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読者の作品 025
 
2005/02/18

東京都世田谷区にお住まいの木曾様ご夫妻が力を合わせて作られた収納家具をご紹介いたします。

木曾様はマンションのリフォームしようという計画を立てたのですが予算が予定をオーバーしたため、家具の自作に踏み切ったそうです。 まず寄せられた木曽様のコメントをそのままご紹介いたします。

思い立って、中古マンションを購入し、全面リフォームすることになったのですが、 なんと、計画途中でリフォーム代が予算オーバーするという事態になってしまいまし た。 (因みに、3DK→大きなワンルームへの全面リフォームです。)

マンションは買ってしまったので、今更後には引けず半ば自棄で「それじゃ家具は自 分たちで作る!」ということになりました。

とは言ってみたものの、何をどうすればいいのか困っていた所、大橋様のサイトに出 会い、 大変勇気づけられ、まずは練習を兼ねて台所のワゴンから着手しました。
比較的小物のワゴンの完成に、まずまずの満足感を得られたところで、大きな収納へ の挑戦を始めました。

壁面収納の制作途中では、何度もVIC's D.I.Y.で解説されている手順を確認しながら作業 を進めました。   
特に壁収納のスライド蝶番の付け方は、設計していただいたものを印刷して、手元に 置きながら1工程ずつ進めていきました。

作業の途中で、なんども「大橋さんのサイトがなかったらどうなっていたんだろう ね…」 といいながらなんとか完成まで漕ぎ着くことができました。

我が家の収納家具は、インターネットで、VIC's D.I.Y.との出会いがなければ、到底完成 できたものではありません。
私たちのことを掲載していただくことで、同じように自分で作ろうとしている方、 迷っている方へのはげましになれば嬉しいと考えております。

木曾

もうお判りのとおり日曜大工の経験が薄いまま着手されたことが想像できると思いますが、メールでのやり取りによる私の多少のアドバイスで以下のような物を完成されています。 自らの手で生活空間を変えることが出来る!という大変良い好例だと思います。 今後更に他の部分の」作業に進まれるようですが、経験を積むことによりどんどん勘所が判りより腕の上がる出来栄えになってきます。 私も期待しておりますし、応援して参りたいと思います。 3点の作品の様子は以下の写真と説明をご覧下さい。

尚2作目の壁面収納家具ではスライド蝶番の取付けに付いて設計援助を依頼され、有料にてこちらの図面送付と補足説明を致しております。 大きな物ですがユニット形式ですので1ユニット分を特定すればよいため、42個のスライド蝶番を使用しているものの、お支払い頂いた設計手数料は\1,000.-でした。 ご参考までに!

1作目の台所の下に挿入するワゴン式収納ボックスの製作中。 合板の木口に木口テープを貼っているところですが、初心者でも吃驚するような素敵な仕上げが可能です。

完成した3つのワゴンを半ば引き出したところ。 油性ウレタンニス仕上げとしたため丈夫で水濡れにも強くなります。 また素敵な取っ手を採用されていますね!

ワゴンを抜き去ったところで、こちらの流し台は所謂カウンター式でポピュラーなボックス型ではありません。

ワゴンを納めるとこのように集成材製のカウンタートップと完全な一体感が生まれます。

流しの左側に3つ並んで設置されるわけで、このように全て右勝手の構造になっています。 引き出すことにより奥のものにも簡単に手が届く合理性の高い収納方法です。 出し入れは底面につけたキャスターにより容易に可能で小口径のナイロンキャスターを使われていると思いますが、私も良く使う素材です。 水に濡れやすいところですから油性ウレタンニスの採用は賢明です。

こちらは2作目の壁面収納家具の1ユニットを模型を作って確認されているところです。 ご夫婦で作る際図面だけでは誤解を招く可能性があるので、こような1ステップは大変有効です。

1ユニットの骨格部分が出来上がったところで、幅800mmありますが、これを横に5台連結することにより最終的な横幅は4500mm、高さは床から天井までという大変大きな物に仕上がります。

こちらがその横方向に5台のユニットを連結したところです。  尚材料カットは外部に依頼されたそうですが、設計がきちんと出来ていれば加工精度と手間の削除、加工場所の問題解決で有効な方法です。

これは扉の材料で同じ大きさの物が10枚になっていますが、それぞれをスライド蝶番で開閉させるため、35φの穴が彫ってあります。

1ユニットの扉や全てを含む構造の様子です。 最上部がちょっと変っていますが、ここの仕掛けについては後述します。

洋服ダンスとして使う部分の内部。 ステンレスパイプでハンガーを吊り下げられるようにしただけのシンプルな物です。

完成した壁面収納家具を左からみたところ。 家具の丈夫には照明器具を組み込んで見事な間接照明を実現しています。 これが先ほどのちょっと変った上部の仕掛けです。

右側から見たところで外光で家具の塗装面の艶の状態が判ります。 にぶーい上品な艶が容易に実現できる今私が一番お奨めしているつや消しニス塗装を実践されています。

正面から見たところで幅が4.5mもありますから横方向は写真に入りきれていません。 完璧な壁面収納の完成です。

3作目の大型本棚で塗装をされているところだそうです。 右側には完成した壁面収納が写っています。

こちらも2作目と同様4つのユニットを横方向に連結するという構造を取っています。

18mm合板では重い本を載せると撓みが出るので鉄製のCチャンネル材を補強の為に棚板に貼っています。 この方法は私がお教えいたしました。

補強した棚板を全て載せ終わったところです。

その棚板の受けはこのように18mm合板を細く切った物をネジ止めしていますが、強度が取れ実用的な方法です。

完成後本を入れて左斜めから全体を見たところ。 棚の撓みが出ていないことが判ります。

この部屋はご夫婦で共同使用される書斎なのでしょうか? 本棚の一部がパソコンのモニターの置き場になり、この机はトップの利用面積が増えて使いやすそうです。



如何でしたでしょうか? 先ずその気になることが重要です。 その先は私も可能な限りお手伝いいたしますから、沢山の方にチャレンジしていただきたいと思います。 尚木曾様への私からのアドバイスは殆どがメールで、未だにお会いしていないことを申し添えておきます。