間隔でガイド板を移動すれば、3φのストレートビットを使う時に溝と溝の間隔は3mmというわけです。
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溝彫が終わったら赤線で切断して最終的な天板の幅にしますが、それよりも溝長は長く切削しています。 こうすることで溝の切り始めや切り終わりの切削乱れやバリが生じても問題ありません。
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溝が彫り終わったらマスキングテープに挟まれた部分の溝を完全に彫りぬきます。 これには大型のカッターナイフを使いました。
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最終的な横幅に切断し(上の写真の赤線)、仕上げ研摩をしました。
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斜め前から見たところですが、フロントパネルに嵌め込む溝(左下の角下側に見える。)や前側の木口テープ貼りも勿論済んでいます。
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そしてステインで着色。 これは2回目の終了後ですが3回着色します。
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その後水性ウレタンニス透明クリヤーを2回、水性ウレタン艶消しクリヤーを1回塗り完全乾燥後に溝の中を水性ペイント艶消し黒で塗りつぶしました。(表面にはみ出た部分は濡れ雑巾で拭き取る。)
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ケースに嵌め込んだ所。 天板は側板のトップ面より0.5mm程沈みます。(狙ったとおりです。)
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天板と本体の間にアルミの蓋を載せて再度天板を嵌め込み、貫通溝の角をシャープペンでL字状にマーキングします。
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マーキングしたL字の0.5-1.0mm外側に線を引き(やや大き目の穴にする。)、長方形を描きます。
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その穴を木工用曲線切りブレード(mini-ShopのNo.5ブレード)で切り抜きました。 勿論ヤスリで切断面を研摩し丸めます。
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4箇所に強力な両面接着テープを貼り付けました。(肌色の部分)
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その上に天板を載せ所定の位置になるよう押し込み引き上げて裏返しにしました。 4ヶ所の矢印の穴に3.2φのドリルで貫通穴をあけます。
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これらの穴にM3のネジで天板とアルミ板の蓋を共締めします。
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取り敢えずは超薄の頭のネジを使いましたが、実際には蓋の開け閉めは頻繁になるので、指で締められるネジを使ったほうが便利です。
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本テーマのみに掛かっていたわけではありませんが、製作開始後約3ヶ月で完成に漕ぎ着けました。 実用的なヘッドフォーンアンプは無論測定器としての側面を持っていますが、面構えにそれを出せたと思います。
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初めての試みであった紙を貼って表面を仕上る方法は何とか及第点に届いたと思います。 お陰で自由に文字入れが出来ますから、ちょっぴり自己主張もしています。
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