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写真立て
2003/10/17

写真立て

 たまたまミニタワースピーカーの台座を研磨している際に家内にそれを見せながら話していたと
 き、「それをくりぬけば丁度良いサイズの写真立てが出来るよね!」と言われ、これはうまい
 ヒントをもらったと思いました。 写真立てなんて苦労して作るよりも買ってしまった方が良いもの
 の代表みたいな物ですが、木目調の素敵な物などはなかなかありません。 

 そこでたまたま私が最近購入した電動トリマーによる加工の練習テーマともなるものとしてひとつ
 の構想を考えました。 完成後のイメージスケッチは左のような物です。

 木目を生かす一つのアイデアとして額縁部分を広く取りサービスサイズの写真をその中央に配置するという発想ですがこうした時には木目が細かくて強くないものでないと中に入れた写真が相対的に小さい為その印象も薄まってしまいますから、シナ、アガチス、朴、桐のような木目のほうが松、杉、桧などよりも適しているのではないかと思います。 
ここでは沢山残っている3.3mm-12mmのシナ合板の端材を使う予定です。

構造については奥行き感ときりっとした感じを出す為に真中の四角い穴の切口は45度寝かそうと考えているのですが、そのような穴を切り抜く方法は極端に難易度が上がってしまいます。 そこで4枚の長方形の板を加工し組み上げた時に真中に穴が残りその断面が45度の傾斜を持つようにします。 この傾斜した切口は合板独特の積層構造が拡大されて見える部分であり、この写真立てを前面から見たときにかなり目立つ部分でもあります。 これをいかに美しく見せるかが全体的にシンプルなだけにデザイン上の鍵になるでしょう。 



2003/10/24

設計及び製作

私が製作したものの設計図はこちらですが、数値を変更するのであれば以下を参考にしてください。

  1.中央の斜めにカットする部分を正面から見た幅 は板厚に等しい。(私の場合は9mmですがこの程度が適当です。)

  2.額縁部分の幅を x (私の例では61mm)、写真が見える窓の1辺を y (私の場合は85mm)とすると、写真立ての1辺の長
    さは、2x + y + 2t である。(私の場合225mm)

  3.額縁構成の4枚の板の大きさは、幅がx + t)で長さはx + 2t + y)となる。 (私の場合は幅70mm、長さ164mm。)

  4.他の材料は2.7mm厚のスペーサーと裏板(これも9mmにした。)で何れも225 x 225mmに切断。
    スペーサーは中央に130 x 130mmの穴をあける。
    (サービスサイズプリントが89 x 127mmの大きさなので縦横どちらでも入るようにしました。)

  5.ホルダーは9mmの合板から設計図どおり切抜き角を丸めた。

    註:) 同じ板を4枚作るほうが楽なので今回は窓の形を正方形にしましたが、長方形の窓としたい場合には工夫してみてください。

電動トリマーで加工する際今回はコロ付き45度ビットを使いました。 簡単に加工精度を出すにはこのビットが適当ですが、ガイドを工夫すれば価格の安いV字溝ビットでも実現は可能です。

45度カットそのものはビットの取付け位置の精度と加工時のガイドとなる当て板と加工する板が面一(つらいち)になっていることと、加工するときにトリマーの台座が材料に隙間なく当ったまま移動できるかで決まりますが、それらの様子は以下の写真と説明でご理解ください。

目標とする切断面はこうです。 0.5-1.0mm0mmとすると、とがった先の直線性が良くないので、表面のシナの部分(0.5mm前後)はカットしないようにします。

ビット位置調整の為試しに削ったサンプル。 薄いシナの部分だけ残っています。

そうする為には、abの交点とトリマー台座の距離が8.5mmになるようビットの出具合を調節します。

トリマーに45度ビットを取付けて真横からアップした所ですが、何処を測ればよいか左の図を参考にしてみてください。

カットするときは当て板(ガイド)とカットする材料が面一になるようにし、コロを当て板に常に当てながらトリマーを移動して行きます。

切削している所ですが、材料とガイドが面一になるよう手で押さえている状況が判ると思います。

こうして165 x 290mm (4枚分)の板の290mmの木口(木目と直角方向)をカットしました。 

ノコギリで70mm幅ずつに切り落とし4枚の板にしました。 そしてそれぞれの板をひっくり返し、カットした部分が手前に来るよう置いて長辺部分を再度カットします。

勘違いを避けるためカットした板をお見せします。 この写真の上と右の木口が斜めにカットされていますが、右側は裏側角が削られています。 右上角の見え方に注目ください。

加工が終了した全材料です。 白く見えるのは2.7mm厚端材利用のカラー合板。

切削開始側の角は欠けも発生せず綺麗に仕上がっていますが!

切削終了側の角はこのように欠けが発生する可能性が大です。 この欠けは後述するトリミングで落とします。

スペーサーに1枚目の板を貼り付けますが、板がスペーサーより1mmはみ出るよう接着します。 

2枚目を貼る時1枚目との窓の縁の距離が85mm + 1〜2mmであることを確認しておきます。 (設計値の85mmより若干長くなる傾向にあります。)

4枚の板をスペーサーに貼り付け後、裏板を重ねてクランプで締めカンナで周囲の凸凹を削り更に#240ペーパーで研磨しました。 前側の板の45度の繋ぎ目が見えています。 

裏から見たスペーサーと前板4枚で作る窓の様子。 スペーサーの切断がいいかげんで直線性が悪いですが、使用上の問題はありません。

上面には幅の狭い蝶番を取り付けました。 これがなくても実用になりますが、その時は上の面が若干開いてしまうでしょう。

全部材を並べ使用開始。 写真を入れて位置調整したら、押さえ板(これは窓を抜いたときの残りの板です。)を入れて、裏板を閉めます。

そしてホルダーに挟むだけ。 極めて簡単で確実な方法です。 好みにより押さえ板の替りに2mm厚のガラス板かアクリル版を使う手もあります。

この写真立ての最大の見せ所となる45度カットした前面窓のアップ。 塗装すると更に際立ってくるはずです。

 #400の目の細かなペーパーで磨き上げて完成。 木地のままがよければワックスを掛けると汚れに強くなります。

 こちらは半艶の透明ニスを1回だけ塗りました。 艶は殆どありませんが色が変化して違ったイメージになります。 



作業の重要点は後にも先にも電動トリマーによる加工にあります。 それ以外は難しい所はありません。 よって電動トリマーの練習テーマというわけですが、簡単に作れる割に出来た物は大変味わい深いものがあると自認しています。

----- 完 -----

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