2006/07/14 以前D.I.Y.雑談に含まれていたものを再編集しました。
離れて住んでいた私の娘があるとき「お父さん困ったことがある!」と相談してきた。
ワンルームマンションに借家住いしている娘は半間の押入れに洋服を掛けたいと考え当初
はステインレスのパイプを取り付けようとしたが、大家さんが壁を傷つけるような改造は困る
と言われ突っ張り棒と称するスプリングで壁と壁の間に挟む棒を購入してきたらしい。
この手合いの物は?10年前に結婚して以来家内に頼まれて色々試してみたのだが、アイ
デア倒れで信頼性の高い実用品にはお目に掛かったことがない。 その理由はパイプの両
端に埋め込まれたコイルスプリングが、壁と壁の間に入れたパイプが両壁を押すようにして
固定するのだが、パイプに掛かる荷重が大きくなるとパイプが下にずれ落ちてしまうのだ。
従って娘の言っていることは充分理解できたし、抜本的な解決策は頭の中にあった。
お父さん何とか良い方法はない?とういう問いかけに対し、「よっしゃ任せておけ!」と
受けて床から天井までの高さ、設置場所の奥行、パイプノの希望の高さ、使っている突っ張
り棒の太さを聞いた上で手許にあった合板を1次加工し翌週末には娘のマンションを訪問。
数十分で工事?は終わり、また点数を稼ぐことが出来た。
加工そのものは簡単で厚さ18mm幅400mm長さ1820mmを左図のように切断し2枚の細
長い2等辺三角形のような物を作る。 穴の部分は35φで深さ7-10mmの座繰り穴である。
もうお分かりかもしれないが、この2枚を両側の壁に立てかけて太さ30mmの突っ張り棒が
座繰り穴に嵌りこむように取り付ければよいのだ。 突っ張り棒で三角板は壁に押し付けら
れるから特に固定する必要もない。
突っ張り棒にかかる荷重が増えて行くと突っ張り棒には下にずれる力が掛かるが、座繰り
穴に嵌りこんでいるから外れるようなことはない。 彼女がこのマンションを出る時には、
突っ張り棒を緩めるだけで三角板は外れるし無論壁に傷なども残りはしない。
極めて手軽で簡単な方法だが実用性と信頼性は抜群! おそらく強い地震にも堪えられる
と思う。
私は偶々手許にあった18mm合板を使ったのだがこれは少々贅沢で12mm厚あれば十分だから、コンパネやOSBを使えば安上がりだ。 また三角形にしたのは、この場合板に掛かる荷重は床に接する部分で受けるので、上のほうを細くしても強度不足にならないことと材料を節減できる点にある。
その後娘は結婚してこのマンションから移動したが、引っ越した翌日私が設置した三角板を返却に来た。 無事役目を終了した三角板は現在物置に眠っているのだが、さてこれを何に流用できるだろうか? それが私の課題になっている。
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