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重荷重の場合の組立て方法
2004/06/04

重荷重の場合の組立て方法

最も強度が取れる方法として60kg以上100kg-150kg位を目安に重荷重として接合方法について解説してゆきたい。
ここでいう荷重とは圧縮荷重ではなく引っ張り荷重またはせん断荷重であり、現実には両方の荷重に対する抵抗力が必要となる。 軽荷重、中荷重の場合には接着剤たる木工ボンドがかなり主役であり、接着剤の使い方ひとつで接合強度はかなり違ってきたが、このレベルとなると接着剤はどちらかと言うと脇役になってくる。(それでも必要だが)

その大きな理由はせん断力、引っ張り力両面で接着剤の持つ力の限界があるためで、それを木ダボ(せん断力にかなり強い)、ネジ(引っ張り力、せん断力両方に強い)が主役にならざるを得ない。

使用木材としても厚みがかなりましてくる18mm以上)ので、木ダボであれば以上、ネジであれば3.8φ以上の太さが必要になってくる。
この観点からスレンダースレッドネジでは長さ55mm以上が必要になるが、板厚18mmでも60mm位のネジを使いたい所であるから特に問題はない。
ネジや木ダボの使用本数については絶対的な尺度ではないものの、私自身は少なくとも75mm位毎にネジと木ダボの併用を基準にしている。
例えば長さ45cmの部分では木ダボ3本、ネジ4本以上(またはその逆)ということになる。

 実例として最近作った吊戸棚の製作における本体接合作業の様子を以下の写真でごらん頂きた
 い。(左の図をクリックすると設計図面が見られる。)

 この作品の場合、側板を上板と底板で挟むように接合したので、吊戸棚に入れた物の重量で引
 っ張り力が接合面に掛かり、せん断力はあまり大きくはない。

 床置きであれば木ダボと木工ボンドで十分なのだが、引っ張り荷重が大きく掛かるシチュエーシ
 ョンのために必要だった組み立て方となっている。



18mmラワン合板の側板に木ダボ穴を各4個あけた。深さは20mm強。

側板2枚を立てかけ、手前の穴にはマーキングポンチを挿入。

上板を載せ上板と側板の面が面一になるよう調整。 ただ頑丈に作ればよいというものではない。 常に工作精度を上げる丁寧さを守りたい。

こちらは真横から透かして見たところで、マーキングポンチが見える。 調整が終わったら上板を押し付け穴あけ位置が記される。

同様に底板にも印をつけ深さ10mm強の穴をあけ終わった。

接合開始。 木工ボンドを木ダボ穴に流し込む。

木ダボを挿し玄翁で底まで叩き込む。

その上から木工ボンドを塗りつける。少々多めだ。

上板を載せて木ダボを嵌め込み当て板の上から玄翁で叩き隙間を無くして木ダボと木ダボの間にネジを打つ。 ここでは3.8φ60mmを使った。 ネジは少しもぐるまでねじ込み後でパテで埋める。

そして反対側の板も全く同じ方法で接合すれば出来上がる。 ロの字枠の直角度は部材切断が正しく出来ていれば自動的にでてしまう。

重量級接合法により組み立てが完了した吊戸棚の本体。 木工ボンドが完全乾燥すると(12時間掛かるが)、背面に横方向の撓み防止の補強が無くてもぐらつくことは全く無く、強固なものとなる。



以上3回にわたり解説した接合法を組み合わせて作品毎に使い分ければよい。
いずれの場合でも方法論として決して難しいことはないがただひとつ、上記でも触れたように接合部分の組み立て精度は加工精度と同じレベルで重要であり、折角精度よく加工した材料も組み立て精度が悪くては何にもならない。 

軽荷重、中荷重の組み立てで隠し釘使用を推奨するのも精度を上げたいためであり、重量級ではマーキングポンチの扱いひとつで精度が決まってしまう。 この辺り十分以上に気を使って丁寧に作業することにより、一味も二味も違う仕上がりに繋がることを忘れないようにしたいものである。


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