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設計図の描き方 1
2004/02/13
過去に私が発行しているメールマガジンで4回にわたり私の設計図の描き方について解説したことがあった。 しかしそれらはテキストモードのメルマガということで総て文章で説明しようとしたのだが記述している私ですらいらいらしてもどかしい、恐らく読者は核心を理解してもらえないだろうな? との思いが残っていた。
今回たまたまフリーソフトで優秀なスクリーンキャプチュアを見つけたのでそれをフルに利用しお絵かき気分で進められる設計図の描き方をご披露したいと思う。 尚断っておくがこれから描く設計図は手書き感覚をパソコン上で実現する手法をお伝えするものであり、プロが実行している設計図の手法とは全く関係ない私の独断と偏見に満ちた手法であることをお断りしておきたい。
但しその実用性は抜群でありしかも費用がかからないという点だけはおおいに自信がある!!
用意するものはパソコンとMS Excelである。 MS Excelは改めて述べるまでもなく表計算ソフトとして恐らく入っていないパソコンはないのではというくらい普及しているが、これを使って設計図を描くのである。 従って表計算?という概念は殆どなく、Excelに付属している図形描画の機能をフルに利用するわけであるが、これがなかなか実用性が高い。 同様の図形描画機能はMS Wordや MS Power Pointにも入っているが、精度を高めるためExcelのセルを利用できる点はWordやPower Pointでは実現できない。
尚私は古いMS Excel 97をWindows 2000のもとで使用しているが、ちょっと使ってみたそれ以後のExcelよりもこの97版が使いやすい。 新しいものでは矢印を描いた時に独特の癖がありしかもスクリーンで見たのと印刷の出具合とがかなり違ってしまうからであるが、このため以下の説明は総てExcel 97で説明をする。 機能的には新しいものに含まれていない機能は原則的にはないはずだから、細かな部分は別として新しいExcelでも同じ感覚で使えるのではないかと想像する次第である。 また残念ながら私はマッキントッシュでのテストをしたことがないので、マッキントッシュ上のExcelで問題がないかどうかも不明である。
前置きはこのくらいにして早速Excelの画面で解説してゆこう。 (断りがない限りスクリーンキャプチュアしたものは細部が判るよう実画面の1024x768のサイズでお見せすることにしたい。 それらは240 x 180に縮小した図をクリック願えればご覧になれる。)
1.テンプレートの呼び出し
左の図はForm2.xlsと名づけられたテンプレートを呼び出したところで、このシート
の上に設計図を描いて別名で保存することになる。
標準的なブランクシートは各セルの幅はもっと広いがご覧のように総てのセルが
正方形に見える。 そしてこれらのセルの高さと幅は印刷時にほぼ
5mm
四方に
なるよう調節されている。 左上の部分に短い線がなにやらごちゃごちゃと描い
てあるが、精度を高めるために重要な役割をしてくれこれらもテンプレートの一部
でありこれの使い方は後ほど詳しく説明する。
2.テンプレートの作り方
ビシーっと並んだ正方形のセルはそれぞれが印刷時に
5mm
四方になると説明
したが、そのからくりは左の図で判るとおり総てのセルの幅の値が
2.14
となって
いることにある。 この
2.14
という数字の持つ意味は、半角で横方向に入る文字
数を表すはずだがそんなことはどうでもよい。
この値で幅を統一すれば約
0.3%
程度の誤差で
5mm
幅のセルとなる。
そうする方法は、
A
、
B
、
C
、・・・・・と並んだセルの列番号の所の
A
にマウスポイ
ンターを持っていって左ボタンを押したまま右へずーっと移動すれば一度にたくさ
んの列を選択できる。
その後メニューの
「書式」
→
「列C]
→
「幅W」
と進み
2.14
を入力すればよい。
次にセルの高さを
5mm
に設定する方法だが、左の図の如くこのテンプレートで
はセルの高さは
15
という値で設定されている。
15
の数値が持つ本来の意味
は
15
ポイントの文字の高さが丁度収まるという意味だがこれもどうでも良い。
幅の設定と同様、
1
、
2
、
3
、・・・・・と並んだ行番号をマウスで選択して、メニュ
ーから
「書式」
→
「行R]
→
「高さE」
と進み
15
を入力すればよい。
以上の方法で作ったテンプレートを印刷すると約
0.3%
程度の寸法精度で印刷で
きる。 今までにエプソン、キャノン、HPの各インクジェットプリンターで印刷して
みたが、いずれでも問題なく高い精度の印刷ができたことを確認している。
さて次が左上にあるごちゃごちゃと描いてある線だが、縦方向と横方向にそれ
ぞれ
11
本が等間隔に並んでいてしかも
1
本目と
11
本目はセルの線に乗ってい
る。 まどろっこしい言い方をしているが要するにセルの幅や高さを
10
等分して
いる線であり、線と線との間隔は
0.5mm
ということになる。 後ほど説明する
がこの線群を使って正確な大きさの図形を描けるのだ。
これらを描くには図形描画のツー
ルバーが必要だがデフォルトでは
表示されないので、右の図を参考
に画面内に表示してやる。
私の場合はこのツールバーを下に
置いて使っているので、今後
描画
ツールバー
と説明したら画面の
下の方にあると覚えて頂きたい。
さてこの描画ツールバーの中に直
線を書くツールがある。 左の図
のマウスポインターが指している
所である。
このアイコンをシングルクリックすると直線を1本だけ、ダブルクリックすると再び
同じアイコンをクリックするまで何回でも線が引ける。
引き方は線のスタート位置で左クリックしたまま線を引く方向にドラッグし、線の
終端位置でボタンを離す。 慣れないうちは線引きの開始位置と終わる位置が
考えた通りにならないかもしれないが心配ご無用。 後から位置の移動や長さ、
傾きを調整できる。
また同じ長さで同じ傾きの線を引
くのであれば、1本の線を引いて
それをコピーしてやると作業が早い。 その為には引いた線にマウスポインターの
矢印が来るようにして左クリックすると、線の両端に
ロ
の字型のマークがつきマウスポインターの先は
+
型になる。
(右図参照)
ここで
[Ctrl + C]
、
[Ctrl + V]
と
キーを押すとコピーが出来る。
更にコピーが必要なら
[Ctrl + V]
とキー操作を繰り返せば、どんどん
コピーが追加される。
それらの線をマウスでつまんで
(マウスポインターの矢印を線に当
ててクリックし +型に変化した状態。)
、ドラッグすれば移動が出来るし、動きは遅
いが線の両端に
ロ
の字マークがついた状態の時は上下左右の矢印キー操作でも
移動できる。
左上にある線群はこのようにして描かれた物だ。 以上の描画の操作は基本中の基本であり更に解説する描き方の基本になるので、色々と試してコツをのみこむようになって頂きたい。 次回以降は具体的な図を描く方法の詳細について解説の予定である。
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