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コーナーラック
2003/01/16
コーナーラック その1

 半間幅の廊下や階段の実内寸は、壁の厚み分減少し
 800mm前後となっています。
 一方階段の踊り場の隅は当然ながらそれよりも長くなって
 います。
 参考までに我が家の場合階段幅は820mm、また隅から
 引いた対角線の長さは1140mmでした。  この隅の部分
 が無駄だとは申しませんが、コーナーラックを置く場所とし
 て狭くすることなく利用できる筈です。

 同様に全ての部屋ではないもののそのようなデッドスペー
 スとなっている隅があります。 これらも飾り台としてのコー
 ナーラックを置く適当な場所になります。

 サイズについては飾ったものを座ってみるのではなく立って
 見ることを前提としながら視覚的な窮屈さが増大しないよう
 高さは900mmとしました。 また奥行きは300mmとしまし
 たが、こうすると1140mm-300mm=840mmと階段の内
 寸幅とほぼ一緒になるためで、これ以上奥行きは増やさないほうが良いと思いま
 す。 棚は円を1/4に切断した形としますが、棚の段数はギチギチと詰め込むのが
 目的でありませんので3段としています。

 材料はSPF材(1830x89 x19 3枚)、松の集成材(910x300x18)、それとラミン棒
 2種類で、使用木材の価格は合計で約\1,800でした。 松の色はかなり白くて木
 目が綺麗ですから木目が生きる仕上げにしたいところですが、ざっくりした感じにし
 たかったのと製作時間短縮の為、水性屋外用ステイン系塗料を使う予定です。

写真は日曜大工教室の作品で、最上部の形状が違います。


材 料

 1.SPF材
   SPF材或いはホワイトウッドと呼ばれるものを使います。 1枚の寸法は幅89mm、長さ1830mm、厚さ19mmで、3枚使いま
   す。 価格は1枚\200程度でしょう。

 2.松集成材
   厚さ18mm、幅300mm、長さ910mmのものです。 \1,000位で購入できると思います。

 3.ラミン棒
   材料組立てにネジを使いますがネジの頭を埋め込んで隠す為8φのラミン棒を使います。
   長さ90cmのものが必要で\100.-程度で購入できます。

   また45φ長さ81mmのラミン棒を使いますが、無駄が多く出る可能性があるので適当な支えを替わりに使っても結構です。

 4.ネジ
   スレンダースレッドネジ又は軸細コーススレッドネジで直径3.3φ長さ45-50mmのものを40本使います。

 5.塗料
   今回使おうとしているのはアサヒペンの水性屋外用ステイン系の塗料です。 選択した理由は少量(1/5リットル)の容器入り
   があることと、ウエッジウッドという名称の灰色?!の変わった色があることで、水性のため乾燥時間が早いことも作業時間
   短縮に寄与します。


使う道具・工具

 1.電動ジグソー
   曲線カットが多いので電動ジグソーがあると効率が良いです。 手作業では回し引きノコということになりますがカット量が多
   いので作業時間は大幅に長くなるでしょう。

 2.電動ドライバー
   長さ50mmのネジを手締めでというのは厳しい作業になりますので電動ドライバーをお薦めします。 ここでは\4000程で購入
   可能なリョービのFDD-1000を使用しました。 ふところの狭い所も小型の為作業がやりやすいと思います。

 3.木工ヤスリ
   片面が粗目、反対側が中目のものと、薄い金属板を使ったものを使用しましたが、切断面の仕上げに使います。

 4.カンナ
   面取り用に使います。 木工ヤスリやサンドペーパーで代用してもかまいません。

 5.サンドペーパー
   #120と#240があればよいでしょう。 塗装前の仕上げに使います。

 6.曲尺(指金)
   線を引く、直角が出ていることを確認する、などに使用します。

 7.木工ドリル
   ラミン棒を挿し込む穴を開けるのに8φの物を使います。



 設計

 かなりシンプルな構造ですから取り
 立てて説明を要しないと思います。

 詳しくは左の図をご覧ください。
 1箇所だけ確認しておきたいのは、
 最下段の棚の下手前に挟んだ丸棒
 です。

 ラック全体が手前に倒れやすいのを
 防止するのに不可欠で、ここでは45φ
 のラミン棒を使っていますが少量で無
 駄が多いと感じる場合には丸棒にこ
 だわる必要はありませんので、角棒
 なり厚板なり工夫してください。  


 材料の切り出し

 SPF材と松集成材は板取り図のよう
 に切断します。 その1は設計図通り
 で外見重視の設計の為SPF材の無
 駄が気になる方を考え、SPF材2枚で
 済むその2も掲載しましたが外形寸
 法は変わりありません。

 これらの切断はカットサービスのある
 ホームセンターならお願いしてしまっ
 たほうが簡単ですが、無論自分で切
 断しても構いません。

 予備加工で一つだけ注意することが
 あります。
 棚板を除く全てにSPF材を使っていま
 すが、板厚が一定であることが大事
 です。
 表示上は19mm厚のSPF材ですが、
 実際には1mm前後の厚みむらがある
 ようです。

 これを解決するにはSPF材を切断する
 前にカンナで厚みを揃えるのがベスト
 です。
 これまたホームセンターでお願いして
 しまうと良いでしょう。


組み立て

以下の一連の写真により組み立て手順をご覧下さい。

原材料から切り出した使用木材の全てです。


柱となる900mmの棒4本に線引きをします。 左側が下のほうになります。

線引きが終わった柱。 見えているのは上のほうです。


柱側面に8φ深さ30mmの穴を開けます。 出来るだけ垂直になるように。

穴あけ終了。 深さを確認するためドリルにはビニールテープを巻いています。

開けた穴に45-50mmのネジをこの程度までねじ込んでおきます。

柱と柱の間に挟む板材にボンドを塗り、目印に従って当ててネジを締め付けます。 段差や隙間が出来ないよう片手でしっかり抑えておきます。

ネジ穴に少量のボンドを入れた後8φラミン棒を叩き込み、その根元を鋸で払うように切断。 鋸の歯の方向は写真のようにします。  反対にすると怪我をしますよ!!
上部角を丸める部分は、45φのラミン棒を型紙として使い線を引きます。

ジグソーで曲線切りで落とした後木工やすりで研磨仕上げをしました。
各部の面取り、研磨を全て済ませれば2組の背面板が出来上がります。 大きな捩れがあったら調整しておきます。



2003/01/23
コーナーラック その2

作業の続きについて以下の写真とその解説をご覧ください。

3枚の棚板の木目方向を決めて角から1cmの所に、錐で深さ5mm程度の穴をあけます。



適当な薄板に268mm間隔で3mm程度の穴を2つあけ、片方の穴にネジを通し棚板にあけた穴に軽くねじ込み、もう一方にはシャープペンを挿し込んで即席コンパスとして切断線を引きます。

電動ジグソーで切断したのち、木工やすりで切断面とその角を研磨して、半径278mm?の扇形の棚板が出来上がり。

背板ユニットの3枚の横板下面から9mm上の位置にあらかじめネジ4本ずつを打ち込んでおきます。

棚板の位置関係を間違えないよう(線引き時にあけた穴が下側で木目が交互になっているか!)確認したら、ボンドを塗って背板ユニットを固定します。(背板ユニットに引かれたガイドラインに合わせる。)

2枚の背板ユニットを固定したらひっくり返して、丸棒を木工ボンドで貼り付け3時間以上放置します。

上記写真で解説中にある棚板の木目方向について、3枚の棚板の木目方向が揃っているほうがよいのか?それとも交互に違うほうがよいのか?は好みの問題です。(私は交互にしましたが)

また2枚目の背板を固定するときは、2枚目の背板の下に切断した棚板の端材を挟んでやるとネジを締めるときの上下の位置関係を正確にできます。

塗装についてはミニハイバックチェアに使用した油性屋外用ステイン系塗料の白にしました。

完成したコーナーラック全景です。


置いた場所は2階のトイレ・洗面所の1角です。

---完---
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