VIC's D.I.Y. 最新情報 (2002/01/31 発行 Vol.011)
   





 

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   VIC's D.I.Y. 最新情報 (2002/01/31 発行 Vol.011)
  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


  ●個室の造り付け収納家具
  息子が使っている8畳の個室には、30年近く使った組立式のクローゼットがあります。
  しかしながら30年近くの間に引越しや部屋の中での移動、部屋間の移動などでネジを締
  める・緩めるを10回繰り返した結果、所謂ネジ穴がバカになってしまい、ゆがみを始め
  とした不具合が目立つようになってきています。

  そこでこのクローゼットを廃棄し収納家具を同じ場所に作ろうかという事にしました。
  但し当面は息子が使っている個室で、洋服ダンスと整理ダンスのスペースが取れれば十
  分であるものの、将来息子が家を出るようになったときには、ゲストルームとして相応
  しい収納スペースでなければならず、作り付けでありながら最大限のフレキシビリティ
  ーを持たせねばなりません。

  そのため構想をまとめるのにかなり時間が掛かりましたが、家内と色々検討の結果ほぼ
  骨格がまとまりました。 細部の設計をした後に2月末までにはリアルタイム製作記事
  をスタートし、その経過をお知らせできる予定です。

  私が得意としている大型案件でもありますので、是非参考にして頂きたく思います。

  今回は、その1として構想の経過を紹介しています。

  http://members.jcom.home.ne.jp/vic.diy/products/koshitu1/koshitu1_detail.html

  をご覧下さい。



  ●D.I.Y.雑談
  「作る価値のあるテーマとそうでないテーマ」という題で、私の経験に基づいた、日曜
  大工の損得勘定について触れました。

  VIC's D.I.Y.で私が皆さんに訴えようとしているのは、実用性を重んじた日曜大工に
  主力をおいています。 私自身損得勘定を無視した純然たる趣味?も幾つか持っていま
  すが、如何に少ない費用で希望する生活空間を実現するかが、このサイトでは主眼であ
  りますから、ある部分では損得勘定そのものといえるかもしれません。

  改めて整理してみましたら、仮に業者に特注したり既製品で対応していたとしたら、
  900-1000万円掛かっていたであろう収納家具等が、自作という材料費だけの負担で済ん
  だため、140万円弱で済んだという結果が出ました。 これらは4年掛かって作ったわけ
  ですが、1ヶ月平均の出費が3万円を切るという状況を高い負担と見るか低い負担と見る
  かは人により様々とは思うものの、本腰を入れて日曜大工をしてみようかという方にと
  り参考になるのではと思います。

  ということで詳しくは、

  http://members.jcom.home.ne.jp/vic.diy/zatsudan/zatsudan.html

  からお入り下さい。


  ●D.I.Y.一口ヒント
  押し入れという収納スペースは問題あり!!
  私が30年前に家を建てたときに大工さんから大変不思議がられたことがあります。
  それはそのときに工務店に出した希望の間取りに、押入れが1箇所(それも半間の)しか
  なかったことで、建主さんはどうやってこの家に住む気なんだい? というのが、大工
  さんに不思議がられた点です。

  種を明かすと、私自身が社会人となってから長かった海外生活経験で、押入れは合理的
  な収納場所ではないとの確信を得たため、押入れを作らない間取りを家が持てるように
  なった時に考えたためです。 その理由を説明する前に先ず押入れの寸法を整理してみ
  ましょう。

  押入れには幅が、半間、4尺5寸、1間などがポピュラーで、壁中心からの幅はそれぞれ
  91cm、136cm、182cmとなります。しかし内寸は壁の厚みが平均して10cmありますの
  で、81cm、126cm、172cmといったところです。

  奥行は半間ですから81cmが平均した内寸でしょう。 
  入口の高さは1間(182cm)ですが、天袋がない場合には内寸は天井までという場合もあり
  ます。

  一般的な天井高は8尺(243cm)が多いと思いますので、天袋の高さは61cm、奥行91cmと
  なります。 

  さて押入れの具体的な問題点です。

  1.内寸81cmの奥行は深すぎる?
    腋の下から指先までの長さを測ってみてください。 押入れの内寸以上となる方は
    殆どいないと思います。(因みに私は64cmでした。) これは押入れの奥のほうに入
    れた品物に手が届かないことを意味しますから、もぐるような姿勢をとらないと奥
    のものには手が届きません。 色々と実験した結果、腋の下が短い人等を考慮し、
    60cmの奥行が押入れの深さの限度と私は考えています。
    また奥行を気にせず使える深さは45cm位だということも判りました。
    押入れをうまく使うためのプラスティックケースが色々と販売されており、それら
    を使うことにより出し入れは確かに楽になります。 しかしそれらを積み重ねて使
    えば下のものは出しにくくなりますし、大体一番の問題は深すぎるからそのよう物
    が必要になるわけです。 低い場所ですら81cmの奥行は手が届きませんから、高い
    所にある天袋などにおいては論外で、死蔵品をどんどん増やす格好の場所でしかあ
    りません。

  2.81cm、126cm、172cmの内寸は中途半端?
    押入れの収納スペースとしての最大の目的は布団を始めとした寝具の保管場所です。
    しかしどううまく収めようとしても布団の幅に対し押入れの内寸は狭すぎて、うま
    く収まらないのが実状であると思います。敷布団やマットレスは3つ折にたたんだと
    きに、65cm x 92cm位になります。 敷布団をたたんだ長手方向を横にして押入れ
    にしまうのが普通ですが、92cm幅に対し半間の押入れは81cmですから11cm短くな
    り、布団をU字型に折り曲げるようにしないと収まりません。 これでは真中へこんで
    しまい、収納効率が非常に悪くなります。
    幅4尺5寸の場合は内寸126cmは大きすぎて横の余りが出来すぎてしますし、1間の場
    合には半間ほどではないにせよ、折りたたんだ布団を横に2枚並べたサイズ(184cm)
    に対し、押入れの内寸が狭い(172cm)ので、布団を曲げて収納するしかなく、収納
    効率が悪いことに変わりはありませんに変わりはありません。
    掛け布団も収納に矛盾をきたすサイズですがここでは省きます。

  こういうことから、一番重要な布団を収納する場所として押入れは中途半端であると私
  は考えます。 またベッドを使った生活の場合には、冬用夏用の掛け布団や毛布などし
  か収納しないので、それ程大きな場所を必要としないはずです。

  以上から私は生活空間をうまく使う方法として次のような点を日曜大工に取り入れてい
  ます。

  1.押入れは基本的に作らない。

  2.押入れの替りに作りつけ収納家具を収納の主体とし、奥行60cmを最大とし、大半は
    45cm-50cmに押さえる。(場合によっては奥行10cmの収納も有効)

  3.ベッドで寝ることとすれば、布団など寝具を毎日出し入れすることはないので、
    納戸内に専用の布団入れを作り、客用の布団も含めまとめて収納する。

  VIC's D.I.Y.の作品一覧の一部を例に奥行をどの様にしたか整理すると次のようです。

収納場所
LDルームの収納家具
家事スペースの収納家具
うなぎの寝床の物置
廊下に作った収納
納戸内の棚
納戸内布団収納場所
寝室のクローゼット
個室1の収納家具
書斎
本棚
奥行
500-350
600
450
450
600-450
800
600
600-300
600-350
300-200-150

3540
2630
2790
1720
3540
1000
3540
2670
3540
2670
高さ
2400
2070
2100
2400
2400
1700
2400
2400
2400
2400


  奥行をこれらにしたことにより大変使いやすくなったことはいうまでもありません。
  但し以上を本格的にするためには、間取りの変更が伴う可能性もありますが、
  既にある押入れを大幅に改造して、ウォークインクローゼットタイプにしてしまえば、
  使い勝手はかなり改善できると思います。

  以上の収納部分の奥行の問題は押入れに限りません。 その様な意味で私のサイトに載
  せた作品を改めてご覧頂くと、皆さんの参考になるのではと思います。


  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


  あとがき

  昨年後半から日曜大工作業の妨げになる存在が出てきて困っています。
  それはミニチュアダックスフントで、家内ともどもかわいがっているのですが、作業の
  邪魔をするのでおちおちしていられません。 現在生後7ヶ月で5つ程のぬいぐるみで遊
  んでいますが、家内の指導宜しくそれらのぬぐるみを識別して運んできます。
  そこで、いっそのこと「日曜大工犬!」に育てちゃおうか? 
  何てことも考えていますが、どうなることやら?!? 先が思いやられます。


   発行責任者: Vic Ohashi
   e-mail: vic.diy@jcom.home.ne.jp
   URL: http://members.jcom.home.ne.jp/vic.diy/

Copyright (C) 2001-2019, Vic Ohashi All rights reserved.
 
  

Copyright (C) 2001-2019, Vic Ohashi All rights reserved.